大橋悠依
大橋 悠依(おおはし ゆい、1995年10月18日 - )は、日本の元女子競泳選手である。専門は個人メドレー。イトマン東進所属[1]。2021年開催の東京オリンピック 競泳 女子200m・400m個人メドレー 金メダリスト。滋賀県彦根市出身。東洋大学卒。
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東京辰巳国際水泳場でのインタビュー (2020年2月16日撮影) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
選手情報 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
フルネーム | 大橋 悠依 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ニックネーム | ゆいぽん | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
国籍 | 日本 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
泳法 | 個人メドレー | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
所属 | イトマン東進 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
生年月日 | 1995年10月18日(29歳) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
生誕地 | 滋賀県彦根市 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
身長 | 174 cm | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
体重 | 55 kg | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
血液型 | B | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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経歴・人物
編集滋賀県彦根市出身[2]で、三姉妹の末っ子で姉の影響を受け、幼稚園時代に彦根イトマンスイミングスクールで水泳を始める[3]。
彦根市立東中学校3年次に2010年ジュニアオリンピックの女子200m個人メドレーで優勝するなどの成績を挙げた[3]。
滋賀県立草津東高等学校から平井伯昌率いる東洋大学に進学した。同大学に進学した陸上競技選手の桐生祥秀とは、高校3年生以来、ともに切磋琢磨している[4]。
大学2年で出場した日本選手権は最下位の40位に終わるなど、膝の脱臼による故障や貧血に悩まされて記録が伸びなかったが、食生活を見直して体質改善を図った[2]。大学の1年先輩である萩野公介らとスペインで高地合宿に参加し、萩野らの泳ぎの技術を学び、持久力もついた[2]。
2016年4月の第92回日本選手権水泳競技大会兼リオデジャネイロオリンピック代表選考会400m個人メドレーで、高橋美帆、清水咲子に敗れて3位となりオリンピック出場を逸した[5]。
2017年4月14日に第93回日本選手権水泳競技大会兼世界選手権代表選考会の400m個人メドレーで、4分31秒42の日本新記録で優勝した[6][7][8]。清水咲子が保持していた同種目の日本記録を3秒24短縮した[9]。7月の世界水泳選手権日本代表に内定した。
7月15日の200m個人メドレーで、150mまで寺村美穂に大きなリードを許したが自由形で逆転して優勝し、世界選手権2種目の代表に内定された[10][11]。
7月24日に世界選手権女子200m個人メドレーで、決勝レースで自己ベストを2秒以上短縮する2分7秒91の日本新記録で銀メダルを獲得した[12]。
2018年3月25日に東洋大学を卒業[13]した。4月8日に第94回日本選手権水泳競技大会の400m個人メドレーで、4分30秒82の日本新記録で2年連続で優勝した[14]。
2019年世界水泳選手権で、女子200m個人メドレーは泳法違反により失格となるも、400m個人メドレーで4分32秒33で3位となり、2大会連続でメダルを獲得した[15]。
2021年7月25日、東京オリンピック女子400m個人メドレー決勝で金メダルを獲得した。同種目では2000年シドニーオリンピックで田島寧子の銀メダル以来、21年ぶりのメダル獲得となった。そして滋賀県出身者が個人競技で金メダルを獲得したのはこれが史上初である。 7月28日の女子200m個人メドレー決勝で金メダルを獲得。夏季オリンピックで日本人女子選手が同一大会で初めて2つの金メダルを獲得した[16][17]。
東京オリンピック 競泳 女子200m・400m個人メドレーにおいて金メダルを獲得した功績をたたえ、2021年10月19日、滋賀県彦根市のJR彦根駅西口ロータリーに記念のゴールドポスト(第3号)が設置された(ゴールドポストプロジェクト[18])。
2024年パリオリンピックの競泳競技女子200メートル個人メドレーでは、準決勝に進出したが、2分10秒94のタイムで準決勝1組の6位、全体の12位となり決勝には進めなかった[19]。
自己ベスト
編集長水路
個人種目 | 種目 | RT | 記録 | 樹立日 | 大会 | 場所 | 備考 | |
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200m個人メドレー | 2分07秒91 | 2017年7月24日 | 2017年世界水泳選手権 | ドナウ・アレーナ | 日本記録 | |||
400m個人メドレー | 4分30秒82 | 2018年4月8日 | 第94回日本選手権水泳競技大会 | 東京辰巳国際水泳場 | 日本記録 |
短水路
個人種目 | 種目 | RT | 記録 | 樹立日 | 大会 | 場所 | 備考 | |
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200m個人メドレー | 2分03秒93 | 2020年11月14日 | 国際水泳リーグ | ブダペスト | 日本記録 | |||
400m個人メドレー | 4分22秒73 | 2018年11月10日 | ワールドカップ東京大会 | 東京辰巳国際水泳場 | 日本記録 |
主な実績
編集小3 2004年度
小4 2005年度
小5 2006年度
小6 2007年度
- 夏JO 11~12歳50m背泳ぎ52位 (33.13) 50mバタフライ66位 (31.70) 200m個人メドレー65位 (2:34.62)[25]
- 春JO 11~12歳50m背泳ぎ27位 (31.36) 50mバタフライ58位 (30.80) 200m個人メドレー53位 (2:28.25)[26]
彦根市立東中学校1年 2008年度
- 夏JO 11~12歳50m背泳ぎ19位 (32.65) 50mバタフライ26位 (30.67) 200m個人メドレー5位 (2:26.13)[27]
- 春JO 13~14歳100m背泳ぎ46位 (1:04.84) 200m背泳ぎ18位 (2:14.65) 200m個人メドレー13位 (2:19.54)[28]
彦根市立東中学校2年 2009年度
- 全国中学 200m個人メドレー11位 (2:20.73)[29]
- 夏JO 13~14歳100m背泳ぎ31位 (1:06.47) 200m個人メドレー7位 (2:21.94)[30]
- 春JO 13~14歳50m背泳ぎ13位 (29.55) 200m背泳ぎ16位 (2:14.96) 200m個人メドレー10位 (2:17.26)[31]
彦根市立東中学校3年 2010年度
- 日本選手権 200m個人メドレー28位 (2:19.52)[32]
- 全国中学 200m背泳ぎ2位 (2:14.66) 200m個人メドレー3位 (2:17.22)[33]
- 夏JO 13~14歳100m背泳ぎ3位 (1:03.77) 200m個人メドレー優勝 (2:17.72) 400m個人メドレー13位 (5:00.07)[34]
滋賀県立草津東高等学校1年 2011年度
- 国際大会選考会 200m個人メドレー25位 (2:19.49)[35]
- インハイ 200m背泳ぎ12位 (2:15.24) 200m個人メドレー19位 (2:19.33)[36]
- 夏JO CS100m自由形32位 (58.54) 200m背泳ぎ14位 (2:16.24)[37]
滋賀県立草津東高等学校2年 2012年度
- 日本選手権 200m背泳ぎ21位 (2:15.03) 200m個人メドレー9位 (2:15.35)[38]
- インハイ 200m背泳ぎ13位 (2:15.34) 200m個人メドレー3位 (2:15.09)[39]
- 春JO CS200m個人メドレー2位(2:10.48) 400m個人メドレー3位 (4:36.90)[40]
滋賀県立草津東高等学校3年 2013年度
- 日本選手権 200m個人メドレーB決勝2位 (2:16.36) 400m個人メドレー22位 (4:52.52)[41]
- インハイ 200m個人メドレー3位 (2:14.62) 400m個人メドレー5位 (4:48.93)[42]
- 夏JO 200m個人メドレー優勝 (2:13.65) 400m個人メドレー4位 (4:48.27)[43]
- 春JO 50mバタフライ4位 (27.37) 200m個人メドレー優勝 (2:11.08) 400m個人メドレー7位 (4:46.77)[44]
東洋大学1年 2014年度
- 日本選手権 200m個人メドレーB決勝2位 (2:16.06) 400m個人メドレー26位 (4:56.83)[45]
- インカレ 200m背泳ぎB決勝1位 (2:14.02) 200m個人メドレー5位 (2:15.87)[46]
東洋大学2年 2015年度
- 日本選手権 200m背泳ぎ27位 (2:21.25) 200m個人メドレー40位 (2:23.75)[47]
- インカレ 200m背泳ぎ32位 (2:19.63) 200m個人メドレー22位 (2:19.52)[48]
東洋大学3年 2016年度
- 日本選手権 200m背泳ぎ7位 (2:12.81) 200m個人メドレー5位 (2:12.12) 400m個人メドレー3位 (4:37.33)[49]
- インカレ 200m個人メドレー優勝・大会新 (2:10.31) 400m個人メドレー優勝 (4:39.48)[50]
東洋大学4年 2017年度
- 日本選手権 200m背泳ぎ3位 (2:10.39) 200m個人メドレー優勝 (2:09.96) 400m個人メドレー優勝・日本新 (4:31.42)[51]
- 世界選手権 200m個人メドレー2位・日本新 (2:07.91) 400m個人メドレー4位 (4:34.50)[52]
- ユニバーシアード 200m個人メドレー優勝 (2:10.03) 400m個人メドレー優勝 (4:34.40)[52]
- インカレ 200m個人メドレー優勝 (2:10.33)[53] 400m個人メドレー優勝・大会新 (4:36.48)[54]
2018年度
- 日本選手権 200m自由形2位 (1:57.97) 200m個人メドレー優勝 (2:08.92) 400m個人メドレー優勝・日本新 (4:30.82)[55]
- パンパシフィック選手権 200m個人メドレー優勝 (2:08.16) 400m個人メドレー優勝 (4:33.77)[52]
- アジア大会 200m個人メドレー2位 (2:08.88) 400m個人メドレー優勝 (4:34.58)[52]
2019年度
- 日本選手権 200mバタフライ2位 (2:07.57) 200m個人メドレー優勝 (2:09.27) 400m個人メドレー優勝 (4:33.02)[56]
- 世界選手権 200m個人メドレー決勝で失格 400m個人メドレー3位 (4:32.33)[52]
2021年度
- 日本選手権 200m個人メドレー2位 (2:09.67) 400m個人メドレー優勝 (4:35.14)[57]
- 東京オリンピック 200m個人メドレー優勝 (2:08.52) 400m個人メドレー優勝 (4:32.08)[52]
2022年度
受賞・栄典
編集- 2021年 - 紫綬褒章[61]、「フォーブス30アンダー30」(日本版)選出[62]、第35回中日体育賞。滋賀県民栄誉賞(2021年に創設され、大橋選手が一人目の受賞者となった)。
脚注
編集- ^ 【公式】大橋悠依選手が4月からイトマン東進に所属!! - イトマンスイミングスクール、2018年8月8日閲覧
- ^ a b c “新星・大橋悠依、平泳ぎ改善し快挙 400個人メ”. アサヒ・コム. 朝日新聞社. (2017年4月14日) 2017年4月17日閲覧。
- ^ a b “彦根東中・大橋悠依さん(彦根イトマン) ジュニアオリンピック・女子200㍍個人メドレーで優勝、背泳ぎと共に県記録も更新中” (2010年9月4日). 2017年7月25日閲覧。
- ^ “【桐生祥秀×大橋悠依】これからも、刺激し合う存在として。”. 東洋大学. 2021年7月25日閲覧。
- ^ “第92回日本選手権水泳競技大会 種目別競技結果”. 日本水泳連盟. 2017年4月15日閲覧。
- ^ “大橋悠依が400個メ日本新、萩野公介は5連覇”. 読売新聞. 2017年4月15日閲覧。
- ^ 伊藤華英. “まさに新星!大橋悠依の泳ぎに驚き/伊藤華英の目”. nikkansports. 2017年4月15日閲覧。
- ^ “大橋悠依、400個メドレーでリオ銅超えタイム!日本新を3秒24更新”. スポーツ報知. 2017年4月15日閲覧。
- ^ “大橋悠依うれし涙…400個メ日本新V「びっくり」”. nikkansports. 2017年4月15日閲覧。
- ^ “大橋悠依、大逆転で2冠「私だってできるんだ」/競泳”. sanspo.com. 2017年4月16日閲覧。
- ^ “大橋悠依が200も初V、今大会個人メドレー2冠”. yahoo japanニュース. 2017年4月16日閲覧。
- ^ “踊る「マジョリーナ」大橋悠依、驚異ラップで涙の銀” (2017年7月25日). 2017年7月25日閲覧。
- ^ “大橋悠依 東洋大を卒業「後輩のいいお手本となれるように」 今後も拠点は母校”. スポニチアネックス. 2018年4月8日閲覧。
- ^ “競泳大橋悠依が女子400個メを日本新記録で連覇達成”. 日刊スポーツ. 2018年4月8日閲覧。
- ^ “大橋悠依が銅、映像見ただけで涙…失格からの復活劇 - 水泳 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2019年7月31日閲覧。
- ^ “大橋悠依が2冠 競泳女子200m個人メドレー 北島康介以来”. 毎日新聞. 2021年7月28日閲覧。
- ^ “大橋悠依 2冠!日本女子初の快挙 師匠に感謝「高校生の時に拾ってもらった」”. デイリースポーツ. 2021年7月29日閲覧。
- ^ “ゴールドポストプロジェクト”. 首相官邸 オリンピック・パラリンピックレガシー推進室. 2022年6月9日閲覧。
- ^ “競泳女子200m個人メドレー 大橋悠依 松本信歩 準決勝敗退 五輪”. NHK 2024年8月4日閲覧。
- ^ 競技No. 61 女子 50m 背泳ぎ 予選 25組
- ^ 全種目別結果PDFファイル表示
- ^ 競技No. 61 女子 50m 背泳ぎ 予選 27組
- ^ 全種目別結果PDFファイル表示
- ^ 競技No. 63 女子 50m 背泳ぎ 予選 20組
- ^ 全種目別結果PDFファイル表示
- ^ 全種目別結果PDFファイル表示
- ^ 全種目別結果PDFファイル表示
- ^ 全種目別結果PDFファイル表示
- ^ 競技No. 35 女子 200m 個人メドレー 予選 9組
- ^ 全種目別結果PDFファイル表示
- ^ 全種目別結果PDFファイル表示
- ^ 競技No. 5 女子 200m 個人メドレー 予選 8組
- ^ 全種目別結果PDFファイル表示
- ^ 全種目別結果PDFファイル表示
- ^ 競技No. 43 女子 200m 個人メドレー 予選 6組
- ^ 全種目別結果PDFファイル表示
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- ^ 全種目別結果PDFファイル表示
- ^ a b c d e f FINA公式プロフィール
- ^ 競技No. 56 女子 200m 個人メドレー 決勝 1組
- ^ 競技No. 76 女子 400m 個人メドレー 決勝 1組
- ^ 全種目別結果PDFファイル表示
- ^ 全種目別結果PDFファイル表示
- ^ 全種目別結果PDFファイル表示
- ^ 全種目別結果PDFファイル表示
- ^ WOMEN'S MEDLEY 200M SEMIFINALS
- ^ “【競泳】400m個人メドレー 東京五輪2冠・大橋悠依は5位 谷川亜華葉は8位”. 東京スポーツ (2022年6月26日). 2022年6月26日閲覧。
- ^ “秋の褒章808人・22団体 スケボーの西矢椛さんら”. 日本経済新聞 (2021年11月2日). 2023年5月6日閲覧。
- ^ 30 UNDER 30 JAPAN 2021 日本発「世界を変える30歳未満」30人 フォーブス
外部リンク
編集- 【公式】大橋悠依選手のプロフィール
- 大橋悠依 - オリンピックチャンネル
- 大橋悠依 - Olympedia
- 大橋悠依 - 世界水泳連盟
- 大橋悠依 - SwimRankings.net
- 大橋悠依 - SwimSwam
- Yui Ohashi (@yui__ohashi) - X(旧Twitter)