塔上の奇術師
『塔上の奇術師』(とうじょうのきじゅつし)は、月刊娯楽雑誌「少女クラブ」(講談社)に1958年に連載された江戸川乱歩作の少年向け推理小説シリーズの一つである。
概要
編集少女誌連載を意識してか、少女探偵の花崎マユミだけでなく、中学1年生の女の子3人(淡谷スコ子・森下トシ子・園田ヨシ子)が登場している。
本作ではコウモリ男・赤い道化師・白い幽霊といった奇抜な怪人を演じつつも序盤から怪人二十面相(怪人四十面相)という正体を名乗って悪事にあたっている[1]。「少年探偵団」以来の犯行予告のカウントダウンをする場面も存在する[1]。本作(代作では『ふしぎな人』)を最後に四十面相という表記がなくなり、次回作からは二十面相に戻る。
あらすじ
編集花崎マユミは学友2人である淡谷スコ子・森下トシ子とともに、古い洋館である時計屋敷でコウモリのような怪人を目撃する。さらに、淡谷家に怪人四十面相から電話があり、24個の宝石を奪うと予告される。
脚注
編集- ^ a b 『僕たちの好きな怪人二十面相』宝島社、2008年12月18日、115頁。ISBN 9784796667579。