南田みどり
日本のビルマ文学者
南田 みどり(みなみだ みどり、1948年〈昭和23年〉 - )は、日本のビルマ文学者。大阪大学名誉教授。専門は現代ビルマ文学[注釈 1]。
ビルマ名は「マ・パンケッ」(花の枝)[2]。
略歴
編集兵庫県生まれ。1976年に大阪外国語大学大学院南アジア語学修了。同大学教授をへて現職。現代ビルマ文学の研究を通して、ビルマ女性文学や、文学と社会の関係、文学における日本占領時期のビルマの描写などについて研究を行う[3]。
日本で翻訳した短編集はビルマ語版がミャンマーでも出版され、『ジャスミンはいかが 日本で翻訳されたビルマ短編小説集』(2004年)と『小説にあらず 日本で翻訳されたビルマ短編小説集』(2006年)の2冊がある[注釈 2][4]。2017年10月20日、ティンペーミンの小説『ビルマ1946 独立前夜の物語』の翻訳で、日本翻訳家協会の翻訳特別賞を受賞した[5]。
主な著書
編集共著
編集翻訳
編集- 『路上にたたずみむせび泣く』(マウン・ターニャ、井村文化事業社) 1982年
- 『剣の山を越え火の海を渡る』(ミャタンティン、井村文化事業社) 1983年
- 『十二のルビー - ビルマ女性作家選』(共訳、段々社) 1989年
- 『東より日出ずるが如く』全3巻(ティンペーミン、井村文化事業社) 1988年 - 1989年
- 『ミャンマー現代短編集 1』(大同生命国際文化基金) 1995年
- 1983年から1991年に発表された作品を収録[注釈 3]。
- 『ミャンマー現代短編集 2』(大同生命国際文化基金) 1998年
- 1988年から1996年に発表された作品を収録[注釈 4]。
- 『ミャンマー現代女性短編集』(大同生命国際文化基金) 2001年
- 1985年から1999年に発表された作品を収録[注釈 5]。
- 『ティンペーミン短編集』(ティンペーミン、大同生命国際文化基金) 2010年
- 『21世紀ミャンマー作品集』(大同生命国際文化基金) 2015年
- 2002年から2014年に発表された短編小説と、2008年から2014年に発表された詩を収録[注釈 6]。
- 『ビルマ1946 - 独立前夜の物語』(ティンペーミン、段々社) 2016年
出典・脚注
編集注釈
編集- ^ ビルマとミャンマーはいずれもビルマ族を表す同義語である。1988年以降の政権はビルマが民族、ミャンマーが全民族を指すとしているが、ミャンマー語・ミャンマー文字はビルマ語・ビルマ文字と同義語として使用されている[1]。
- ^ この2冊は検閲を受け、日本語版とは内容が異なっている[4]。
- ^ 収録作家はチョーインミン、タイットゥンテッ、サンサンヌエ、マ・フニンプエー、パインソウウェー、ミャウナウンニョウ、キンフニンユ、ネーウィンミン、ウィンスィードゥー、ジュー、ヌヌイー、コウ・ヨウクン。
- ^ 収録作家はマウン・アィンスィン、キンパンフニン、スーフゲッ、チョーズワーテッ、キンスエーウー、キンミャズィン、メーマウン、マウン・ニョウピャー、マ・ウィン、ミャタンティン、イエーシャン、ミンヌエーソウ、マ・サンダー、タンミンアウン、ニープレー、サウンウィンラッ、マウン・トゥエーチュン。
- ^ 収録作家はマ・ティーダー、マ・チュープィン、シンニェインメェ、ミチャンウェー、フニンウェーニェイン、トゥーザースエー、ニョウケッチョー、チューチューティン、ティンティンター、インインヌ、メーニュイン、ミヤッ、スエーイエーリン、ヤーテッパン、ケッセインキン、カリャー、トゥンフニンエイン、ティンティンウー、ケッマー、キンフニンウー。
- ^ 収録作家はピューモン、トゥカメインライン、モウゾー、ゼーヤーリン、チョーイマン、ウー・スエー、ミンウェーヒン、マウン・ピエミン、マ・イ、ティッサーニー、ウェー、チューニッ、アウンチェイン、ヘインミャッゾー、マウン・ピーラー、ルーサン、モウティッウェー、リンタイ、ジョーゾー、グエーズィンヨーウー、モウハッテン、マウン・ティンカイン、ニョウ、チーゾーエー、モウチェー、コウ・ニェイン、スミアウン、ミェーモンルィン、ニーミンニョウ、ナッムー。
出典
編集参考文献
編集- 南田みどり 編『ミャンマー現代女性短編集』大同生命国際文化基金〈アジアの現代文芸〉、2001年。
- 南田みどり 編『21世紀ミャンマー作品集』大同生命国際文化基金〈アジアの現代文芸〉、2015年。