小倉 (川崎市)
小倉(おぐら)は、神奈川県川崎市幸区の町名と地域。現行行政地名は大字小倉と小倉1丁目から小倉5丁目。住居表示は大字小倉は未実施、小倉1丁目から小倉5丁目は実施済み[5]。
小倉 | |
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町丁・大字 | |
北緯35度32分23秒 東経139度40分08秒 / 北緯35.539781度 東経139.668883度 | |
国 | 日本 |
都道府県 | 神奈川 |
市町村 | 川崎市 |
行政区 | 幸区 |
地区 | 日吉出張所 |
人口情報(2024年(令和6年)9月30日現在[1]) | |
人口 | 18,448 人 |
世帯数 | 8,947 世帯 |
面積([2]) | |
1.062085126 km² | |
人口密度 | 17369.61 人/km² |
設置日 | 1937年(昭和12年) |
郵便番号 | 212-0054[3] |
市外局番 | 044(川崎MA)[4] |
ナンバープレート | 川崎 |
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地域の小倉
編集小倉としての地域は、小倉、新小倉、東小倉、新川崎の4町からなる。
横須賀線をはさんで東側も住所表記は小倉であった。しかしこの地域は「東小倉」と称されることが多かった。これは、1929年(昭和4年)地域のほぼ中央に新鶴見操車場が建設された結果、地域が二分されたものである。それまでは東小倉という呼称は存在しなかった。2008年12月8日の住居表示の実施に伴い、当該地区の町名が東小倉に変更された。
住居表示が全域で実施されるまでは小字として居村・北耕地・東耕地・南耕地があったが、不動産登記などでない限り使用されず、かつ一般に通用しなかった。通用する地区呼称としては、旧来の戸数を束ねた組単位の名残としての小倉上町・小倉下町・小倉中町・小倉西町・小倉南町、そして東小倉があり、各町内会の名称にもなっている。
新小倉によって切り離された東小倉地区には東小倉が新設され、残部には小倉1-5丁目が設置された[6][7]が、JR敷地内およびパークシティ新川崎に住居表示未実施の大字小倉が残っている。
現町名 | 地区名 | 旧小字名 |
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小倉1丁目 | 小倉上町 | 居村・北耕地・南耕地 |
小倉2丁目 | 小倉上町・小倉中町・小倉西町 | 居村・南耕地 |
小倉3丁目 | 小倉上町・小倉中町・小倉下町 | 居村・東耕地 |
小倉4丁目 | 小倉中町・小倉下町・小倉南町 | 居村・東耕地・南耕地 |
小倉5丁目 | 小倉中町・小倉西町・小倉南町 | 居村・南耕地 |
新小倉 | - | 居村・東耕地 |
東小倉 | 東小倉 | 居村・東耕地・北耕地 |
新川崎 | - | 居村・北耕地・(大字北加瀬・大字鹿島田) |
小倉 | - | 居村・東耕地・北耕地・(大字鹿島田) |
地理
編集分割された新塚越・新川崎・新小倉・東小倉以外に、西側で南加瀬3・5丁目、北側で北加瀬1丁目・鹿島田1丁目、南側を鶴見区の矢向六丁目、江ケ崎町、鶴見川を挟んで南西側で鶴見区上末吉五丁目と接している。
地価
編集住宅地の地価は2024年(令和6年)1月1日の公示地価によれば小倉2丁目16-2の地点で 282,000円/m²となっている[8]。
河川
編集歴史
編集地名の由来
編集以下の二説があるが、いずれも確証はない。[10]
- 古代、武蔵国府に納入するための米を貯蔵する倉がこの地にあったから。
- 武蔵七党の一である横山党に属する豪族で小倉氏と称するものがこの地に住し、その名に因んで発生した地名である。
年表
編集- 1559年(永禄2年)『小田原衆所所領役帳』に「太田新六郎 十五貫文 稲毛小倉三橋分」と記載される(歴史文献上の初見)。
- 1590年(天正18年)8月北条氏滅亡、関八州は徳川氏領国となり、川崎地域の知行割りが行なわれる。
- 1707年(宝永4年)村の一部が旗本松下氏の知行地となる。
- 1713年(正徳3年)増上寺御霊屋料と松下氏の相給となる。[11]
- 1872年(明治4年)大区小区制施行。小倉は塚越・戸手などと共に四大区・六小区となる。
- 1878年(明治11年)郡区町村編制法施行。旧来の町村が復活し、小倉は橘樹郡小倉村となる。[12]
- 1889年(明治22年)4月1日 橘樹郡小倉村が鹿島田村・南加瀬村・矢上村・駒林村・駒ケ橋村・箕輪村と合併して日吉村が成立。その大字となる。
- 1929年 (昭和4年)8月新鶴見操車場が完成される[13]
- 1937年(昭和12年)日吉村が川崎市と横浜市に分割編入され、大字小倉は川崎市に編入される。
- 1972年(昭和47年)4月1日 川崎市が政令指定都市に昇格し、新設された幸区の大字となる。
- 2002年(平成14年)字北耕地の一部(東芝ダイカスト跡地)が新塚越となる[14]。
- 2007年(平成19年)12月15日 新鶴見操車場跡地に住居表示を実施し、北部が「新川崎」、南部が「新小倉」となった。
- 2008年(平成20年)12月8日 横須賀線東側が「東小倉」になる。
- 2011年(平成23年)10月17日 残部の北半分が「小倉1-3丁目」になる。
- 2011年(平成23年)11月21日 残部の南半分が「小倉4,5丁目」になる。
- 2012年(平成24年)11月19日 鹿島田の住居表示の実施に伴い鹿島田字向島・字田尻の一部が小倉字北耕地に、小倉字北耕地の一部が鹿島田1丁目に編入される[15]。
世帯数と人口
編集2024年(令和6年)9月30日現在(川崎市発表)の世帯数と人口は以下の通りである[1]。
大字・丁目 | 世帯数 | 人口 |
---|---|---|
小倉 | 1,704世帯 | 3,882人 |
小倉1丁目 | 927世帯 | 2,135人 |
小倉2丁目 | 1,370世帯 | 2,699人 |
小倉3丁目 | 1,652世帯 | 3,222人 |
小倉4丁目 | 1,890世帯 | 3,858人 |
小倉5丁目 | 1,404世帯 | 2,652人 |
計 | 8,947世帯 | 18,448人 |
人口の変遷
編集国勢調査による人口の推移。
年 | 人口 |
---|---|
1995年(平成7年)[16] | 20,865
|
2000年(平成12年)[17] | 20,900
|
2005年(平成17年)[18] | 20,902
|
2010年(平成22年)[19] | 17,931
|
2015年(平成27年)[20] | 18,084
|
2020年(令和2年)[21] | 18,588
|
世帯数の変遷
編集国勢調査による世帯数の推移。
年 | 世帯数 |
---|---|
1995年(平成7年)[16] | 7,643
|
2000年(平成12年)[17] | 7,831
|
2005年(平成17年)[18] | 8,168
|
2010年(平成22年)[19] | 7,458
|
2015年(平成27年)[20] | 7,718
|
2020年(令和2年)[21] | 8,180
|
交通
編集鉄道
バス
- 川崎市バス - 川66系統、川83系統
- 臨港バス - 川51、川53(朝のみ)、川54、川55、川56、川57、川61(朝のみ)、川69(平日朝のみ)、元02(平日朝のみ)
- 東急バス・臨港バス共同運行 - 日95
※ 川51系統は川崎駅西口行の末吉橋停留所のみ。鶴11系統は、末吉橋付近でかすめているが、小倉には停留所はない。
学区
編集市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2023年12月時点)[22][23]。
大字・丁目 | 番・番地等 | 小学校 | 中学校 |
---|---|---|---|
小倉 | 全域 | 川崎市立東小倉小学校 | 川崎市立塚越中学校 |
小倉1丁目 | 全域 | 川崎市立小倉小学校 | 川崎市立南加瀬中学校 |
小倉2丁目 | 全域 | ||
小倉3丁目 | 全域 | ||
小倉4丁目 | 全域 | ||
小倉5丁目 | 全域 |
2025年度に新小倉に小学校の新設が予定されている[24]。
事業所
編集2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[25]。
大字・丁目 | 事業所数 | 従業員数 |
---|---|---|
小倉 | 33事業所 | 436人 |
小倉1丁目 | 30事業所 | 189人 |
小倉2丁目 | 86事業所 | 649人 |
小倉3丁目 | 90事業所 | 563人 |
小倉4丁目 | 62事業所 | 447人 |
小倉5丁目 | 98事業所 | 1,173人 |
計 | 399事業所 | 3,457人 |
事業者数の変遷
編集経済センサスによる事業所数の推移。
年 | 事業者数 |
---|---|
2016年(平成28年)[26] | 375
|
2021年(令和3年)[25] | 399
|
従業員数の変遷
編集経済センサスによる従業員数の推移。
年 | 従業員数 |
---|---|
2016年(平成28年)[26] | 3,054
|
2021年(令和3年)[25] | 3,457
|
施設
編集その他
編集日本郵便
編集警察
編集町内の警察の管轄区域は以下の通りである[30]。
大字・丁目 | 番・番地等 | 警察署 | 交番・駐在所 |
---|---|---|---|
小倉 | 一部 | 幸警察署 | 鹿島田駅前交番 |
小倉1丁目 | 全域 | 日吉交番 | |
小倉2丁目 | 一部 | 日吉交番 南加瀬交番 | |
小倉3丁目 | 一部 | ||
小倉4丁目 | 全域 | 南加瀬交番 | |
小倉5丁目 | 全域 |
脚注・出典
編集- ^ a b “令和6年町丁別世帯数・人口 9月末日現在” (xls). 川崎市 (2024年10月25日). 2024年10月28日閲覧。 “(ファイル元のページ)”(CC-BY-4.0)
- ^ “町丁別面積(総務省統計局「地図で見る統計(統計GIS)の数値」令和2年国勢調査)” (XLS). 川崎市 (2024年1月25日). 2024年3月20日閲覧。 “町丁別面積(総務省統計局「地図で見る統計(統計GIS)」の数値)”
- ^ a b “小倉の郵便番号”. 日本郵便. 2021年8月11日閲覧。
- ^ “市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
- ^ “区別町名一覧表(幸区)”. 川崎市 (2022年1月28日). 2022年1月30日閲覧。
- ^ 小倉地区住居表示検討委員会「「小倉地区(2期)の住居表示実施について」のお知らせ」(2008年6月発行)によると、平成22年度 住居表示(3期)実施予定[小倉1-5丁目] (1期は新川崎・新小倉(平成19年12月15日実施)、2期は東小倉(平成20年12月8日実施))。
- ^ 小倉地区住居表示検討委員会、川崎市市民・こども局「「小倉地区(3期)の住居表示実施について」のお知らせ」(2011年5月発行)によると、3期は小倉1-3丁目を2011年10月17日に、小倉4-5丁目を同年11月21日に実施。
- ^ “不動産情報ライブラリ 国土交通省地価公示(標準地) 川崎幸-9”. 国土交通省. 2024年4月2日閲覧。
- ^ “小倉”. 幸区役所 まちづくり推進部 生涯学習支援課 日吉地区担当. 2024年11月30日閲覧。
- ^ 川崎地名辞典(上) 日本地名研究所 2004年
- ^ 川崎市教育委員会『小倉の民俗 ー用水に導かれた穀倉地帯ー』、1986年、9頁
- ^ 川崎市教育委員会『小倉の民俗 ー用水に導かれた穀倉地帯ー』、1986年、10頁
- ^ 川崎市教育委員会『小倉の民俗 ー用水に導かれた穀倉地帯ー』、1986年、11頁
- ^ “川崎市 川崎区・幸区の町名の移り変わり” (PDF). 2022年7月13日閲覧。
- ^ “住居表示案内図 鹿島田1~3丁目 平成24.11.19施行” (PDF). 川崎市. 2021年9月4日閲覧。
- ^ a b “平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat) -男女別人口,外国人人口及び世帯数-町丁・字等”. 総務省統計局 (2022年2月10日). 2022年2月20日閲覧。
- ^ “幸区の小学校(町丁名順)”. 川崎市 (2023年12月28日). 2024年1月28日閲覧。
- ^ “幸区の中学校(町丁名順)”. 川崎市 (2023年12月28日). 2024年1月28日閲覧。
- ^ “新川崎地区小学校新設事業の進捗状況について” (PDF). 川崎市 (2020年5月22日). 2020年10月16日閲覧。
- ^ a b c “経済センサス‐活動調査 / 令和3年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 事業所数、従業者数(町丁・大字別結果)”. 総務省統計局 (2023年6月27日). 2023年9月15日閲覧。
- ^ a b “経済センサス‐活動調査 / 平成28年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 都道府県別結果”. 総務省統計局 (2018年6月28日). 2019年10月23日閲覧。
- ^ “川崎小倉郵便局”. 日本郵便. 2022年1月30日閲覧。
- ^ “川崎小倉店”. オーケー. 2022年1月30日閲覧。
- ^ “郵便番号簿PDF(2024年度版) 表紙等付属資料” (PDF). 日本郵便. 2024年12月2日閲覧。 “郵便番号データダウンロード 郵便番号簿PDF(2024年度版)”
- ^ “交番案内/幸警察署/神奈川県警察”. 神奈川県警察. 2023年8月15日閲覧。