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大手町タワー

東京都千代田区の超高層ビル

大手町タワー（おおてまちタワー）とは、東京都千代田区大手町一丁目に所在する超高層ビル[1]。高さは約200メートル（m）で、地上38階、塔屋3階、地下6階[3]。建築主は東京建物、施工は大成建設[4]。

大手町タワー
大手町タワーの位置（東京都区部内）
大手町タワー
情報
用途 オフィス[1] 、ホテル[1]、店舗[1]
設計者 大成建設[1]（外装デザイン：コーン・ペダーセン・フォックス）
施工 大成建設[1]
建築主 東京プライムステージ（東京建物と大成建設が共同出資する特定目的会社）[1]
事業主体 東京プライムステージ（東京建物と大成建設が共同出資する特定目的会社）[1][2]
管理運営 東京建物
構造形式 地下:RC、一部SRC造[3]
地上:S造（CFT柱）[3]
敷地面積 11,037.84[3] m²
建築面積 5,880.34 m²
延床面積 198,467.44[3] m²
階数 地上38階、地下6階、塔屋3階[3][1]
高さ 199.70m（最高部）
着工 2009年（平成21年）11月30日
竣工 2014年（平成26年）4月30日[1]
所在地 〒100-0004
東京都千代田区大手町一丁目5番5号[1]
座標 北緯35度41分8.18秒 東経139度45分54.99秒 / 北緯35.6856056度 東経139.7652750度 / 35.6856056; 139.7652750座標: 北緯35度41分8.18秒 東経139度45分54.99秒 / 北緯35.6856056度 東経139.7652750度 / 35.6856056; 139.7652750
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概要

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みずほ銀行大手町本部ビル（旧富士銀行本店）[5]と大手町フィナンシャルセンター跡地を合わせた地区で行われた再開発事業で建設され[2]、オフィスの他に高級ホテルや店舗が入居する複合高層ビルである[1]。みずほフィナンシャルグループの本社・みずほ銀行本店や、アマンリゾーツが手がける高級ホテル「アマン東京」（AMAN TOKYO）が入居している。

大手町エリアにおいては常磐橋タワー（212m）、読売新聞ビル（200m）に次ぐ高さを誇る。

沿革

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アメリカ同時多発テロ事件で犠牲となった富士銀行職員の慰霊碑に献花するため大手町タワーを訪れた日本駐箚アメリカ合衆国特命全権大使キャロライン・ケネディ

再開発前に当地にあった大手町フィナンシャルセンター（高さ105.0m）は、2011年（平成23年）2月から解体工事が行われ、ビルの既存の骨組みを活用して周囲の外側には防音パネルを取り付けた足場を設置し、施行空間を外部環境から遮断する形で解体工事が行われた[6]。

この工法の採用により、騒音や粉塵などが現場の周辺に出ることを防ぐとともに、高層部でしばしば地上より強風などに見舞われることで生じる工期の遅れなども予防することなどを狙った[6]。

都内にある地上100m以上の高層ビルの解体としては、台東区池之端にあったソフィテル東京（高さ112.0m、2007年解体）に次いで2例目である。

地下に設けられた商業施設「オーテモリ（OOTEMORI）」は[1]、第1期の店舗が[1]2013年（平成25年）10月2日に地下1階と2階部分にオープンし[7]、2014年（平成26年）5月21日に第2期の5店舗が開業した[1]。

みずほフィナンシャルグループ（みずほFG）は、大手町本部ビル（旧富士銀行本店）を[5]、2004年（平成16年）2月27日に約1120億円で同じくSPCの東京プライムステージへ売却しており、東京建物が同SPCを通じて大手町フィナンシャルセンターと合計約1450億円で同日に取得を発表した[8]。みずほFG本社が2013年（平成25年）12月9日に[5]、みずほ銀行本店が2014年（平成26年）5月7日に各々移転するとともに[5]、2014年（平成26年）3月に当ビルを約1782億円で取得した[9]。当地に以前店舗を構えていた、みずほ銀行東京中央支店は、2013年11月5日から先行して2階・3階・5階に移転し、翌14年11月には、筋向いの丸の内センタービル内に所在した同行丸之内支店もタワー内に移転している[10]。

大手町タワー地下階は、地下鉄5路線が交差する大手町駅がある地下街と直結しており[4]、その機能の強化という面もある[11]。アマンリゾーツグループのホテル「アマン東京（AMAN TOKYO）が6つのフロアに入居し[12]、2014年（平成26年）12月22日に一部開業することになった[13][14]。

2016年には、大手町タワーと大手町の森（後述）が第57回BCS賞を受賞した[4]。

大手町の森

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アメリカ同時多発テロ事件で犠牲となった富士銀行職員の慰霊碑（奥）と献花台（手前）

大手町タワー西側にある[2]大手町フィナンシャルセンターの跡地には「大手町の森」と呼ばれる雑木林が2013年8月にかけて人工的に造られた[15][6]。面積は約3,600m2で、ヒートアイランド現象の緩和を目的としたの緑地として整備された[16]。

この緑地には、約2mの厚さで[2]千葉県で育成された森が土壌ごと移植され[17]、コナラやケヤキなど広葉樹を含めて[2]大小様々な樹木だけでなくその下に草本類が植えて生物多様性を配慮している[18]。君津市から移植した200本余りの高木などが植樹されている[19][20]。

この緑地には、アメリカ同時多発テロ事件で犠牲となった富士銀行職員のための慰霊碑が建立されている[21]。元々この慰霊碑は、みずほ銀行大手町本部ビル（旧富士銀行本店ビル）に設置されていた[22][23]。東京芸術大学美術学部教授を務めた山本正道により制作されたブロンズ像『追憶』に加え、ニューヨーク市消防本部から寄贈された世界貿易センタービルの鉄骨の一部が安置されていた[22][23]。しかし、大手町タワーの建設をはじめとする再開発に伴い、みずほ銀行大手町本部ビルが取り壊されることになった[24][25]。そのため、みずほ銀行の支店等が入居する丸の内二丁目ビルに、一時移転していた[24][25][26]。その後、大手町タワー、および、大手町の森が完成したことから、再びこの地に移設された[27]。富士銀行の流れを汲むみずほフィナンシャルグループでは、毎年この慰霊碑の前に献花台を設置している[28]。また、在日本アメリカ合衆国大使館の関係者らも、折にふれ献花するのが恒例となっている[26][28]。

大手町タワーと大手町の森の紹介
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    大手町タワーのOOTEMORI (オーテモリ)
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    東京メトロ東西線へ進む
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    大手町タワー地下2階 Shops&Restaurants 01
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    大手町タワー地下2階 Shops&Restaurants 02
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    大手町の森
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    大手町の森(左側に石垣と歩道が見える)
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    大手町タワーとファーストスクエアの境界
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    大手町の森に連なるサンクンガーデン

脚注

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[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 「東京建物、大成建設／大手町タワー（東京都千代田区）が全体竣工／緑化空間整備」『日刊建設工業新聞』2014年5月2日
  2. ^ a b c d e 「みずほ銀行大手町本部ビル、39階建てビルに再開発・東京建物」『日本経済新聞』2007年5月25日
  3. ^ a b c d e f 「大手町タワー」がダブル受賞 大成建設設計本部（2016年7月）2024年2月13日閲覧
  4. ^ a b c 第57回BCS賞受賞作品（2016年）大手町タワー／大手町の森 日本建設業連合会（2024年2月13日閲覧）
  5. ^ a b c d 「みずほFGと銀行本店、大手町の新ビルに移転」『産経新聞』2013年11月25日
  6. ^ a b c 「大手町フィナンシャルセンター解体工事」『日経アーキテクチュア』2011年10月10日号 (日経BP社)
  7. ^ “仕事でなくても大手町 女性1人で楽しむ「オーテモリ」”. 日本経済新聞. (2013年10月19日). https://www.nikkei.com/article/DGXNASFK07008_X01C13A0000000/ 2013年11月26日閲覧。 
  8. ^ 「みずほ銀本店など2000億円 旧3行本店すべて売却決定」『四国新聞』2004年2月20日
  9. ^ 大塚卓也「アジアマネー、日本買い 東京の優良ビル次々 円安で割安、中国投資不安」『毎日新聞』2014年11月22日
  10. ^ “店舗統合・移転のお知らせ”. みずほ銀行. http://www.mizuhobank.co.jp/tenpoinfo/tougou/index.html 2015年4月15日閲覧。 
  11. ^ 「（仮称）大手町1－6計画」起工式挙行のお知らせ[リンク切れ]大成建設プレスリリース（2009年11月30日）
  12. ^ 「ファン多いアマンリゾーツが東京に初進出」『週刊東洋経済』2014年3月22日号
  13. ^ 「アマン、三重・志摩に高級リゾート 16年開業めざす」『日本経済新聞』2014年12月9日
  14. ^ “アマンリゾーツ日本初のホテル「アマン東京」大手町タワー最上階層にオープン”. Fashionsnap.com. (2014年11月13日). https://www.fashionsnap.com/article/2014-11-13/amantokyo-otemachi/ 2015年4月15日閲覧。 
  15. ^ ビルの谷間 豊かな緑「大手町の森」絶滅危惧種も確認『読売新聞』朝刊2024年2月6日（都内面）2024年2月13日閲覧
  16. ^ せきねきょうこ『一度は行きたい世界のホテル&リゾート アマンリゾーツ全紹介！』エイ出版社、2014年3月。ISBN 978-4-7779-3140-8
  17. ^ 嶋中雄二『これから日本は4つの景気循環がすべて重なる。ゴールデン・ サイクルⅡ』東洋経済新報社、2013年12月13日。ISBN 978-4492395998
  18. ^ 渡辺諒「ビル緑化:在来樹木で 多様性に配慮、認証制度始まる」『毎日新聞』2014年7月22日
  19. ^ “内山緑地建設(株)～東京「大手町の森」を担当”. 住宅情報ナビ (2010年12月22日). 2013年11月11日閲覧。
  20. ^ 『「大手町タワー」一次竣工のお知らせ』（PDF）（プレスリリース）東京建物、大成建設、2013年8月29日。http://pdf.irpocket.com/C8804/qnwX/aqR9/It3Y.pdf。2013年11月11日閲覧。 
  21. ^ “大手町の森にひっそりと配置された「母子像」”. 大手町ビル商店会. 2016年12月24日閲覧。
  22. ^ a b KAZU (2005年9月). “ニュースおよびお知らせの過去のデータ” (日本語). 東京・大手町にみずほグループのモニュメントが完成. 住山一貞. 2005年10月1日閲覧。
  23. ^ a b “追悼式スナップ”. みずほ銀行グループのモニュメント. 住山一貞 (2005年9月). 2005年10月1日閲覧。
  24. ^ a b “ニュースおよびお知らせの過去のデータ”. 「みずほメモリアル」移転. 住山一貞 (2008年7月15日). 2008年7月15日閲覧。
  25. ^ a b “追悼式スナップ”. 移転された「みずほ」モニュメント. 住山一貞 (2008年8月26日). 2008年8月26日閲覧。
  26. ^ a b Jim (2010年9月13日). “U.S. Embassy Tokyo Blog - Remembering the victims of 9/11” (英語). Remembering the victims of 9/11. U.S. Department of State. 2010年9月13日閲覧。
  27. ^ “ニュースおよびお知らせ”. 「みずほ」のメモリアル移設. 住山一貞 (2013年12月9日). 2013年12月9日閲覧。
  28. ^ a b 「みずほ本社で米大使献花　同時テロから10年」日本経済新聞ニュースサイト（2011年9月11日）2024年2月13日閲覧

外部リンク

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