大蔵村

山形県最上郡にある村

大蔵村(おおくらむら)は、山形県の北部、最上地方の南部にある人口約3千人の。「日本で最も美しい村連合」に加盟する。

おおくらむら ウィキデータを編集
大蔵村
大蔵村旗 大蔵村章
日本の旗 日本
地方 東北地方
都道府県 山形県
最上郡
市町村コード 06365-7
法人番号 6000020063657 ウィキデータを編集
面積 211.64km2
(境界未定部分あり)
総人口 2,667[編集]
推計人口、2024年11月1日)
人口密度 12.6人/km2
隣接自治体 新庄市村山市寒河江市最上郡舟形町戸沢村東田川郡庄内町西村山郡西川町
村の木 ブナ
村の花 リンドウ
村の鳥 ヤマドリ
大蔵村役場
村長 加藤正美
所在地 996-0212
山形県最上郡大蔵村大字清水2528
北緯38度42分15秒 東経140度13分49秒 / 北緯38.70411度 東経140.23036度 / 38.70411; 140.23036座標: 北緯38度42分15秒 東経140度13分49秒 / 北緯38.70411度 東経140.23036度 / 38.70411; 140.23036
外部リンク 公式ウェブサイト

大蔵村位置図

― 市 / ― 町・村

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地理

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山形県北部の最上郡にあり、郡内では最南端に位置する[1]。南西部は月山山頂付近に達する[1]

村内を南北に縦断する銅山川に沿った国道458号は、肘折以南が悪路の国道として知られている(十部一峠参照)。村の役場などの機能は新庄市にも近い村の北端、最上川付近に集中する。

人口

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大蔵村と全国の年齢別人口分布(2005年) 大蔵村の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 大蔵村
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
大蔵村(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 6,080人
1975年(昭和50年) 5,598人
1980年(昭和55年) 5,301人
1985年(昭和60年) 5,203人
1990年(平成2年) 4,982人
1995年(平成7年) 4,863人
2000年(平成12年) 4,528人
2005年(平成17年) 4,226人
2010年(平成22年) 3,762人
2015年(平成27年) 3,412人
2020年(令和2年) 3,028人
総務省統計局 国勢調査より

気候

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特別豪雪地帯に指定されており、大蔵村肘折地区に設置してあるアメダスの平年値は年間総降雪量1469cm、年最深積雪は321cmと日本屈指の豪雪地帯である。ケッペンの気候区分では西岸海洋性気候に属する。

  • 最高気温極値(1976/11 - )35.3℃(1994年8月13日)
  • 最低気温極値(1976/11 - )-22.9℃(1984年3月4日)[2]
肘折(1991年 - 2020年)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 11.8
(53.2)
17.3
(63.1)
18.5
(65.3)
26.3
(79.3)
30.4
(86.7)
30.5
(86.9)
33.4
(92.1)
35.3
(95.5)
32.4
(90.3)
27.4
(81.3)
21.9
(71.4)
17.7
(63.9)
35.3
(95.5)
平均最高気温 °C°F 1.1
(34)
1.8
(35.2)
5.4
(41.7)
11.7
(53.1)
19.1
(66.4)
22.7
(72.9)
25.7
(78.3)
27.1
(80.8)
23.0
(73.4)
16.9
(62.4)
10.4
(50.7)
3.8
(38.8)
14.1
(57.4)
日平均気温 °C°F −1.8
(28.8)
−1.6
(29.1)
1.1
(34)
5.6
(42.1)
12.0
(53.6)
17.0
(62.6)
20.9
(69.6)
21.9
(71.4)
17.8
(64)
11.5
(52.7)
5.5
(41.9)
0.5
(32.9)
9.2
(48.6)
平均最低気温 °C°F −4.6
(23.7)
−5.1
(22.8)
−2.9
(26.8)
0.5
(32.9)
5.5
(41.9)
11.6
(52.9)
16.8
(62.2)
17.5
(63.5)
13.3
(55.9)
6.7
(44.1)
1.3
(34.3)
−2.3
(27.9)
4.9
(40.8)
最低気温記録 °C°F −16.1
(3)
−16.6
(2.1)
−22.9
(−9.2)
−11.1
(12)
−2.5
(27.5)
2.0
(35.6)
6.7
(44.1)
8.2
(46.8)
2.3
(36.1)
−2.7
(27.1)
−8.0
(17.6)
−13.9
(7)
−22.9
(−9.2)
降水量 mm (inch) 403.3
(15.878)
268.4
(10.567)
186.4
(7.339)
128.4
(5.055)
112.4
(4.425)
135.0
(5.315)
229.2
(9.024)
201.5
(7.933)
170.6
(6.717)
222.0
(8.74)
332.5
(13.091)
443.8
(17.472)
2,844.8
(112)
降雪量 cm (inch) 459
(180.7)
343
(135)
212
(83.5)
80
(31.5)
13
(5.1)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
49
(19.3)
325
(128)
1,469
(578.3)
平均降水日数 (≥1.0 mm) 26.7 22.7 20.7 14.7 12.4 11.4 14.7 13.2 14.2 16.4 20.1 25.5 213.1
平均月間日照時間 20.7 37.7 75.9 149.5 191.4 150.0 119.6 153.7 115.4 103.7 74.5 31.3 1,223.5
出典1:Japan Meteorological Agency
出典2:気象庁[3]

歴史

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大蔵村清水地区は、最上川の舟運の積出港として大きな規模を誇り、中世には、最上氏の一門により清水港の対岸に平山城である「清水城」が築かれ、最上地方南部の領国経営の中心地でもあった。江戸時代に最上地方の領国経営の中心が新庄藩に移ると衰退を始めるが、舟運が廃れるまでは清水河港は繁栄を続けた。出羽三山への参詣路でもあった舟形街道が通っており、本陣が置かれ、当地において酒造業も営まれた。清水河港で陸揚げされた物資は、舟形街道羽州街道舟形宿まで運ばれ、そこから最上地方全体に運ばれた。一方、南部の肘折温泉は、湯治場として人気が高く、霊峰月山の登山口にもなっているため、現在にも続く大蔵村の最大の産業である。さらに、寒河江市との村境付近には、かつて日本有数の山「幸生銅山永松鉱山)」があった。

  • 1889年明治22年)4月1日 - 清水町村、合海村、南山村、赤松村が合併し発足。
  • 1918年大正7年)3月頃 - 村役場が移転[4]
  • 1952年昭和27年) - 山形県による地すべり防止工事が始まる。
  • 1974年(昭和49年)4月26日 - 赤松地内で大規模な地すべりが発生。住戸20戸が全壊17人が死亡。1977年に住民らが亜炭鉱の放置が原因として山形県を相手に訴訟を起こした[5]
  • 1992年(平成4年) - 林野庁大蔵治山事業所が設置。国の直轄による地すべり防止事業が始まる[6]
  • 2020年(令和2年)7月 - 28日から山形県一帯を襲った集中豪雨により銅山川が氾濫。肘折温泉で温泉施設が浸水、金山橋の橋脚が損壊[7]

行政

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  • 村長:加藤正美(2007年から)

経済

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主要産業は農業と観光業である[1]

郵便局

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  • 清水郵便局(集配局)
  • 肘折郵便局(集配局)
  • 赤松簡易郵便局

エネルギー供給

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姉妹都市・提携都市

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教育

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中学校
小学校
  • 大蔵村立大蔵小学校

交通

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周辺の空港

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鉄道

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村内を鉄道路線は通っていない。鉄道を利用する場合の最寄り駅は、JR東日本山形新幹線、および奥羽本線陸羽東線陸羽西線新庄駅

路線バス

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大蔵村営バスが運行されている。運行は新庄輸送サービスに委託している。

肘折ゆけむりライン

県立病院前 - 新庄駅前 - 本合海寺前 - 清水 - 塩 - 日陰 - 肘折温泉

  • 県立新庄病院・新庄駅に乗り入れ、新庄市中心部と大蔵村中心部や肘折温泉を結ぶ。もともとは山交バスの路線だったが、赤字により2017年3月限りで撤退するのを受けて運行を開始した。平日6往復、土休日・お盆・年末年始は4往復が運行され、全便が新庄市街と肘折温泉の通し運行である。
村内路線
  • 5路線が運行されている。全路線ともスクールバス混乗のため学休日運休となる。

道路

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一般国道
  • 国道458号(寒河江市との市境の十部一峠は冬期閉鎖・肘折以南は未舗装区間及び車両の行き違いが困難な箇所多数有り)
都道府県道

観光ほか

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脚注

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  1. ^ a b c 大蔵村過疎地域持続的発展計画 - 大蔵村、2024年9月19日閲覧。
  2. ^ 気象庁(肘折の観測史上1~10位の値)
  3. ^ 肘折 過去の気象データ検索”. 気象庁. 2023年3月31日閲覧。
  4. ^ 『町村役場位置変更』官報. 1918年03月19日 - 国立国会図書館デジタルコレクション”. dl.ndl.go.jp. 2022年2月17日閲覧。
  5. ^ 山崩れは人災と賠償請求へ 山形・大蔵村の被災者『朝日新聞』1977年(昭和51年)1月20日夕刊、3版、10面
  6. ^ 銅山川地区地すべり防止事業”. 東北森林管理局最上支所. 2021年3月15日閲覧。
  7. ^ 施設浸水 橋脚壊れる 山形・大蔵村 肘折温泉の被害深刻”. しんぶん赤旗 (2020年7月30日). 2021年3月15日閲覧。

外部リンク

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