小山田大
日本のプロクライマー (1976-)
小山田 大(こやまだ だい、1976年8月23日 - ) は、鹿児島県姶良市(旧:姶良郡蒲生町)出身の日本のプロフリークライマー。身長165cm、体重58kg。近年特にボルダリングの分野においてThe Wheel of Lifeの初登、Dreamtimeの再登などの成果を残しているが、ルートクライミングにおいてもAction Directeの再登などオールラウンドな力を持ち、世界のトップクライマーの一人である。[1]
日本における高難度課題の開拓だけでなく、積極的に海外の有名ボルダー課題の再登にも取り組み成果を残し、世界からも高い評価を受けている。[1]
経歴
編集- 2004年5月、オーストラリア・グランピアンズにて世界最難ボルダー課題(The Wheel of Life・V16[※ 1])初登。11月、スイス・クレシアーノにてヨーロッパ最難課題のひとつ(Dreamtime[※ 2]・当時V15(現在V14))を2日間(当時の世界新記録)で再登。
- 2009年12月5日、横浜市都筑区佐江戸町(最寄駅:JR横浜線鴨居駅)に小山田大総合プロデュースによるクライミングジム"プロジェクト"がオープン。
- 2010年5月13日、スイス・クレシアーノにてStory of Two Worlds(V16?)を第2登。この課題はデイヴ・グラハムが2004年に初登して以来、数々のトップクライマーの挑戦を跳ね除けてきた課題で、オリジナルグレードはV15(「新しいV15のベンチマークとする」とコメント)だったが、そういった経緯でV16にアップグレードされた。ダガー(V14)のシットスタートで、ダガーの前半によりハードな7手のV14が加わる課題。小山田自身は「感覚だとV15/16かV16」とコメントした。
- また、小山田はこのツアーでthe Dagger(V14)、remembrance of things past(V14)、from shallow water to river bed(V14)、new base line(V14)、doctor pinch(V12・フラッシュ)等、驚異的な成果を上げている。
エピソード
編集- 指輪のサイズが35号と大きく、岩をつかむように筋肉がついているため、平らなところで手を広げるとまっすぐに広がらない。これに対し、本人は「職業病ですね」と笑っている。[2]
- モノマネ芸人であるくじらがとんねるずのみなさんのおかげでしたの人気コーナー、博士と助手~細かすぎて伝わらないモノマネ選手権~でネタにしたことによって一般的に名前が知られるようになった。その時のキャッチフレーズは“世界最難課題V16ホエールオブライフ完登 小山田大の必殺小指1本” である。[5]
脚注
編集- ^ The Wheel of Life:全長30m、80手にもなる超ロングボルダー。
- ^ Dreamtime:フレッド・ニコル初登。数々のトップボルダラーが登っている。現在はV14とされている。
- ^ Action Directe:ウォルフガング・ギュリッヒ初登。1本指のランジで始まり、指が1本か2本かかる浅いポケットが連続する、非常にパワーを使うルート。
- ^ バベル:カタルシスからユーマを経由し、ハイドラへ抜ける、野立岩ルーフ最難のリンク課題。30手。
- ^ エピタフ:顕著な前傾壁にあり、極小ホールドでハードムーヴを強いられる、実質8手の課題。小山田は、自身のブログや誌面などで「不可能プロジェクト」と呼んでいた。
出典
編集- ^ a b “世界最強のボルダラーと呼ばれる小山田大”. FINEPLAY. (2014年5月24日). オリジナルの2015年11月23日時点におけるアーカイブ。 2016年4月20日閲覧。
- ^ a b c d “第6回 プロフリークライマー 小山田 大 Dai Koyamada”. 『type(タイプ)』2007年10月号、キャリアデザインセンター. オリジナルの2014年8月17日時点におけるアーカイブ。 2016年4月20日閲覧。
- ^ “小山田大、ドイツ・フランケンユーラで”corona(9a+/5.15a)”を完登”. CLIMBING-net/山と溪谷社. (2016年11月19日). オリジナルの2016年11月23日時点におけるアーカイブ。 2016年11月23日閲覧。
- ^ “【速報!】小山田大、国内初のV16″那由多”を初登”. CLIMBING-net/山と溪谷社. (2017年4月6日). オリジナルの2017年4月9日時点におけるアーカイブ。 2017年4月9日閲覧。
- ^ "第4回 博士と助手~細かすぎて伝わらないモノマネ選手権~". とんねるずのみなさんのおかげでした. 12 May 2005. フジテレビ。