奈良マラソン(ならマラソン、英語: Nara Marathon)は、奈良県奈良市天理市で開催される大規模な市民参加型マラソン大会である。

奈良マラソン
奈良市鴻ノ池陸上競技場(発着点)
開催地 日本の旗奈良県奈良市天理市
開催時期 12月
種類 ロードコース
距離 マラソン
最高記録 男子日本の旗塚本裕也 2:18:56 (2018)
女子日本の旗山口遥 2:33:22 (2019)
創立 2010年
スポンサー 第一生命保険
公式サイト www.nara-marathon.jp

沿革

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2010年に年間を通して展開された「平城遷都1300年記念事業」の一環として、これまでフルマラソン以外のロードレース・ジョギング大会を軸に行った「奈良春日・大仏マラソン全国大会」(1981年創設)を第30回記念大会を契機としてリニューアルし、フルマラソンを加えた「奈良マラソン」としてグレードアップすることになった[1]

2014年の第5回記念大会より、フルマラソンに奈良県民特別枠が新設され、2000人増員の1万2000人となり、好評の3kmジョギングも500人増員の1500人となった。また2014年12月14日は、第47回衆議院議員総選挙と重なった為、男子更衣スペースに予定していた奈良市中央体育館が使えなくなったり、ランナーを一時止めて、投票に行く人を優先させる異例の対応を検討した[2][3]

2020年大会は、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により、中止となった[4]

2021年大会は、新型コロナウイルス感染拡大防止の為、参加人数を例年の半分の8000人(奈良県民枠2000人、一般枠6000人)とし、フルマラソンのみの開催となった。また、この大会のみ参加料も16,000円に引き上げられた[5]

2022年大会は、新型コロナウイルス感染拡大防止の為に前回大会は見送られた10kmも3年ぶりに復活した。

2023年大会から、3kmジョギングが『ミニ奈良マラソン(1.8km×2周)』に、10kmが『世界遺産10K via 奈良公園』にリニューアルされた。

概要

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参加者は1万8000人で、制限時間はフルマラソン(42.195km)が6時間、10kmが1時間30分。第1回大会と第2回大会はフルマラソン、10km、5km、3km(第2回大会はジョギング3km、ファミリー3km)の全種目が1日で行われたが、第3回大会以降は5kmが廃止され2日間開催の形式に変更、1日目は3kmジョギング、2日目はフルマラソン、10kmが催されている。尚、第14回大会から、3kmジョギングが『ミニ奈良マラソン(1.8km×2周)』に、10kmが『世界遺産10K via 奈良公園』にリニューアルされている。

開催日

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  • 毎年12月第2日曜日(第1回大会のみ12月第1日曜日)
    • 第1回:2010年12月5日(フルマラソン、10km、5km、3km)[6]
    • 第2回:2011年12月11日(フルマラソン、10km、5km、ジョギング3km、ファミリー3km)
    • 第3回:2012年12月8日(3kmジョギング)・9日(フルマラソン、10km)
    • 第4回:2013年12月7日(3kmジョギング)・8日(フルマラソン、10km)
    • 第5回:2014年12月13日(3kmジョギング)・14日(フルマラソン、10km)
    • 第6回:2015年12月12日(3kmジョギング)・13日(フルマラソン、10km)
    • 第7回:2016年12月10日(3kmジョギング)・11日(フルマラソン、10km)
    • 第8回:2017年12月9日(3kmジョギング)・10日(フルマラソン、10km)
    • 第9回:2018年12月8日(3kmジョギング)・9日(フルマラソン、10km)
    • 第10回:2019年12月7日(3kmジョギング)・8日(フルマラソン、10km)
    • 第11回:新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により、中止
    • 第12回:2021年12月12日(フルマラソン)
    • 第13回:2022年12月11日(フルマラソン、10km)
    • 第14回:2023年12月9日(ミニ奈良マラソン)・10日(フルマラソン、世界遺産10K)
    • 第15回:2024年12月7日(ミニ奈良マラソン)・8日(フルマラソン、世界遺産10K)(予定)

参加資格

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種目 参加資格 参加料 参加賞
フルマラソン 日本陸上競技連盟競技者登録者、及び未登録者で、かつフルマラソンコースを5時間30分以内で完走できる19歳以上の男女 12,500円(参加賞あり)12,000円(参加賞なし) Tシャツ(選択制)
世界遺産10K via 奈良公園 10kmコースを1時間25分以内で完走できる中学生を除く15歳以上の男女 15歳(中学生を除く)から18歳までの男女は3,500円(参加賞あり)3,000円(参加賞なし)

19歳以上の男女は5,500円(参加賞あり)5,000円(参加賞なし)

Tシャツ(選択制)
ミニ奈良マラソン(1.8km×2周) 一般の部(距離は2.6kmだが競技用及び電動を除いた車いすでの参加も可能)小学生以上の男女

ペアの部(2人で1周ずつ走る)小学生以上の男女

(一般の部)2,000円

(ペアの部)3,500円(2人合計)

スポーツタオル

表彰

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  • フルマラソン 男女別の総合タイム上位8名まで、及び年代別(29歳以下、30代、40代、50代、60代、70歳以上)ごとの表彰あり
  • 世界遺産10K via 奈良公園 それぞれに年代別(男子は29歳以下、30代、40代、50代、60代、70歳以上、女子は29歳以下、30代、40代、50代、60歳以上)の表彰のほか、最高齢、最遠来出場者に対しても表彰あり

[7]

コース

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フルマラソン

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  • 2011年大会以降
    • 奈良市鴻ノ池陸上競技場→高天→二条大路南5丁目付近(折り返し)→大仏前→奈良教育大学前→紀寺→窪之庄町南→高樋町→横山橋南詰→岩屋町→白川大橋北側→豊田町→山の辺小学校前→山の辺幼稚園前→豊井町→布留町→天理大橋北詰(折り返し)→天理教教会本部南門前→おやさとやかた真南棟付近(折り返し)→天理教教会本部南門前→布留町→豊井町→山の辺幼稚園前→山の辺小学校前→豊田町→白川大橋北側→岩屋町→横山橋南詰→高樋町→山村町→大仏前→県庁東→焼門前→法蓮佐保橋→奈良市鴻ノ池陸上競技場
  • 2010年大会
    • 奈良市鴻ノ池陸上競技場→高天→二条大路南5丁目付近(折り返し)→大仏前→奈良教育大学前→紀寺→窪之庄町南→高樋町→横山橋南詰→岩屋町→白川大橋北側→豊田町→山の辺小学校前→山の辺幼稚園前→森田商店前和楽橋北詰→天理教教会本部南門前→天理高校北付近(折り返し)→天理教教会本部南門前→和楽橋北詰森田商店前→山の辺幼稚園前→山の辺小学校前→豊田町→白川大橋北側→岩屋町→横山橋南詰→高樋町→窪之庄町南紀寺奈良教育大学前→大仏前→県庁東→焼門前→法蓮佐保橋→奈良市鴻ノ池陸上競技場

優勝者

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 -数字- は優勝回数、      は(当時の)大会記録。

フルマラソン
開催日 男子選手 記録 女子選手 記録
1 2010年12月5日   松本信行 (JPN) 2時間23分16秒   田畑郁恵 (JPN) 2時間49分52秒
2 2011年12月11日   平田治 (JPN) 2時間20分23秒   星野芳美 (JPN) 2時間47分50秒
3 2012年12月9日   平田治 (JPN) -2- 2時間24分24秒   田畑郁恵 (JPN) -2- 2時間43分16秒
4 2013年12月8日   平田治 (JPN) -3- 2時間23分46秒   吉住友里 (JPN) 2時間46分21秒
5 2014年12月14日   杉本芳規 (JPN) 2時間24分14秒   山口遥 (JPN) 2時間44分55秒
6 2015年12月13日   平田治 (JPN) -4- 2時間24分41秒   田畑郁恵 (JPN) -3- 2時間53分57秒
7 2016年12月11日   平田治 (JPN) -5- 2時間27分50秒   床呂沙紀 (JPN) 2時間44分05秒
8 2017年12月10日   原由幸 (JPN) 2時間23分53秒   武津さなえ (JPN) 2時間46分59秒
9 2018年12月9日   塚本裕也 (JPN) 2時間18分56秒   山口遥 (JPN) -2- 2時間40分50秒
10 2019年12月8日   山本芳弘 (JPN) 2時間21分22秒   山口遥 (JPN) -3- 2時間33分22秒
11 中止
12 2021年12月12日   山本芳弘 (JPN) -2- 2時間21分55秒   山口遥 (JPN) -4- 2時間34分36秒
13 2022年12月11日   山本芳弘 (JPN) -3- 2時間23分05秒   山口遥 (JPN) -5- 2時間37分14秒
14 2023年12月10日   柱欽也 (JPN) 2時間23分10秒   山口遥 (JPN) -6- 2時間41分40秒

運営

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主催

  • 奈良マラソン実行委員会

共催

主管

  • 奈良陸上競技協会

後援

支援

特別協賛

協賛

協力

テレビ中継・インターネット配信

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テレビ中継

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第2回大会より、県域テレビ局の奈良テレビ放送(TVN)と県内を広くカバーする近鉄ケーブルネットワーク(KCN)で中継が行われている。大会当日の8時30分から奈良テレビで放送される第1部と、11時(第2回大会のみ10時30分)からKCNファミリーチャンネルで放送される第2部で構成されており、第1部は奈良テレビ、第2部はKCNが中心となって制作している。なお、第1回大会は奈良テレビにて、2010年12月30日22:00 - 23:23に録画中継で放送された。

第1部「スタート 大和路からエールを!」(2011年度) / 「激走!1万人の大和路」(2012年・2013年度) / 「激走!12,000人の大和路」(2014年度 - )
  • 放送時間
2011年度:8:30 - 10:00(90分)
2012年 - 現在:8:30 - 10:30(120分)
  • 放送席
実況:前田勝久(2011年・2012年度)
実況:伊藤將也(TVNアナウンサー、2013年 - )
解説:伊藤宇三美(奈良産業大学陸上部監督、2011年 - 2013年度)
解説:佐藤光子(大阪教育大学非常勤講師・ランニング学会副会長、2011年 - )
ゲスト:有森裕子(2015年 - )
  • リポート
スタート:裏野佐弥佳(TVNアナウンサー、2011年 - 2014年度)
スタート:キャラメルパッキング(2015年 - )
県庁前:飯田嘉太(TVNアナウンサー、2015年 - )
朱雀門前/二条大路南1丁目陸橋:釜本莉奈(TVNアナウンサー、2016年 - )
25㎞折り返し(天理大橋北詰):吉田奈央(2016年 - )
  • テーマ曲
2012年度:ティーナ・カリーナ「輝いて」
2013年度:キャラメルパッキング「ボクラビート」
2014年度:キャラメルパッキング「feel」
2015年度:キャラメルパッキング「OVER JEANS」
2016年度:キャラメルパッキング「identity」
2017年度:キャラメルパッキング「オリジナルストーリー」
2018年度:キャラメルパッキング「アラーム」
2019年 - 2022年度:キャラメルパッキング「LET'S STEP」
2023年度:GoodMoon「シルエット」
  • 車両協力
スズキ自販奈良(2013年 - )
  • 中継場所協力
イトーヨーカドー奈良店(2013年 - 2014年度)
  • 制作協力
近鉄ケーブルネットワーク(KCN)
UST配信STUDIO もちいどの(2011年度)
UST配信STUDIO あおにさい(2012年度)
奈良町わいがやTV(2013年 - )
  • 制作著作
奈良テレビ放送(TVN)
第2部「感動のゴールへ!」
  • 放送時間
第2回大会(2011年):10:30 - 14:00(210分)
第3回大会(2012年) - 現在:11:00 - 14:00(180分)
  • 放送席
実況:前田勝久(2011年 - )
解説:第1部の解説者が引き続き出演。
コメンテーター:澤井里依(2016年度)
  • リポート
25㎞折り返し(天理大橋北詰):永井康之(2011年 - )
25㎞折り返し(天理大橋北詰):澤井里依(2014年度)
25㎞折り返し(天理大橋北詰):渡辺真弓(2015年度)
25㎞折り返し(天理大橋北詰):吉田奈央(2016年度)
ゴール:岩井万実(2011年 - )
  • テーマ曲
第1部と同一曲を使用。
  • 制作協力
奈良テレビ放送(TVN)
UST配信STUDIO もちいどの(2011年度)
UST配信STUDIO あおにさい(2012年度)
奈良町わいがやTV(2013年 - )
  • 制作著作
近鉄ケーブルネットワーク(KCN)

インターネット配信

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Ustreamにてインターネット配信を実施している。テレビ中継の第1部と第2部の同時放送に加えて、テレビ中継第1部と第2部の間に先導車両からのライブカメラ映像を、大会当日の14:00 - 15:00にはゴール地点からのライブカメラ映像を配信する。第2回大会は「UST配信STUDIO もちいどの」、第3回大会は「UST配信STUDIO あおにさい」、第4回大会からは「奈良町わいがやTV」が配信を行っている。

脚注

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関連項目

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近畿地方開催の都市型市民参加型マラソン
  • 大阪マラソン - 2011年10月30日に第1回大会が開催された、3万人が参加する大規模な市民マラソン大会。
  • 神戸マラソン - 2011年11月20日に第1回大会が開催された、2万人が参加する大規模な市民マラソン大会。
  • 京都マラソン - 2012年3月11日に第1回大会が開催された、1万6000人が参加する大規模な市民マラソン大会。

外部リンク

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