北大西洋理事会
北大西洋条約機構における最高意思決定機関
北大西洋理事会(きたたいせいようりじかい、英語: North Atlantic Council, NAC)は、北大西洋条約機構 (NATO) における最高意思決定機関である[1][2]。NATO加盟国の代表によって構成され、北大西洋条約機構事務総長が議長を務める[1]。
概要
編集NATOにおける最高意思決定機関として、その設置は北大西洋条約の第9条に謳われている。構成員は加盟各国の代表であり、定期会合は各国の常駐代表(Permanent Representative, いわゆるNATO大使)が参加し、事務総長を議長として週1回開催される[1]。全会一致によって評決が行われ、多数決での決定はなされない[2]。
このほか、外務・国防の閣僚レベル(外務大臣は年2回・国防担当大臣は年3回程度[2])や首脳レベルの会合も開催されることがある[1]。なお、最古参の常駐代表は理事会代表として儀礼的な役割を持ち、新事務総長選出時の会合招集を担うことがある[2]。
NACにおいては安全保障にかかわるあらゆる事項が議題となるが[1][2]、核兵器政策については同格の核計画グループ (NPG) が置かれ[1][2]、2010年6月にNACに吸収されるまでは防衛計画について同格の防衛計画委員会 (DPC) が置かれていた[3]。NACの下に、NATO事務局や実働部隊を率いる軍事委員会 (MC) がある[1]。