小川紀美代
小川 紀美代(おがわ きみよ)は、日本のバンドネオン奏者。また、世界でも数少ない女性バンドネオン奏者の一人である。
略歴
編集日本大学芸術学部卒業。バンドネオンを独学で習得し、短期間でプロとして通用する技量をマスターする。日本のタンゲリアの『六本木カンデラリア』のタンゴのライブ演奏で、バンドネオンを担当するが、2001年に、オーナーの高野太郎が急病となり(同年10月死去)、カンデラリアは閉店。彼女が最後のバンドネオン奏者となる。
2001年より、アルゼンチンのブエノスアイレスに渡る。バンドネオン奏者のフリオ・オスカル・バネ (Julio Oscar Pane) に師事する。現地でライブ演奏を担う。同年に、最初のアルバム 『Tango Passion』 のレコーディングに参加する。2003年、アルゼンチン最大の音楽祭である「コスキンフェスティバル」(Festival de Cosquín)に日本代表として参加する[1]。2005年にはブエノスアイレス市大統領府博物館ホールほか四ヶ所の公式コンサートに参加する[1]。2007年からは3年連続で韓国 Asian Improvisasion Art Exchange Mullae に参加する[1]。
タンゴばかりでなく、ジャンルを超えて、ジャズやフォルクローレのアーティストとの共演が少なくない。また、バンドネオンソロも手がける。京セラ、タイガー魔法瓶など企業のコマーシャルの音楽も手がけている[2]。また、バンドネオン奏者の後継者の育成にもつとめる。
CD
編集- Tango Passion(2001年):アストル・ピアソラ作品集:須藤信一郎(ピアノ)小泉博一(ヴァイオリン)
- Junta Brava!(2003年・クラシックカタログ社):古典タンゴ、フォルクローレ集
- Tangoloid(2006年・ジパングレーベル):宮野弘紀(ギター)吉野弘志(コントラバス)
- 月ノ光(2007年・KAZANE RECORDS):バンドネオンソロアルバム
- Cruz del Norte(2009年・KAZANE RECORDS):バンドネオンソロアルバム
- Encuentro(2010年・KAZANE RECORDS):アルゼンチンタンゴ・フォルクローレアルバム
- sola en Buenos Aires,yo estoy aqui(2018年・KAZANE RECORDS):バンドネオンソロアルバム
- Infinity(2020年3月18日発売予定):バンドネオンソロアルバム