小牧加矢太
小牧 加矢太(こまき かやた、1996年12月24日 - )は、馬術選手、日本中央競馬会(JRA)の騎手である。2020年全日本障害飛越選手権で優勝するなど、馬術競技の選手としても活躍[4][5]。父は兵庫県競馬組合所属騎手の小牧太[4]。
小牧加矢太 | |
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福島4R終了後(2024年4月14日) | |
基本情報 | |
国籍 | 日本 |
出身地 | 兵庫県尼崎市[1] |
生年月日 | 1996年12月24日(27歳)[2] |
身長 | 173cm[2] |
体重 | 54kg[2] |
血液型 | A[2] |
騎手情報 | |
所属団体 | 日本中央競馬会(JRA) |
所属厩舎 | 栗東・音無秀孝[3] |
初免許年 | 2022年[4] |
免許区分 | 障害[4] |
JRAの騎手では高校を中退して入学した者は比較的多くいるが、数少ない高校卒業者である[注釈 1]。
来歴・人物
編集幼少期は馬に関心がなくサッカー少年として過ごしていたが、2010年12月23日に名古屋競馬場で行われた名古屋グランプリを現地観戦、父・太がワンダースピードに騎乗して勝利する姿を見て競馬に興味を持った[2]。中学1年生から乗馬を始めてJRAの騎手を目指していたが、中学3年間で身長が30cm以上伸びたことで減量が難しくなり断念して馬術の道へと進んだ[2][6]。
2013年、滋賀県・光泉カトリック高等学校2年の時にジュニアライダー障害飛越選手権優勝[2]。
高校卒業後に上京して北総乗馬クラブに就職、所属すると、2000年シドニーオリンピック・2004年アテネオリンピック日本代表の林忠義に師事。2013年には全日本ジュニアライダー障害飛越選手権で、元競走馬のオレニツイテコイとのコンビで優勝し[7]、翌年2014年には第69回国民体育大会 (長崎国体)で優勝した。
2016年8月にヤングライダー障害飛越選手権で優勝[2]、11月には全日本障害馬術大会 大障害飛越競技Bでも優勝した[8]。
2017年6月には日本馬術連盟から馬術アンバサダーライダーに任命されている[2]。
2020年11月に行われた全日本障害飛越選手権において減点ゼロでの初優勝を果たした[9]。
2021年3月には障害競走専門の騎手を目指してJRA騎手免許試験を受験することが報じられた[10]。平地競走の騎手免許試験では49kg以下の体重が求められるのに対して、障害競走の騎手免許試験では55kg以下であれば良く、もう一度騎手を目指したいと受験を決めた[10][注釈 2]。
2022年2月8日、JRA騎手免許試験に合格したことが発表された[4][11]。1982年の競馬学校設立以降、競馬学校もしくは他の競馬機関に所属した経験がない者がJRA所属騎手となるのは初めてのことである[注釈 3][12]。同年3月19日にデビュー[1]、4月24日に福島競馬場で行われた障害4歳以上未勝利をヴァーダイトとのコンビで優勝し、初勝利を挙げた[13]。
2024年7月27日、第26回新潟ジャンプステークスでホッコーメヴィウスに騎乗し1着となり、19度目の挑戦で重賞初制覇を飾った[14]。この勝利が特別戦初勝利でもあった。同年10月9日、兵庫県三木ホースランドパークで行われた「SAGA2024国民スポーツ大会」の馬術競技会で第6競技「成年男子ダービー競技」をトゥアイクリスタルで制した[15]。
主な騎乗馬
編集- ホッコーメヴィウス(2024年新潟ジャンプステークス)[16]
- アサクサゲンキ(京都ジャンプステークス2着2回、京都ハイジャンプ3着)
騎乗成績
編集日付 | 競馬場・開催 | 競走名 | 馬名 | 頭数 | 人気 | 着順 | |
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初出走 | 2022年3月19日 | 1回阪神11日4R | 障害4歳以上未勝利 | ブルベアペスカ | 9頭 | 2 | 4着 |
初勝利 | 2022年4月24日 | 1回福島4日4R | 障害4歳以上未勝利 | ヴァーダイト | 14頭 | 4 | 1着 |
重賞初出走 | 2022年7月30日 | 2回新潟1日8R | 新潟ジャンプステークス | ヴァーダイト | 14頭 | 4 | 3着 |
重賞初勝利 | 2024年7月27日 | 2回新潟1日9R | 新潟ジャンプステークス | ホッコーメヴィウス | 13頭 | 2 | 1着 |
J・GI初出走 | 2022年12月24日 | 5回中山7日10R | 第145回中山大障害 | ケンホファヴァルト | 11頭 | 4 | 8着 |
主な馬術競技受賞歴
編集- 2013 全日本ジュニアライダー障害飛越選手権 優勝
- 2016 全日本ヤングライダー障害飛越選手権 優勝
- 2016 全日本大障害飛越競技B 優勝
- 2014 第69回国民体育大会 少年標準障害飛越競技・少年二段階障害飛越競技 優勝
- 2020 全日本障害飛越選手権 優勝
その他の成績は日本馬術連盟サイト参照[17] - 「SAGA2024国民スポーツ大会」成年男子ダービー競技 優勝
エピソード
編集脚注
編集注釈
編集- ^ この他、競馬学校出身者では細江純子(愛知県立蒲郡東高等学校卒業)、日本国外の競馬を経てJRAに移籍した日本人騎手を含めると横山賀一(土浦日本大学高等学校卒業)、地方競馬から移籍した騎手を含めると岡田祥嗣(盈進高等学校卒業)、外国人騎手を含めるとクリストフ・ルメール(学校名不明)がいる。
- ^ 2019年8月の騎手免許試験要領の改正で障害免許のみの申請の場合において、従来の53kg以下から55kg以下へと緩和された。
- ^ 競馬学校騎手課程卒業生のうち、免許取得初年度から障害限定免許だった者は創設以来皆無であり、以前では寺井千万基(1973年デビュー)や大森勇一(1986年デビューだが競馬学校卒ではない)などの例がある。
出典
編集- ^ a b c 『優駿』 2022年5月号 96-101頁
- ^ a b c d e f g h i “小牧Jr、愛馬と心一つ夢五輪 「障害」種目で活躍21歳 - スポニチ Sponichi Annex ギャンブル”. スポニチ Sponichi Annex. 2022年2月8日閲覧。
- ^ “小牧 加矢太(2022年 ルーキーズ) JRA”. jra.jp. 2022年3月8日閲覧。
- ^ a b c d e “長男・加矢太さんの騎手試験合格に小牧太騎手「本当にホッとしたわ」 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2022年2月8日閲覧。
- ^ “小牧太騎手の長男・加矢太さん JRA障害専門騎手目指す 父も挑戦にエール | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2022年2月8日閲覧。
- ^ “小牧 加矢太|人馬ガイド|A to Zinba|馬術のAからZがまるわかり”. www.atozinba.com. 2022年2月8日閲覧。
- ^ “19日に初陣を迎える小牧加矢太 競馬の神様が導く〝愛馬の瞳〟”. 東京スポーツ. 2024年2月11日閲覧。
- ^ “第68回全日本障害馬術大会2016 PartⅠ 決勝報告”. Rubes Japan|ルーベスジャパン. 2022年2月17日閲覧。
- ^ INC, SANKEI DIGITAL (2020年11月15日). “小牧加矢太が減点0で初V!父はGIジョッキー・小牧太 全日本障害飛越選手権”. サンスポ. 2022年2月8日閲覧。
- ^ a b “小牧Jr JRA障害専門騎手挑戦!父・太もエール「前例のないことだが、まだ若いから」 - スポニチ Sponichi Annex ギャンブル”. スポニチ Sponichi Annex. 2022年2月8日閲覧。
- ^ “【JRA】令和4年度騎手免許試験の新規合格者10名が発表 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2022年2月8日閲覧。
- ^ “馬術日本一から障害専門ジョッキーへ 初陣迫る小牧加矢太騎手「活躍すれば新しい道ができる」”. スポーツ報知 (2022年3月1日). 2022年3月1日閲覧。
- ^ “障害専門ルーキー・小牧加矢太騎手がJRA初勝利「ガッツポーズは自分が嬉しいというより…」”. netkeiba.com. (2022年4月25日) 2022年4月28日閲覧。
- ^ “【新潟ジャンプS】JRA有終Vの父に続きデビュー3年目騎手が重賞初制覇「これからも一つ一つ頑張っていきたい」”. スポーツ報知 (2024年7月28日). 2024年7月29日閲覧。
- '^ “「ダービージョッキー」が一夜明け栗東トレセンで喜びの声 「たくさん祝福してもらいました」”. UMATOKU | 馬トク - スポーツ報知 (2024-10-10JST13:55:00+0900). 2024年10月10日閲覧。
- ^ “ホッコーメヴィウス|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2024年7月28日閲覧。
- ^ “26226 - 小牧 加矢太(コマキ カヤタ) 帰属:滋賀県”. www.equitation-japan.com. 2022年2月8日閲覧。