小湊川(こみなとがわ)は、青森県中央部を流れ野辺地湾へ注ぐ川で、二級河川に指定されている。長さ11.3キロメートルで、流域面積は74.5平方キロメートル[1]

小湊川
水系 二級水系 小湊川
種別 二級河川
延長 11.3[1] km
流域面積 74.5[1] km2
水源 青森県東津軽郡平内町内童子南方[1]、倉出沢[2]
河口・合流先 野辺地湾(青森県陸奥湾
流域 青森県平内町
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小湊川の周辺の主要地形

河口部は浅所海岸と呼ばれる遠浅の三角州になっていて、ハクチョウの飛来地として特別天然記念物の指定を受けている[3]。この遠浅の地形のため海水の逆遡上がみられ、汐立川の異名もある[1]

流路

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小湊川は平内町内童子の南方に発し[1]、源流の渓流部は倉出沢と称する[2]。源流部で助八沢をあわせて北流し、西の高地山(標高366メートル)からくる福取川と合流して北東に向きを変え、田茂木・内童子地区に出る[1]。谷あいには狭い沖積地がある[2]

内童子地区からは引ノ越山に進路を阻まれて北へ転じ、平内町の中心地区である小湊へ出る。河口付近の福館地区で支流の盛田川などをあわせ、野辺地湾へ注ぐ[1][2]

河口部は三角州が発達し、野辺地湾の入り江になっている。この入江は、小湊川が土砂を運び、かつ西風の影響がないために、河口から500メートルあまり先まで遠浅になっていて、干潮時には干潟になる。一帯は浅所海岸と呼ばれ、冬場はシベリア方面からハクチョウが飛来することから国の特別天然記念物に指定されているほか、潮干狩りの名所としても知られる[1][4][5]

支流の盛田川(もりたがわ)は夏泊半島の付け根部分を東西に流れており、川沿いの平地部には古くから奥州街道が通じていた[6]。これがいまの国道4号となっているほか、明治時代に建設されたかつての東北本線[7](現在は青い森鉄道線)が通っている[8]

主な支流

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  • 下流より記載。
  • 「国web」は国土地理院電子国土Webに川名の記載があるもの。
川名 よみ 長さ
(km)
指定
延長
(km)
流域
面積
(km2)
(備考、関連項目) 国web 出典
小湊川 こみなとがわ 11.300 6.545 74.500   [9][1][2][10][11]
|盛田川 もりたがわ 5.400 [9][1][2][10][12]
||長橋川 ながはしがわ [9]
||明神川 みょうじんがわ 4.200 [9][10][13]
|||増田川 [13]
|内童子川 うちどうじがわ [9]
|福取川 ふくとりがわ [9][1]
|助八沢
倉出沢 [2]

利用

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小湊川の流域では集中豪雨時の水害対策として、1970年(昭和45年)に改修工事が行われた[2]。河水は農業と上水に利用されている[2]

脚注

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出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l 『角川日本地名大辞典2 青森県』p381「小湊川」
  2. ^ a b c d e f g h i 『青森県百科事典』p353「小湊川」
  3. ^ 『青森県百科事典』p45「浅所海岸」
  4. ^ 『角川日本地名大辞典2 青森県』p82「浅所海岸」
  5. ^ 『日本歴史地名大系2 青森県の地名』p293「松島」
  6. ^ 『角川日本地名大辞典2 青森県』p1322「平内町 沿革 奥州街道と磯辺道」
  7. ^ 明治24年に日本鉄道の路線として敷設された後、日本鉄道は官設鉄道となり国有化されたため官設鉄道の路線となった。そして、鉄道省を経て日本国有鉄道となり、国鉄民営化に伴い東日本旅客鉄道(JR東日本)の路線となった。そして、東北新幹線開業に伴う経営分離の際に、JR東日本から経営分離され青森県が第三種鉄道事業者で、青い森鉄道・日本貨物鉄道(JR貨物)が第二種鉄道事業者の路線となった。
  8. ^ 『角川日本地名大辞典2 青森県』p1321-1322「平内町 夏泊半島基部の町」
  9. ^ a b c d e f 国土交通省,河川コード台帳,2011年(平成23年)3月版,河川コード表(二級水系) (PDF) ,2018年5月11日閲覧。
  10. ^ a b c 青森県庁,県土整備部河川砂防課,(2005年(平成17年)4月),平成17年度河川調書 (PDF) ,p46-47,2018年5月11日閲覧。
  11. ^ 『河川大事典』p415「小湊川」
  12. ^ 『河川大事典』p991「小湊川」
  13. ^ a b 『河川大事典』p972「明神川」

参考文献

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