DIC (企業)

日本の東京都中央区にある化学メーカー
大日本インキから転送)

DIC株式会社(ディーアイシー、DIC Corporation)は、東京都中央区日本橋に本社(登記上の本店は板橋区)を置く化学メーカー。主力製品は印刷インキ、有機顔料、合成樹脂。2008年に大日本インキ化学工業株式会社(だいにっぽんインキかがくこうぎょう、Dainippon Ink and Chemicals, Inc)より社名変更した。

DIC株式会社
DIC Corporation
DIC本社(ディーアイシービル)
種類 株式会社
市場情報
東証プライム 4631
1950年5月29日上場
本社所在地 日本の旗 日本
103-8233
東京都中央区日本橋三丁目7番20号
ディーアイシービル
本店所在地 174-0043
東京都板橋区坂下三丁目35番58号
設立 1937年昭和12年)3月15日
(大日本インキ製造株式会社)
業種 化学
法人番号 7011401003807 ウィキデータを編集
事業内容 印刷インキ、有機顔料、合成樹脂等の製造・販売
代表者 猪野薫
代表取締役会長
古田修司
(代表取締役副社長執行役員)
資本金 965億5700万円
発行済株式総数 9億6,537万株
売上高 連結:1兆387億36百万円
単独:2,397億71百万円
2023年12月期)
経常利益 連結:92億16百万円
単独:17億29百万円
(2023年12月期)
純利益 連結:△398億57百万円
単独:△33億38百万円
(2023年12月期)
純資産 連結:3,992億67百万円
単独:3,002億03百万円
(2023年12月31日現在)
総資産 連結:1兆2,448億89百万円
単独:8,864億95百万円
(2023年12月31日現在)
従業員数 連結:22,255人 単独:3,973人
(2023年12月31日現在)
決算期 12月31日
主要株主 日本トラスティ・サービス信託銀行(株)(信託口)9.56%
日本マスタートラスト信託銀行(株)(信託口)7.37%
日誠不動産(株)5.50%
大日製罐(株) 4.40%
第一生命保険(株) 3.62%
(2014年12月31日現在)
主要子会社 DICグラフィックス(株) 66.6%
星光PMC(株) 54.5%
関係する人物 川村喜十郎(創業者)
外部リンク 公式ウェブサイト
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概要

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DIC株式会社は印刷インキや有機顔料、PPSコンパウンドでは世界トップシェアの[要出典]化学メーカーである。創業以来の事業である印刷インキとその原材料である有機顔料合成樹脂をもとに事業を拡大し、PPSコンパウンド、液晶材料、工業用粘着テープ、機能性顔料、包装用接着剤、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フッ素化学品、改質剤、アルキルフェノール、硫黄系石油添加剤、金属石鹸、不燃化粧板、加飾フィルム、繊維着色剤、機能性コンパウンド、インクジェットインキ、食品包装用フィルム、特殊磁気テープ、プラスチック成型品、中空糸膜モジュール、ヘルスケア食品(スピルリナ)などの幅広い事業を展開する。

日本トップシェア[注釈 1]の色見本帳DICカラーガイドはデザインやグラフィック、ファッション、インテリア業界などに幅広く利用されている。

他の国内印刷インキメーカーに先駆けて海外進出を果たし、1986年に米国サンケミカル社のグラフィックアーツ材料部門を買収、1999年に仏国トタルフィナ社のインキ部門(コーツ)を買収などにより、全世界に活動拠点を拡大し、現在は世界60か国以上で約170社のグループ会社を展開している。

創業100周年となる2008年平成20年)4月1日に、商号を大日本インキ化学工業株式会社からDIC株式会社に変更。

2009年(平成21年)10月1日、印刷インキ事業を分社化し、DICグラフィックス株式会社を設立する。

2016年、ブランドスローガン「Color & Comfort」を定めてブランディングをスタートし、同年10月より女優の吉岡里帆が出演する企業ブランドCMを放送している。

また、DICとその関連会社であるDICグラフィックスは経済産業省によって2018年度から2024年度に健康経営優良法人(ホワイト500)に認定されている[1][2]

社会貢献事業

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社会貢献活動の一環として、千葉県佐倉市の総合研究所に隣接する敷地内でDIC川村記念美術館を運営している。

2013年10月、同社が保有しDIC川村記念美術館にて展示していたバーネット・ニューマン作の絵画「アンナの光」を売却した。譲渡益は103億円。これは、財務体質の強化を狙った「リキャピタライゼーション(資本と負債の再構成)」の一環で、市場からも評価された[1]

2024年8月、社外取締役などで構成している「価値共創委員会」からの助言などを受けて、DIC川村記念美術館を2025年1月下旬から長期休館とし、東京都内への移転や同館の運営自体の中止を含めて検討することを発表した[3][2]。後に来館者が急増したことを受けて、休館開始を同年3月下旬からにすることを発表した[4]

 
DIC川村記念美術館

沿革

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  • 1908年(明治41年)2月15日 - 川村インキ製造所として創業
  • 1937年(昭和12年)3月 - 大日本インキ製造株式会社を設立
  • 1950年(昭和25年)5月 - 東京証券取引所上場
  • 1961年(昭和36年)10月 - 大阪証券取引所名古屋証券取引所上場
  • 1962年(昭和37年)10月 商号を大日本インキ化学工業株式会社(英文表記:Dainippon Ink and Chemicals, Inc)に変更
  • 2008年(平成20年)4月1日 - 創業100周年を機に商号をDIC株式会社(ディーアイシー、英文表記:DIC Corporation)に変更
  • 2009年(平成21年)
    • 5月8日 - 大阪証券取引所、名古屋証券取引所上場廃止
    • 10月1日 - 国内の印刷インキ事業を分社化、DICグラフィックス株式会社設立
  • 2017年(平成29年)1月 - 太陽ホールディングス株式会社と資本業務提携契約を締結
  • 2024年(令和6年)10月1日 - 同日株式取引分から日経平均株価の構成銘柄から除外[5]
 
創業者、川村喜十郎(1955年)

所在地

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四日市工場から出荷されている、粒状合成樹脂原料の船舶・陸送・鉄道輸送用に、DICロジスティックス所有の20 ft型、ドライコンテナ広島県福山市にて、2003年5月13日撮影。
※四日市プラント内には、数百個にのぼる大量の同型コンテナの専用ヤードが、衛星画像で確認できる。

全国に工場や研究所を持っている。

関連会社

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  • DICカラーコーチング
  • DICグラフィックス
  • DICカラーデザイン
  • DICプラスチック
  • DICライフテック
  • DIC北日本ポリマ
  • DIC九州ポリマ
  • DICマテリアル
  • DICエステート
  • DICデコール
  • DCカツヤ
  • DIC EP
  • 浜松DIC
  • ディーアイシーコベストロポリマー
  • 太陽ホールディングス
  • キャストフィルムジャパン
  • ワイディープラスチックス
  • 日本エポキシ樹脂製造
  • 日本ホルマリン工業
  • オキシラン化学
  • KJケミカルズ
  • ルネサンス
  • 星光PMC

関連項目

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不祥事

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  • 2013年に発売した泡消火薬剤「メガフォームIH-101-5」に関して、消防法に基づく型式試験において不正な行為があったことが、社内調査により判明した[7]

脚注

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注釈

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  1. ^ 他には日本塗料工業会が制作している物がある

出典

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  1. ^ a b “DIC、自社美術館の絵画を売却 譲渡益は103億円”. 日本経済新聞. (2013年10月4日). https://www.nikkei.com/article/DGXNASDD040P0_U3A001C1TJ1000/ 
  2. ^ a b 【速報】佐倉のDIC川村記念美術館、来年1月休館へ 規模縮小と移転を選択肢に検討し、年内に結論”. 千葉日報 (2024年8月27日). 2024年8月28日閲覧。
  3. ^ 林純子 (2024年8月27日). “DIC川村記念美術館、25年1月下旬休館-資産見直しで運営中止も”. Bloomberg.com. 2024年8月28日閲覧。
  4. ^ 松本紗知 (2024年9月30日). “DIC川村記念美術館、休館を3月下旬からに 来館者増え2カ月延期”. 朝日新聞. 2024年10月2日閲覧。
  5. ^ 日経平均株価、野村総合研究所と良品計画を採用 銘柄を定期見直し”. 日本経済新聞 (2024年9月4日). 2024年11月11日閲覧。
  6. ^ 企業情報”. 大成建設ハウジング. 2016年12月11日閲覧。
  7. ^ 泡消火薬剤「メガフォームIH-101-5」の型式試験における不正な行為について | ニュース”. DIC株式会社. 2022年12月5日閲覧。

外部リンク

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