外務省外交史料館
外務省外交史料館(がいむしょうがいこうしりょうかん、英語: Diplomatic Archives of the Ministry of Foreign Affairs of Japan[注釈 1])は、日本の外務省大臣官房総務課に置かれる組織として1971年(昭和46年)4月15日に開館した公文書館[2]。外交記録を管理、保存、展示、公開するほか、『日本外交文書』や『外交史料館報』(年刊)の刊行、講演会もてがけている。
外交史料館 | |
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2009年1月20日撮影 | |
施設情報 | |
正式名称 | 外務省大臣官房総務課外交史料館 |
専門分野 | 日本の外交史料 |
館長 | 和田潔[1] |
建物設計 | 吉田五十八 |
延床面積 | 5,694㎡(地上3階・地下1階) |
開館 | 1971年(昭和46年)4月15日 |
所在地 |
〒106-0041 日本 東京都港区麻布台一丁目5番3号 |
位置 | 北緯35度39分40.6秒 東経139度44分21.7秒 / 北緯35.661278度 東経139.739361度座標: 北緯35度39分40.6秒 東経139度44分21.7秒 / 北緯35.661278度 東経139.739361度 |
アクセス |
東京メトロ南北線 六本木一丁目駅 徒歩8分 日比谷線 六本木駅・神谷町駅 徒歩10分 都営地下鉄大江戸線 六本木駅 徒歩10分 |
外部リンク | 外交史料館 |
プロジェクト:GLAM |
所蔵史料
編集外交記録は、明治・大正期(旧記録)、第二次世界大戦を挟んで昭和戦前期(新記録)と昭和戦後期(戦後記録)に大別される。明治・大正期の記録は1門(政治)、2門(条約)、3門(通商)など全8門、昭和戦前期の記録はA門(政治・外交)、B門(条約)、E門(経済)など全16門に分類され、4万冊を超えるファイル(いわゆる「青ファイル」)に収められている。
戦後記録(外交記録公開文書)については1976年(昭和51年)より公開が開始され、主としてマイクロフィルム、CD-ROMによって閲覧する。
その他、幕末外交研究の重要史料と言われる『通信全覧』『続通信全覧』、幕末からサンフランシスコ平和条約(1951年)に至る条約書、国書・親書、吉田茂元総理関係資料(書簡、書、写真等)、議会資料、外務省茗荷谷研修所旧蔵記録、歴史的価値が認められる開示文書(写し)、個人文書、書簡類などを所蔵する。
閲覧室では「外務省外交史料館利用規則」に基き、戦前・戦後期の外務省記録(外交記録)が所定の手続き(身分証明書提示)の後、閲覧可能である。
展示室
編集飯倉公館の史料館が老朽化したことから、隣接する麻布台ヒルズ森JPタワー5階に外交史料館展示室を2024年4月8日にオープンさせ、従来の展示物を移動・公開した[3]。利用は無料[4]。
なお、旧来の史料館は当面存続し、外交に関する史料を保管するアーカイブとして利用される。
概要
編集- 開館時間 10:00~17:30
- 休館日 土曜・日曜、国民の祝祭日、年末年始(12月28日~翌1月4日)、および臨時の休館日として公示した日
別館
編集別館は吉田茂記念事業財団(後の財団法人吉田茂国際基金(2011年3月31日解散))の寄贈により建設されたもので、1988年(昭和63年)7月に開館。展示室、収蔵庫があり、展示室では幕末以来の外交文書や吉田茂関係資料などの常設展示のほか、特別展示を行っている。
脚注
編集注釈
編集- ^ 平成23年9月26日、従来の英語名「The Diplomatic Record Office of the Ministry of Foreign Affairs」から変更された。
出典
編集- ^ 外交史料館長 和田潔「序言 開館五〇周年に当って」(2022年3月)
- ^ 外務省組織規則(平成13年外務省令第1号)第1条第1項
- ^ 外交史料館 展示室が「麻布台ヒルズ」に移転 8日にオープン NHK(2024年4月7日)
- ^ 「外交史料館展示室 高層ビルに/日中国交正常化文書 新たに出展」『朝日新聞』夕刊2024年4月8日(社会・総合面)