別海駅
別海駅(べっかいえき)は、かつて北海道野付郡別海町(べつかいちょう)別海旭町に設置されていた、北海道旅客鉄道(JR北海道)標津線の駅(廃駅)である。電報略号はヘカ。事務管理コードは▲111723[2]。
別海駅 | |
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別海駅(1989年3月) | |
べっかい Bekkai | |
◄平糸 (5.5 km) (12.3 km) 奥行臼► | |
所在地 | 北海道野付郡別海町別海旭町 |
所属事業者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
所属路線 | 標津線(支線) |
キロ程 | 23.7 km(中標津起点) |
電報略号 | ヘカ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線 |
開業年月日 | 1933年(昭和8年)12月1日[1] |
廃止年月日 | 1989年(平成元年)4月30日[1] |
備考 | 標津線廃線に伴い廃駅 |
歴史
編集- 1933年(昭和8年)12月1日:国有鉄道標津線の西別駅(にしべつえき)として開業[1]。一般駅[1]。釧路機関庫西別駐泊所設置。
- 1934年(昭和9年)10月1日:釧路機関庫西別駐泊所廃止。
- 1976年(昭和51年)
- 1980年(昭和55年)4月30日:貨物の取り扱いを廃止[1]。
- 1984年(昭和59年)2月1日:荷物の取り扱いを廃止[1]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、北海道旅客鉄道(JR北海道)の駅となる[1]。
- 1989年(平成元年)4月30日:標津線の全線廃止に伴い、廃駅となる[1]。
駅名の由来
編集旧称である西別は旧地区名であり、現在の西別川のアイヌ語名「ヌウㇱペッ(nu-us-pet)」(豊漁の・川)に由来する[5][6][7][8]。
その後1976年(昭和51年)の駅舎改築に際して、町名に合わせる形で改名されている[3]。この改名に際し、別海町は各種表記の修正や乗車券類の廃棄費用として、456,516円を負担している[3]。
なお、駅名は「べっかい」であるが、のちに町名の読みは公的には「べつかい」に統一されている。また「別海」の地名自体は本来、同町海岸沿いの本別海地区のアイヌ語名を発祥とするが、1934年(昭和9年)に村役場が西別に移ったことで地名も移動した[5][9]。
駅構造
編集貨物及び荷物取り扱い廃止までは、駅舎に接する単式ホームと島式ホームからなる国鉄型配線の2面3線を有する列車行き違い可能駅であった。このうち島式ホームの外側の線は副本線として主に貨物の留置き、あるいは構内東側からの貨物の積降用に使用された。駅舎は構内の西側(中標津方面に向かって左側)にあり、駅舎横の中標津側には貨物積降場が設けられ、中標津側から駅舎横まで貨物積降線が1本引き込まれていた。このため駅舎前のホームは厚床寄り、島式ホームは中標津寄りにずれて置かれ、駅舎側ホームの駅舎正面から島式ホームの厚床側端へ線路を横切る形で連絡通路があった。
貨物及び荷物取り扱い廃止後は副本線と貨物積降線が撤去され、廃駅となるまで相対式(※単式と島式の片面使用)ホーム2面2線を有する列車行き違い可能駅であった。
廃止時点での駅舎は1976年(昭和51年)に落成した鉄骨造平屋のものであった[3]。駅の近くには、この線が完成する以前の1929年(昭和4年)から1956年(昭和31年)まで、最盛期の1939年(昭和14年)から1949年(昭和24年)には別海町上春別の春日停車場を経て同線本線の西春別駅前(新西春別停車場)まで繋がる、殖民軌道西別線の停車場が置かれていた。
利用状況
編集乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。
年度 | 乗車人員 | 出典 | 備考 | |
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年間 | 1日平均 | |||
1978年(昭和53年) | 214 | [10] |
駅周辺
編集現況
編集隣の駅
編集脚注
編集- ^ a b c d e f g h i 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、928頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、247頁。doi:10.11501/1873236 。2023年4月2日閲覧。
- ^ a b c d e f g 別海町百年史編さん委員会 編『別海町百年史 本編』別海町、1978年、1414-1415頁。doi:10.11501/9569942 。2023年4月14日閲覧。
- ^ 『鉄道建築ニュース』(1977年4月号・通号328)、鉄道建築協会 p. 31
- ^ a b 山田秀三『北海道の地名』(2版)草風館、浦安市〈アイヌ語地名の研究 山田秀三著作集 別巻〉、2018年11月30日。ISBN 978-4-88323-114-0。
- ^ 本多 貢 (1995-01-25). 児玉 芳明. ed (日本語). 北海道地名漢字解. 札幌市: 北海道新聞社. p. 70. ISBN 4893637606. OCLC 40491505 2018年10月16日閲覧。
- ^ 札幌鉄道局編 編『駅名の起源』北彊民族研究会、1939年、76頁。NDLJP:1029473。
- ^ 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、170頁。ASIN B000J9RBUY。
- ^ 本多 貢 (1995-01-25). 児玉 芳明. ed (日本語). 北海道地名漢字解. 札幌市: 北海道新聞社. p. 82. ISBN 4893637606. OCLC 40491505 2018年10月16日閲覧。
- ^ 藤田, 稔 編『国鉄全駅大事典』藤田書店、1980年4月30日、918頁。doi:10.11501/12065814 。