反語
修辞技法
反語(はんご)は、修辞法の1つ。大きく分けて、2つの意味を持つ。
- 話者の意図していることをわざと疑問文で述べる。断定を強調する効果がある。英語の「rhetorical question」を直訳して「修辞的疑問文」と言われることもある。
- 文の肯否が逆になる場合
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- 誰がそんなことをするのか? (誰もしない)
- それが何になろうか? (何もならない)
- どこにこれを持っている人がいるか? (ここにしかない)
- なぜこれがここにあるのか? (ここにあるはずがない)
- 読んでいないのはどの本か? (全部読んでいる)
- いつまでそんなことをするのか?(終わらせる時はとっくに過ぎている)
- どうすればいいのか?(何もできない、思いつかない)
- 文の肯否が逆にならない場合
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- どれほど多いことか? (非常に多い)
- 誰がしたのか? (もちろんあいつだ)
- なぜ人を助けるのか? (当然のことだ)
- 誰に口きいてんだ?(俺しかいないだろ)
- あえて、本当に表したいこととは反対のことを述べる。揶揄、皮肉、嫌みを目的として用いられることが多い。話者(書き手)がこの意味での反語を意図しているのか、それとも真意で言っているのかは文脈による。この意味での反語はイロニーもしくはアイロニーの訳語とされる。
- あなたは頭がよろしいのですね(あなたはバカだ)
- おもしろいですね(つまらない)
- 今更全然怒ってません(今でも怒ってます)
- 立派な格好をしてる(みすぼらしい)
- ずいぶん早く終わるんですね(ずいぶん時間がかかる)