坪井智也
坪井 智也(つぼい ともや、1996年3月25日 - )は、日本の男子アマチュアボクシング元選手。静岡県浜松市出身。日本大学卒業[1]。自衛隊体育学校ボクシング班所属の幹部自衛官(2023年10月現在の階級は3等陸尉[2])。2021年世界選手権バンタム級金メダリスト[3][4]。
2021年世界選手権表彰式の様子 | ||||||||||||||||||||||||
個人情報 | ||||||||||||||||||||||||
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生誕名 | 坪井 智也 | |||||||||||||||||||||||
フルネーム | 坪井 智也 | |||||||||||||||||||||||
国籍 | 日本 | |||||||||||||||||||||||
生誕 | 1996年3月25日(28歳) 静岡県浜松市 | |||||||||||||||||||||||
身長 | 161 cm (5 ft 3 in) | |||||||||||||||||||||||
スポーツ | ||||||||||||||||||||||||
競技 | 男子 ボクシング | |||||||||||||||||||||||
階級 | フライ級 | |||||||||||||||||||||||
所属 | 自衛隊体育学校 | |||||||||||||||||||||||
特徴 | 右オーソドックスファイター | |||||||||||||||||||||||
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来歴
編集静岡県浜松市で生まれ、小学2年生から小学5年生まで極真空手を続けた。最高成績は全日本空手道選手権大会少年の部軽量級3位。小学6年生より浜松市のアマチュアボクシングジムリードでボクシングを始めた。静岡県立浜松工業高等学校を経て、2014年、日本大学に入学した[5][6][7]。
2017年、関東大学ボクシングリーグ戦史上5人目となる「20連勝4年間無敗」を達成し[8]、年間表彰努力賞を受賞した。
2018年から自衛官となり、自衛隊体育学校に所属。2020年東京オリンピックのボクシング競技実施階級からライトフライ級がなくなるため、フライ級に階級を変更した。しかし2019年の全日本選手権フライ級決勝で田中亮明に僅差の判定で敗れ、オリンピック出場を逃した[9]。
2021年11月、セルビアのベオグラードで開催された世界選手権のバンタム級(54kg)に出場し[10]、同選手権では日本人初となる金メダルを、ウェルター級の岡澤セオンと共に獲得した[11]。
2022年6月、日本ボクシング連盟2021年度優秀賞を受賞した[12]。
2022年11月、ヨルダンのアンマンで開催されたアジア選手権のフライ級(51kg)に出場。準決勝でカザフスタンのサケン・ビボシノフに敗れ銅メダルを獲得した[13]。
2023年2月26日に行われた2024年パリオリンピック大陸予選を兼ねるアジア競技大会の51kg級代表決定戦(ボックスオフ)で荒竹一真に勝利し、アジア競技大会出場を決めた[14]。
2023年5月、ウズベキスタンのタシケントで開催された世界選手権の51kg級(フライ級)に出場。準々決勝でウズベキスタンのハサンボイ・ドゥスマトフに判定負けした[15]。
2023年10月、新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響で1年遅れて開催された2022年アジア競技大会の51kg級に出場した。銀メダル以上の成績でパリ五輪への出場権を得られたが、準決勝でドゥスマトフに再び判定で敗れて銅メダルとなり、パリ五輪出場権は獲得できなかった[16]。
2023年11月26日の全日本選手権フライ級決勝で、大会2連覇中だった[17]牧野草子(自体校)を下して優勝し、パリ五輪世界最終予選の出場権を獲得した[18]。
2024年3月11日、パリ五輪世界1次予選の51kg級に出場したが、3回戦でコロンビア選手に敗れ、今大会での五輪出場権獲得を逃した[19]。
2024年5月23日、パリ五輪世界最終予選のため開催地であるバンコク入りをしていたが、日本ボクシング連盟から『「必要な体調を準備できない」と本人及びチームで判断し、医学的な見解をふまえて棄権いたしました。』と発表があり、坪井が体調不良のため試合に出場することができなくなり同大会を棄権することが発表された。このため坪井は五輪出場権を獲得できずパリ五輪出場が完全消滅した[20]。
2024年6月6日、坪井が自身のSNSで「紆余曲折ある競技人生で才能はなかったが、たくさんの支えがあって長く続けられた」と現役引退を表明した[21]。
戦績
編集- 2011年
- 第65回全国高等学校総合体育大会ボクシング競技大会 - ピン級3位[22]
- 2012年
- 第66回全国高等学校総合体育大会ボクシング競技大会 - ライトフライ級3位
- 2013年
- 第68回国民体育大会ボクシング競技 - 少年ライトフライ級準優勝[23]
- 2014年
- 第84回全日本ボクシング選手権大会 - ライトフライ級優勝 [24])
- 2015年
- 第85回全日本ボクシング選手権大会 - ライトフライ級優勝(2連覇)[25]
- 2015アジアボクシング選手権大会 - 5位 [26])
- 第18回AIBA世界ボクシング選手権[27]
- 2016年リオデジャネイロオリンピックボクシングテストイベント [28])
- 2016年
- 第71回国民体育大会ボクシング競技 - 成年ライトフライ級優勝[29]
- 第86回全日本ボクシング選手権大会 - ライトフライ級優勝(3連覇) [30])
- 2017年
- 関東大学リーグ戦史上5人目となる「20連勝4年間無敗」を達成[31]。
- 第72回国民体育大会ボクシング競技 - 成年ライトフライ級優勝(2連覇)[32]
- 第87回全日本ボクシング選手権大会 - ライトフライ級優勝(4連覇)[33]
- 2018年アジア競技テスト大会 - ライトフライ級3位
- 2018年
- 2018年アジア競技大会[34]
- 東京五輪記念杯争奪戦 - ライトフライ級勝利[35]
- 第88回全日本ボクシング選手権大会 - フライ級準決勝敗退[36]
- 2019年
- 第89回全日本ボクシング選手権大会 - フライ級準優勝[37]
- 2021年
- 2021年 コンスタンチン・コロトコフ記念国際トーナメント男子57㎏級3位 [38])
- 第21回AIBA世界ボクシング選手権 - バンタム級金メダル[39]
- 2022年
- 2023年
- 2022年アジア競技大会 - フライ級銅メダル
脚注
編集- ^ “ジャカルタ・パレンバアジア競技大会2018”. 公益財団法人日本オリンピック委員会 (2018年8月18日). 2020年12月13日閲覧。
- ^ 自衛隊体育学校 [@pts_pr_official] (2023年10月5日). "【大会結果】第19回#アジア競技大会". X(旧Twitter)より2023年10月5日閲覧。
- ^ “ボクシング男子 世界選手権 坪井智也と岡澤セオンが金メダル”. NHK. (2021年11月6日) 2021年11月6日閲覧。
- ^ “ボクシング全日本 本学勢2人がチャンピオン 坪井、Lフライ4連覇 高倉はLヘビー級初制覇”. 日本大学新聞社. (2017年12月20日) 2020年12月13日閲覧。
- ^ “2021年度優秀選手・コーチ表彰式 Developer賞 坪井智也の育成に貢献 葛本憲司氏(静岡県ボクシング連盟会長)中野博文氏(アマチュアボクシングジムリード浜松)豊田浩一氏(浜松工業高等学校)” (2022年6月27日). 2022年6月27日閲覧。
- ^ “世界ボクシング選手権金メダル坪井智也が母校の浜松工高に凱旋2018”. 日刊スポーツ
- ^ “ジャカルタ・パレンバアジア競技大会2018”. 公益財団法人日本オリンピック委員会 (2018年8月18日). 2020年12月13日閲覧。
- ^ “ボクシング関東大学リーグ4年間無敗の大記録リーグ史上5人目” (2017年9月27日). 2020年12月13日閲覧。
- ^ “第 89 回全日本ボクシング選手権大会”. 防衛省自衛隊体育学校 (2020年11月21日). 2020年12月13日閲覧。
- ^ “木下が準々決勝進出、11日の次戦勝利で五輪代表に決定 ボクシング五輪予選”. NHK (2024年5月23日). 2024年5月23日閲覧。
- ^ “ボクシング男子 世界選手権 坪井智也と岡澤セオンが金メダル”. NHK. (2021年11月6日) 2021年11月6日閲覧。
- ^ “日本ボクシング連盟2021年度表彰式”. 時事通信社
- ^ “最後の国際大会準優勝の入江聖奈が帰国「次は笑顔で終わりたい」 日本女子初優勝の木下鈴花はパリ五輪視野”. スポニチ (2022年11月14日). 2022年11月14日閲覧。
- ^ “坪井、岡澤、並木らがアジア大会代表に内定 荒本は東京五輪代表・森脇破る”. スポニチ (2023年2月26日). 2023年3月31日閲覧。
- ^ “【ボクシング】坪井智也と荒竹一真がメダル逃す 男子世界選手権”. サンスポ (2023年5月10日). 2023年6月19日閲覧。
- ^ “【杭州アジア大会】ボクシング・坪井智也が銅メダル「自分のふがいなさにがっかり」パリ五輪切符もお預け”. スポーツ報知. (2023年10月4日) 2023年12月12日閲覧。
- ^ “坪井智也、快勝で決勝へ「五輪で金メダルを取るまで全部が通過点」…ボクシング全日本”. スポーツ報知 (2023年11月25日). 2023年12月12日閲覧。
- ^ “【ボクシング】世界選手権王者坪井智也が優勝 パリ五輪最終予選出場へ 「三度目の正直」目指す”. 日刊スポーツ (2023年11月26日). 2023年11月26日閲覧。
- ^ “木下が準々決勝進出、11日の次戦勝利で五輪代表に決定 ボクシング五輪予選”. 産経新聞 (2024年3月11日). 2024年4月19日閲覧。
- ^ “【ボクシング】坪井智也 五輪最終予選辞退でパリ五輪消滅 「期待を裏切り申し訳御座いません」”. スポニチ (2024年5月23日). 2024年6月12日閲覧。
- ^ “坪井が現役引退=ボクシング”. 時事通信 (2024年6月6日). 2024年6月12日閲覧。
- ^ “井上兄弟がダブル優勝準決勝こそ、粘り強くインファイトに持ち込んでくる坪井智也選手(静岡)”. タウンニュース. (2011年8月26日) 2020年12月13日閲覧。
- ^ “東京国体 総合優勝は大阪、李が高校6冠達成”. ボクシングニュース. (2013年10月8日) 2020年12月13日閲覧。
- ^ “第84回全日本アマチュアボクシング選手権大会”. 紀の国わかやま国体・紀の国わかやま大会実行委員会 (2014年11月27日). 2020年12月13日閲覧。
- ^ “ボクシング 全日本 坪井がライトフライ級を制す 4階級で4人が3位入賞”. 日本大学新聞社. (2015年12月12日) 2020年12月13日閲覧。
- ^ “アジア選手権日本代表”. ボクシングニュース (2015年7月20日). 2020年12月13日閲覧。
- ^ “坪井智也2回戦で判定負け ボクシング世界選手権”. 日刊スポーツ. (2015年10月8日) 2020年12月13日閲覧。
- ^ “リオ2016ボクシング・テストイベント”. 日本ボクシング連盟 (2015年11月20日). 2020年12月13日閲覧。
- ^ “第71回国民体育大会の結果”. [静岡県公式ホームページ]. (2016年10月11日) 2020年12月13日閲覧。
- ^ “第86回全日本ボクシング選手権 関東大学リーグ勢全階級制覇” (2016年11月21日). 2020年12月13日閲覧。
- ^ “ボクシング関東大学リーグ 坪井、4年間無敗の大記録 リーグ史上5人目”. 日本大学新聞社. (2017年9月27日) 2020年12月13日閲覧。
- ^ “第72回国民体育大会静岡県選手団入賞者一覧”. [静岡県スポーツ協会]. (2017年10月10日) 2020年12月13日閲覧。
- ^ “ボクシング全日本 本学勢2人がチャンピオン 坪井、Lフライ4連覇”. 日本大学新聞社. (2017年12月20日) 2020年12月13日閲覧。
- ^ “第18回アジア競技大会”. 日本オリンピック委員会. (2018年8月18日) 2020年12月13日閲覧。
- ^ “東京五輪記念杯争奪戦”. ボクシングニュース. (2018年3月23日) 2020年12月13日閲覧。
- ^ 第88回全日本ボクシング選手権大会試合トーナメント表 (PDF) - 日本ボクシング連盟
- ^ 令和元年度 第89回全日本ボクシング選手権大会決勝結果 (PDF) - 日本ボクシング連盟
- ^ “2021年 コンスタンチン・コロトコフ記念国際トーナメント”. 日本ボクシング連盟 (2019年11月24日). 2020年12月13日閲覧。
- ^ “岡沢、坪井が金メダル 日本勢初、ボクシング”. 公益財団法人日本オリンピック委員会
- ^ “最後の国際大会準優勝の入江聖奈が帰国「次は笑顔で終わりたい」 日本女子初優勝の木下鈴花はパリ五輪視野”. スポニチ (2022年11月14日). 2022年11月14日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 坪井智也 (@tsuboi_tomoya) - X(旧Twitter)
- 坪井智也 (@tsuboi_tomoya) - Instagram
- 選手紹介 - アマチュアボクシングジムリード浜松
- ボクシング世界選手権 金メダル 坪井智也選手 - 日本大学公式サイト