半身浴
みぞおちから下だけを湯船につける入浴法
半身浴(はんしんよく、英: Half-body Bathing)は、風呂の入浴法の一つ。
38度から39度の湯にみぞおちから下の半身だけを湯船につける[1]。30分以上が望ましい[1]。空調が整っていない場合、上半身が冷えるため、上着やタオルを羽織って入浴するとよい。ただし、湯に濡らしてしまうと体の熱を奪ってしまうため、乾いた状態で羽織る[1]。
下半身の温めに集中していることから、全身浴に比べ、心臓への負担が少なくなるため、老人や心臓が弱い人、心臓に疾患がある人に適している[1]。
現実に行われているであろう半身浴を想定して、湯温40度で30分間の半身浴について皮膚血流量や心拍数、発汗量など生理変化を計測し、40度での全身入浴10分以下の結果とほぼ同等であったが、脈拍の増加は緩やかで心臓内への血流量の増加は少なく、半身浴の方がより安全だとされる[2]。1日あたり平均200キロカロリーになる安静時のエネルギー消費量の増加もみられ、末梢血液循環の増加や基礎代謝の増加が示唆される[2]。
出典
編集- ^ a b c d 川嶋朗『川嶋朗式「冷えとり」で体内酵素を活性化する方法』主婦の友社、2010年、137-139頁。ISBN 9784072728918。
- ^ a b 山崎律子、本多泰揮、原田潮、鈴木裕二、大塚吉則「半身浴による生理変化」『日本温泉気候物理医学会雑誌』第70巻第3号、2007年、165-171頁、doi:10.11390/onki1962.70.165。
関連項目
編集外部リンク
編集- 河原ゆう子, 永田まゆみ, A-52 冬期半身浴中の浴室温度が人体の生理・心理反応に与える影響」『空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集』 2000年 2000.3巻, 平成12年, セッションID A-52, p.1217-1220, doi:10.18948/shasetaikai.2000.3.0_1217, 空気調和・衛生工学会
- 美和千尋 ほか「全身入浴、半身浴、シャワー浴がエネルギー消費量に及ぼす影響」『自律神経』 41巻 5号 p.495-501, 2004-10-15。NAID 10014073301