小川 和佑(おがわ かずすけ、1930年4月29日 - 2014年9月20日)は、日本文芸評論家、日本近代文学研究者。

来歴・人物

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東京生まれ。1951年明治大学文芸科卒業。中村真一郎に師事し、詩人、文芸評論家として活動した。栃木県で高校教諭として教鞭をとったのち、昭和女子大学助教授。また明治大学講師を長く務めた。著書多数、近代日本の詩や風土に関するものが多い。1990年代以降は桜に関する著作が多い。関西詩人協会所属。

2014年9月20日、胃癌のため死去[1]。84歳没。

著書

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  • 立原道造研究』審美社 1969、増補版・文京書房 1977
  • 『「四季」とその詩人』有精堂出版 1969
  • 三好達治研究』 国文社 1970
  • 『昭和抒情詩研究 立原道造・考証と議論』右文書院 1971
  • 『優しき歌 立原道造の詩と青春』社会思想社(現代教養文庫)1971
  • 『詩の妖精たちはいま』潮出版社 1972
  • 『詩神の魅惑』第三文明社 1972
  • 『三好達治の世界』潮出版社・新書 1972
  • 『立原道造論』五月書房 1972
  • 三島由紀夫少年詩』潮出版社 1973
  • 堀辰雄三交社 1973
  • 伊東静雄論』五月書房 1973
  • 『立原道造 忘れがたみ』文京書房 1975。旺文社文庫 1983
  • 『昭和文学論考』三交社 1975
  • 『現代詩・土着と原質』教育出版センター 1976
  • 『リトル・マガジン発掘 文学史の水平線』笠間書院 1976
  • 『昭和文学の一側面 詩的饗宴者の文学』明治書院 1977
  • 『立原道造・愛の手紙』毎日新聞社 1978
  • 『評伝堀辰雄』六興出版 1978。「堀辰雄 その愛と死」旺文社文庫 1984
  • 『美しい村を求めて 新・軽井沢文学散歩』読売新聞社 1978
  • 『立原道造の世界』講談社文庫 1978
  • 『軽井沢 文壇資料』講談社 1980
  • 『伊東静雄 孤高の抒情詩人』講談社現代新書 1980
  • 『文明開化の詩』叢文社 1980
  • 『文学碑のある風景 詩の心、詩の風土』実業之日本社 1983
  • 『中村真一郎とその時代』林道舎 1983
  • 『伊東静雄論考』叢文社 1983
  • 『三島由紀夫 反『日本浪曼派』論』林道舎 1985
  • 『生きがいの再発見名著22選』経林書房 1985
  • 『百観音巡礼 やすらぎと祈りの旅』実業之日本社 1985
  • 『「書く。」実践文章入門』経林書房 1985
  • 『寺のある風景 坂東三十三カ所』さきたま出版会 1985
  • 『堀辰雄 作家の境涯』丘書房 1986
  • 『詩の状況・詩の現在 現代詩はいかにして読まれたか』丘書房 1987
  • 『立原道造 詩の演技者』林道舎 1988
  • 『小説構造の解析』丘書房 1990
  • 『桜の文学史』朝日文庫 1991、改訂版 文春新書 2004
  • 『桜と日本人』新潮選書 1993
  • 『桜讃歌 日本人のこころ』ビジネス社 1994
  • 『実践日本語表現』経林書房 1995
  • 『東京学』経営書院 1996、新潮文庫 2000
  • 『近代日本の宗教と文学者』経林書房 1996
  • 『桜誌 その文化その時代』ファイナル 1997
  • 『刀と日本人』ファイナル 1998
  • 夏目漱石『三四郎』 東京幻想・1908年~2000年』ファイナル 1999
  • 『日本の桜、歴史の桜』日本放送出版協会(NHKライブラリー)2000 
  • 『旬の菜時記』廣済堂出版 2001
  • 『「三四郎」の東京学』日本放送出版協会 2001
  • 『時代小説巡遊記 剣の精神と武のこころ』光芒社 2002
  • 『四季の日本・花暦12ヶ月』竹林館 2004
  • 『花と団子の東京散歩 東京名所花暦』廣済堂出版 2004
  • 『唱歌・讃美歌・軍歌の始源』アーツアンドクラフツ 2005
  • 『名作が描く昭和の食と時代』竹林館 2006
  • 『桜と日本文化 清明美から散華の花へ』アーツアンドクラフツ 2007
  • 『花とことばの文化誌』アーツアンドクラフツ 2007
  • 辻井喬 創造と鈍化』アーツアンドクラフツ 2008
  • 『桜文化と日本人 美しい桜への招待』竹林館 2011
  • 『戦後文学の回想 小説家・詩人・評論家交遊録』竹林館 2013

編著

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脚注

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  1. ^ 文芸評論家の小川和佑さん死去 朝日新聞 2014年9月22日

外部リンク

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