商業デザイン
商業デザイン(しょうぎょうデザイン)とは、商業にかかわるデザインのことである。特に営業や商品販売(販売促進)に関わるデザインを意味する場合が多い。コマーシャルデザインともいう。
その範囲はあいまいであるが、一般に次のようなデザインが含まれる。
- グラフィックデザイン [1]
- パッケージデザイン[2]
- タイポグラフィ
- ブックデザイン
- インテリアデザイン(商業店舗の内装デザイン、ショーウィンドー・ディスプレイのデザイン。店舗設計も含む)
- 家具のデザイン
- コーポレートデザイン
- ウエブデザイン
これに対して、
といった工業製品(産業製品)に関するデザインをも含むという考え方もある。しかし、これらはむしろ「工業デザイン(産業デザイン)」と呼ぶことが多い。
デザインを業務とする企業は、通常「商業デザイン」をメインの業務として、対外的に提示していることが多い。また、「商業デザイン事務所」「商業デザイン営業部」など、会社名、部署名に使われることも多い。この言葉が含む個々のデザインの内容が極めて豊かになり、それを包括する概念を定めることに無理が生じている、という考え方もある。
商業デザインは、「商業美術」と呼ばれることもあるが、この呼び方はやや古めかしい。なお、「商業美術」は、濱田増治が使い始めた用語であるが、これが、いつどのような経緯で「商業デザイン」という語にかわって行ったのかについては、必ずしも明らかではない。
脚注
編集- ^ Quintela, Pedro. “From the shadow to the centre: Tensions, contradictions and ambitions in building graphic design as a profession”. University of Coimbra. 7 August 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。15 September 2023閲覧。
- ^ 食品・飲料・日用品をはじめとした包装・容器を要する商品において、その商品特性やコンセプト・ユーザビリティなどを考慮し、グラフィックや形態を計画・検証・考案したデザイン
関連文献
編集- 日本の商業デザイン 大正・昭和のエポック(青幻舎、2006年)
- 20世紀の商業デザイン アール・デコから近代まで(青幻舎、2008年)
関連項目
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