力場 (物理学)
物理学において、力場(りきば、英: Force field)は、空間の様々な位置で粒子に作用する非接触力を表すベクトル場である。具体的には、力場はベクトル場 であり、 は粒子が点 にあった場合に粒子が感じる力である[1]。
力場の例
編集力場によって行われた仕事
編集粒子が経路 C に沿って力場を通って移動するとき、その力によって行われる仕事 W は次の線積分で与えられる。
この値は粒子が経路に沿って移動する速度/運動量とは無関係である。保存力場の場合、この値は経路によらず、始点と終点のみで決定される。したがって、保存場において始点と終点が同じであれば仕事は0になる:
保存場の場合、保存ベクトル場 をスカラーポテンシャル関数 の勾配として記述できる。
これに着目すれば、仕事量はより簡単に評価できる。保存場の仕事量は単純に経路の始点と終点のポテンシャルの差となる。始点が 、終点が で与えられる場合、次のようになる:
出典
編集- ^ V. G. Jenson and G. V. Jeffreys (1977). Mathematical methods in chemical engineering. Elsevier. pp. 211. ISBN 9780123844569
- ^ Marsden and Tromba (2011). Vector calculus (6th ed.). W. H. Freeman & Co.. pp. 288. ISBN 978-1429215084
- ^ Kumar, K. L. (2003). Engineering mechanics (3rd ed.). Tata McGraw-Hill Education. pp. 104. ISBN 9780070494732
- ^ Ron Larson, Robert P. Hostetler, Bruce Edwards (2006). Calculus: Early Transcendental Functions (4th ed.). Cengage Learning. pp. 1055
- ^ Geroch, Robert (1981). General relativity from A to B. University of Chicago Press. p. 181. ISBN 0-226-28864-1, Chapter 7, page 181
関連項目
編集外部リンク
編集- Conservative and non-conservative force-fields, Classical Mechanics, University of Texas at Austin