北剣淵駅

かつて北海道上川郡剣淵町にあった北海道旅客鉄道の駅

北剣淵駅(きたけんぶちえき)は、北海道上川総合振興局上川郡剣淵町藤本町にあった北海道旅客鉄道(JR北海道)宗谷本線廃駅)である。駅番号W41電報略号キチ

北剣淵駅
駅全景(2017年10月)
きたけんぶち
Kita-Kembuchi
W40 剣淵 (5.0 km)
(3.7 km) 士別 W42
地図
所在地 北海道上川郡剣淵町藤本町
北緯44度8分22.8秒 東経142度22分41.3秒 / 北緯44.139667度 東経142.378139度 / 44.139667; 142.378139座標: 北緯44度8分22.8秒 東経142度22分41.3秒 / 北緯44.139667度 東経142.378139度 / 44.139667; 142.378139
駅番号 W41
所属事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
所属路線 宗谷本線
キロ程 50.2 km(旭川起点)
電報略号 キチ
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
乗降人員
-統計年度-
2人/日
-2014年-
開業年月日 1959年(昭和34年)11月1日
廃止年月日 2021年(令和3年)3月13日[JR 1][JR 2][新聞 1]
備考 無人駅
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一部の普通列車は通過し、2020年3月14日改正時点[1]では、下り4本、上り3本のみの停車となっていた[1][2]

歴史

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1977年の北剣淵駅と周囲約900m範囲の状況。上が名寄方面。駅の名寄側に十二線道の踏切がある。上端は剣淵川支流の犬牛別川。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

乗降場設置の陳情書には、地域住民の他、ワラビ採取期間(5月 - 7月)や魚釣り期間(5月 - 10月)の利用も見込み、必要性を訴えていた[3]

  • 1959年昭和34年)11月1日日本国有鉄道宗谷本線の剣淵駅 - 士別駅間に北剣淵仮乗降場設定)として新設開業[4]。旅客のみ取扱い。
  • 1987年(昭和62年)4月1日国鉄分割民営化により、北海道旅客鉄道(JR北海道)の駅となると共に、駅に昇格。北剣淵駅となる[4]。旅客のみ取扱い。
  • 1990年平成2年)3月10日営業キロ設定。
  • 2013年(平成25年)4月10日:ロックバンド「amazarashi」が同日発売のアルバム「ねえママあなたの言うとおり」の収録曲「性善説」のミュージックビデオを当駅をはじめとする剣淵町内で撮影[5]
  • 2019年令和元年)12月3日:JR北海道アクションプラン(宗谷線)[JR 3]に基づき『極端にご利用の少ない駅の廃止または自治体による維持管理についての各自治体との協議』としてJR北海道が駅の存廃を宗谷本線活性化協議会に打診する。
  • 2020年(令和2年)
    • 3月6日:同日開催された剣淵町の町議会で、当駅の廃止を容認したとの報道がされる[新聞 2]
    • 3月28日:3月27日に宗谷本線活性化推進協議会が、2021年春に実施予定の当駅の廃止を容認したことが報道される[新聞 3]
  • 2021年(令和3年)3月13日:利用者減少とダイヤ改正に伴い、廃止[JR 1][JR 2][新聞 1]

駅名の由来

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「剣淵」の北方に位置するために「北」を冠した[6]。なお、所在地の「藤本町」は1908年(明治41年)に同地で農場を開設した藤本本蔵の姓による[7]

駅構造

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単式ホーム1面1線を有する地上駅。ホームは線路の東側(稚内方面に向かって右手側)に存在した[8]分岐器を持たない棒線駅となっていた[8]

仮乗降場に出自を持つ開業時からの無人駅[9]で、ホーム北側の出入口から少し離れた位置に待合所を有した[2][10]。下見板張りの建物で、一部劣化しトタンが張られていた[10]。ホームは木製デッキ式で[10]、稚内方にスロープを有し[8][2]駅施設外に連絡していた。トイレは無かった[10]

ホームの横には鉄道防風林がある[2][10]

いわゆる秘境駅のひとつに数えられた[2][11]

利用状況

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  • 1992年度(平成4年度)の1日乗降客数は2人[8]
  • 2011 - 2015年(平成23 - 27年)の乗車人員(11月の調査日)平均は「1名以下」[JR 4]
  • 2013 - 2017年(平成25 - 29年)の乗車人員(特定の平日の調査日)平均は0.0人[JR 5]
  • 2014 - 2018年(平成26 - 30年)の1日平均乗降客数は0.2人[新聞 2]、乗降人員調査(11月の調査日)平均は「1名以下」[JR 6]
  • 2015 - 2019年(平成27 - 令和元年)の乗車人員(特定の平日の調査日)平均は0.4人[JR 7]、乗降人員調査(11月の調査日)平均は「1名以下」[JR 8]

1日の平均乗降人員は以下の通りである[12]

乗降人員推移
年度 1日平均人数
2014 2

駅周辺

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農耕地の中に位置する[10]。周囲の人家は3軒のみである[2]稲作地帯である。鉄道防風林と広大な田んぼが広がる。

隣の駅

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北海道旅客鉄道(JR北海道)
宗谷本線(廃止時点)
剣淵駅 (W40) - 北剣淵駅 (W41) - 士別駅 (W42)

脚注

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出典

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  1. ^ a b 『北海道時刻表』第61巻第3号(通巻723号)、交通新聞社、2020年2月25日、pp.132-134。 
  2. ^ a b c d e f 書籍『写真集 秘境駅III』(著:牛山隆信、栗原景、メディアファクトリー2009年7月発行)
  3. ^ 『百年のあゆみ 剣淵町史 続史一』剣淵町史編さん委員会、1999年12月27日。 
  4. ^ a b 書籍『日本鉄道旅行地図帳 全線全駅全廃線 1 北海道』(監修:今尾恵介新潮社2008年5月発行)46ページより。
  5. ^ 北剣淵駅”. けんぶちまっぷ. 剣淵町観光協会. 2019年10月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月19日閲覧。
  6. ^ 書籍『北海道の駅878ものがたり 駅名のルーツ探究』(監修:太田幸夫、富士コンテム、2004年2月発行)120ページより。
  7. ^ 本多 貢 (1995-01-25). 児玉 芳明. ed (日本語). 北海道地名漢字解. 札幌市: 北海道新聞社. p. 157. ISBN 4893637606. OCLC 40491505. https://www.worldcat.org/oclc/40491505 2018年10月16日閲覧。 
  8. ^ a b c d 書籍『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』(小学館1993年6月発行)144ページより。
  9. ^ 書籍『無人駅探訪』(監修:西崎さいき、文芸社2011年6月発行)148ページより。
  10. ^ a b c d e f g h 書籍『北海道鉄道駅大図鑑』(著:本久公洋、北海道新聞社2008年8月発行)202ページより。
  11. ^ 書籍『秘境駅へ行こう!』(著:牛山隆信小学館文庫2001年8月発行)212ページより。
  12. ^ 国土数値情報 駅別乗降客数データ - 国土交通省、2020年9月21日閲覧

JR北海道

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  1. ^ a b 来春のダイヤ見直しについて』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2020年12月9日。オリジナルの2020年12月9日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20201209060401/https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20201209_KO_kaisei.pdf2020年12月9日閲覧 
  2. ^ a b 2021年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2020年12月18日。オリジナルの2020年12月18日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20201218050637/https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20201218_KO_Daikai.pdf2020年12月18日閲覧 
  3. ^ 地域交通を持続的に維持するために|企業・採用|JR北海道- Hokkaido Railway Company”. www.jrhokkaido.co.jp. 2020年3月30日閲覧。
  4. ^ 極端にご利用の少ない駅(3月26日現在)” (PDF). 平成28年度事業運営の最重点事項. 北海道旅客鉄道. p. 6 (2016年3月28日). 2017年9月25日閲覧。
  5. ^ 駅別乗車人員(【別添資料】(2)宗谷本線(旭川・稚内間)の状況)” (PDF). 宗谷線(旭川~稚内間)事業計画(アクションプラン). 北海道旅客鉄道. pp. 11-12 (2019年4月). 2019年4月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月18日閲覧。
  6. ^ 駅別乗車人員” (PDF). 全線区のご利用状況(地域交通を持続的に維持するために). 北海道旅客鉄道. 2020年1月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年1月20日閲覧。
  7. ^ 駅別乗車人員(【別添資料】(2)宗谷本線(旭川・稚内間)の状況)” (PDF). 宗谷線(旭川~稚内間)第2期事業計画(アクションプラン). p. 10 (2021年4月16日). 2021年4月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月29日閲覧。
  8. ^ 駅別乗車人員” (PDF). 地域交通を持続的に維持するために > 全線区のご利用状況. 北海道旅客鉄道 (2020年10月30日). 2020年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月7日閲覧。

新聞記事

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  1. ^ a b “18無人駅に「ありがとう」 JRダイヤ改正で廃止 住民やファン 各地で別れ”. 北海道新聞. (2021年3月13日). オリジナルの2021年3月13日時点におけるアーカイブ。. https://archive.ph/k4tNW 2021年3月13日閲覧。 
  2. ^ a b “東六線、北剣淵駅の廃止容認 剣淵町長”. 北海道新聞. (2020年3月6日). オリジナルの2020年3月7日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/OzbTN 2020年3月7日閲覧。 
  3. ^ “宗谷線13無人駅 来年3月廃止へ”. 北海道新聞. (2020年3月28日). オリジナルの2020年3月28日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/yCtYZ 2020年3月28日閲覧。 

関連項目

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外部リンク

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