南川仁博
日本の昆虫学者
南川 仁博 (みなみかわ じんはく、1892年(明治25年)11月 - 1984年(昭和59年)4月1日) は、日本の昆虫学者。旧姓は楚南(そなん)。鱗翅目(チョウ、ガ)や膜翅目(ハチ、アリ)の分類学的研究や、茶樹や柑橘類の害虫の研究を主に進めており[1]、とりわけ台湾の害虫研究において先駆的な研究結果を残した[2]。日本蛾類学会元会長、日本昆虫学会、日本応用動物昆虫学会名誉会員。
南川 (楚南) 仁博 | |
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生誕 |
1892年11月 日本 沖縄県那覇市 |
死没 |
1984年4月1日 日本 千葉県柏市 |
国籍 | 日本 |
研究分野 | 昆虫学 |
研究機関 | 台北成淵学校 |
プロジェクト:人物伝 |
略歴
編集沖縄県那覇市に生まれ、幼い頃に台湾に移り住んだ[2]。台北成淵学校を卒業し、海軍への兵役を経て台湾総督府に就職[2]。総督府では素木得一に師事し、主に茶樹や柑橘類の害虫とその天敵の研究などを進めた[2]。
第二次世界大戦後は中華民国台湾省農業試験所に勤め、1947年に日本に帰国。農林省茶業試験場に赴任し、1960年に定年退職するまで茶の害虫の研究を進めた[2]。退職後は日本植物防疫協会嘱託として勤務した[2]。また1961年にはアカイラガの生態学的研究の結果によって、北海道大学より農学博士号を授与された。
著書
編集- 南川仁博・刑部勝『茶樹の害虫』(1979年、日本植物防疫協会)