寺岡寛治
寺岡 寛治(てらおか かんじ、1992年12月3日 - )は、福岡県糟屋郡粕屋町出身[1]の元プロ野球選手(投手)。右投右打。
ヤクルト戸田球場にて(2020年) | |
基本情報 | |
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国籍 | 日本 |
出身地 | 福岡県糟屋郡粕屋町 |
生年月日 | 1992年12月3日(32歳) |
身長 体重 |
180 cm 81 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | NPB / 2017年 ドラフト7位 |
初出場 | NPB / 2019年8月4日 |
最終出場 | NPB / 2020年11月7日 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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経歴
編集プロ入り前
編集粕屋町立粕屋西小学校では内橋ジュニアスラッガーズでソフトボールをプレーし[2]、粕屋町立粕屋東中学校から福岡粕屋ボーイズで野球を始める[1][2]。
東海大学付属第五高等学校(現・東海大学付属福岡高等学校)の2年春には投手として149km/hをマークするまでに成長したが[3]、右肘を疲労骨折したことで外野手に転向[1][3]。3年夏の福岡県大会では左翼手として出場し[4]、準々決勝でサヨナラの適時二塁打を放つなど[5]、チームのベスト4進出に貢献した[4]。
九州共立大学では右肘を手術し、3年時までリハビリに専念[2]。4年春から外野手として公式戦に出場すると[2]、同季は打率.371をマークしてベストナインを受賞した[1]。
九州三菱自動車には外野手として入社したが、寺岡の強肩と投手経験を知った投手コーチの山内孝徳の指示で投球練習を再開[2][3]。すぐさまオープン戦で150km/hを計測したため、以降は主に外野手とリリーフの二刀流でプレーを続けた[3]。NPB入りを目指す上で、山内からの「上を目指すならピッチャーが近道」という進言と、寺岡自身の「育成枠であってもまずは入ること」という考えから、投手への専念と独立リーグへの挑戦を決意[3]。「正社員なんだから今更プロ野球選手を目指さなくても」という家族の反対を押し切って[6]、九州三菱自動車を2年で退社し、特別合格枠で石川ミリオンスターズに入団した[7]。
石川時代
編集石川では1年目からチームの開幕投手に抜擢され、その後はセットアッパーに定着[8]。43試合に登板して防御率1.52の好成績を残し[3]、NPBの9球団からスカウトが視察に訪れるまでに評価を高めた[8]。
2017年のドラフト会議で東北楽天ゴールデンイーグルスから7位指名を受け、契約金2000万円、年俸600万円で契約に合意。背番号は56[1]。
楽天時代
編集2018年の春季キャンプでは、新人ながら一軍スタートとなった[9]が、一軍での登板はなく、シーズン終了後に戦力外通告を受けた。その後育成選手として再契約した[10]。背番号は056。
2019年は二軍で33試合に登板して2勝1敗、防御率0.64と好調をキープし、7月28日に支配下選手として登録されたことが球団から発表された[11][12]。新しい背番号は68。8月4日の千葉ロッテマリーンズ戦の7回にプロ初登板を果たし、8回までの2イニングは無失点に抑えたが、9回に代打の清田育宏に3ランを浴びた[13]。一軍での登板はこの1試合にとどまった。二軍では51試合に登板した。
2020年は中継ぎとして自己最多となる24試合に登板し、2勝1敗10ホールド、防御率3.15という成績を残した。9月13日の北海道日本ハムファイターズ戦ではプロ初勝利を挙げた[14]。
2021年は一軍での登板は無かった。二軍では33試合に登板し、3勝1敗、防御率5.47という成績だった[15]。
2022年は二軍で27試合に登板し、1勝1敗、防御率2.19と好投したが、この年も前年に引き続き一軍登板がなかった。10月22日に戦力外通告を受けた[16]。
現役引退後
編集プレースタイル・人物
編集最速155km/hのストレートに加え、カットボールやフォークなどの変化球を武器とする[6]。追い込んでからは必ず三振を狙いに行くスタイルで、石川時代は59回1/3を投げて82個の三振を奪うなど、奪三振率が高い[3]。自ら「毛の生えた心臓」と表現するように度胸の良さ[6]と、常に全力投球で闘志を前面に出した投球を持ち味としており[3][18]、石川時代の総合コーチだった武田勝からは「打者に向かって行く気持ち」を高く評価されている[4]。
詳細情報
編集年度別投手成績
編集年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2019 | 楽天 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 15 | 3.0 | 6 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 3 | 3 | 9.00 | 2.00 |
2020 | 24 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 10 | .667 | 88 | 20.0 | 15 | 0 | 11 | 1 | 2 | 14 | 2 | 0 | 7 | 7 | 3.15 | 1.30 | |
通算:2年 | 25 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 10 | .667 | 103 | 23.0 | 21 | 1 | 11 | 1 | 2 | 16 | 2 | 0 | 10 | 10 | 3.91 | 1.39 |
年度別守備成績
編集年 度 |
球 団 |
投手 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2019 | 楽天 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1.000 |
2020 | 24 | 1 | 6 | 0 | 0 | 1.000 | |
通算 | 25 | 1 | 7 | 0 | 0 | 1.000 |
独立リーグでの投手成績
編集年 度 |
球 団 |
登 板 |
完 投 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017 | 石川 | 43 | 0 | 2 | 1 | 0 | .667 | 239 | 59.1 | 38 | 1 | 25 | 3 | 82 | 10 | 0 | 15 | 10 | 1.52 | 1.06 |
通算:1年 | 43 | 0 | 2 | 1 | 0 | .667 | 239 | 59.1 | 38 | 1 | 25 | 3 | 82 | 10 | 0 | 15 | 10 | 1.52 | 1.06 |
記録
編集NPB
編集- 初記録
- 初登板:2019年8月4日、対千葉ロッテマリーンズ17回戦(楽天生命パーク宮城)、7回表に2番手で救援登板、3回3失点
- 初奪三振:同上、7回表に井上晴哉から空振り三振
- 初勝利:2020年9月13日、対北海道日本ハムファイターズ17回戦(楽天生命パーク宮城)、4回表に2番手で救援登板、2/3回無失点
- 初ホールド:2020年9月17日、対オリックス・バファローズ15回戦(ほっともっとフィールド神戸)、8回表に5番手で救援登板、1回無失点
背番号
編集登場曲
編集- 「THE Sharehappi」三代目J Soul Brothers(2018年)
- 「ドリームキャッチャー」「ライトスタンド」ベリーグッドマン(2019年)
- 「Dirty Work」Austin Mahone(2020年)
脚注
編集- ^ a b c d e “【楽天】ドラ7寺岡、投手専念わずか1年でプロ入り 即戦力目指す”. スポーツ報知. (2017年11月11日) 2018年3月8日閲覧。
- ^ a b c d e “実用性に優れる最速155キロ右腕 寺岡 寛治(石川ミリオンスターズ・投手)”. Baseball Gate. (2017年10月25日) 2018年3月8日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “【投手編01】寺岡 寛治(石川ミリオンスターズ) 投手 #20”. ルートインBCリーグ. 2018年3月8日閲覧。
- ^ a b c “BC石川、野手から転向の155キロ右腕・寺岡、開幕戦は「気迫で投げたい」”. スポーツ報知. (2017年4月8日) 2018年3月8日閲覧。
- ^ “東海大五―東福岡 飯塚―西日本短大付 準決勝を展望”. 朝日新聞. (2010年7月23日) 2018年3月8日閲覧。
- ^ a b c “<ファイト若ワシ>「強心臓」の救援候補 寺岡寛治投手”. 河北新報. (2018年1月17日) 2018年3月8日閲覧。
- ^ “2016年ルートインBCLドラフト指名選手のお知らせ”. 石川ミリオンスターズ (2016年11月13日). 2018年3月8日閲覧。
- ^ a b “【BCリーグ】石川・寺岡、ドラフト「待ち遠しい」運命の10・26へ万全”. スポーツ報知. (2017年9月9日) 2018年3月8日閲覧。
- ^ “「マジェスティック スプリングキャンプ 2018」参加選手に関して”. 東北楽天ゴールデンイーグルス (2018年1月18日). 2018年3月8日閲覧。
- ^ “来季の育成選手契約に関して|東北楽天ゴールデンイーグルス”. 楽天イーグルス オフィシャルサイト. 2019年2月6日閲覧。
- ^ “【由規選手・寺岡寛治選手】支配下選手登録に関して|東北楽天ゴールデンイーグルス”. 2019年7月28日閲覧。
- ^ “楽天が由規と寺岡寛治を支配下登録!由規「ホッとしたというのが今の率直な気持ち」”. BASEBALL KING (2019年7月28日). 2021年7月18日閲覧。
- ^ “楽天寺岡、2軍チーム最多登板を自信に 「ファームで投げた試合数に近い数を1軍で」”. Full-Count (2019年10月21日). 2021年7月18日閲覧。
- ^ “楽天・寺岡380万円増 来期は「飛躍の年に」”. サンケイスポーツ (2020年11月26日). 2021年7月18日閲覧。
- ^ “2021年度 東北楽天ゴールデンイーグルス 個人投手成績(イースタン・リーグ)”. NPB.jp 日本野球機構. 2022年7月27日閲覧。
- ^ “選手契約に関して”. 東北楽天ゴールデンイーグルス. 2022年10月22日閲覧。
- ^ “楽天、岩見雅紀が現役引退でスカウト就任 福山博之、釜田佳直らはスコアラー転身”. Full-Count (2023年1月19日). 2023年1月19日閲覧。
- ^ “【ヤクルト】BC石川155キロ右腕・寺岡の指名を検討”. スポーツ報知. (2017年10月24日) 2018年3月8日閲覧。
- ^ a b “新規支配下選手登録 | 2019年度公示 | NPB.jp 日本野球機構”. 2019年7月29日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 個人年度別成績 寺岡寛治 - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube