凌風丸 (気象観測船・3代)
凌風丸(りょうふうまる)は気象庁大気海洋部が管理する海洋気象観測船である[1]。2012年現在稼動しているものは3代目にあたる。
凌風丸 | |
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横浜港新港ふ頭に接岸中の凌風丸 | |
基本情報 | |
船種 | 気象観測船 |
船籍 | 日本 |
所有者 | 気象庁 |
建造所 | 石川島播磨重工業東京第一工場 |
航行区域 | 遠洋(国際航海) |
信号符字 | JGQH |
IMO番号 | 9100322 |
MMSI番号 | 431757000 |
経歴 | |
起工 | 1994年3月15日[1] |
進水 | 1994年11月14日[1] |
竣工 | 1995年6月17日[1] |
現況 | 運用中 |
要目 | |
総トン数 | 1,380 トン[1] |
全長 | 82.00 m[1] |
型幅 | 13.00 m[1] |
型深さ | 6.00 m[1] |
喫水 | 4.71 m[1] |
機関方式 | ディーゼル |
主機関 | 1基[2] |
推進器 |
4翼可変ピッチハイスキュードプロペラ 1軸[1] バウスラスター(推力6トン) |
出力 | 4,000 馬力[1] |
航海速力 | 14 ノット[1] |
航続距離 | 10,000 海里[1] |
乗組員 | 60名[1] |
略歴
編集特徴
編集主に海洋の大規模で長期的な変動を監視するため、海底の地形、海洋の表面から深層に至るまでの水温や塩分、海流などの海洋観測を行うとともに、海水中の重金属や化学物質、油分のほか、二酸化炭素やメタンなど地球温暖化の原因とされる温室効果ガス、オゾン層を破壊するフロンなどの洋上および海水中の濃度を観測している[1]。
気象庁は5隻の気象観測船で海洋気象観測を行なっていたが、2010年4月から本船と啓風丸の2隻体制となった[3]。
2001年に第14回人事院総裁賞(職域グループ部門)を受賞した[4]。 映画「252 生存者あり」に登場した[5][6][7]。
観測機器
編集観測のため、各種センサを搭載しており、これらの運用のため海洋観測ウインチ(ケーブル長8000m,5000m,2000m)、CTDウインチ(ケーブル長7000m)、Aフレームクレーン(荷重5トン)、係留系用ロープ巻揚機、CTD自動揚降収納装置、中折2段伸縮式クレーンなどを備える。
海底地形
水温・塩分
- 電機伝導度水温水深計(CTD)
- 航走用水温塩分計
- 水深水温計(BT)
水質
- 多筒採水器(ロゼットサンプラー)
- 多要素観測装置(CTD用オクトパス)
- 電気伝導度塩分計
- 温室効果気体観測装置
- 自動化学分析装置
- 酸素自動滴定装置
- 水素イオン濃度測定装置
- 植物色素測定装置
海流
- 超音波流速計(ADCP)
- 浅海・深海流速計
波浪
- 舶用波浪計
気象
- 総合海上気象観測装置
- 舶用自動高層気象観測装置
その他
- 海面フラックス観測装置
関連項目
編集脚注
編集- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q “気象庁 海洋気象観測船 凌風丸”. 気象庁 (2002年). 2012年1月25日閲覧。
- ^ “気象庁 海洋気象観測船 凌風丸”. Vessel and Ships. 2012年1月25日閲覧。
- ^ “気象庁 海洋気象観測船 凌風丸”. 気象庁 (2010年). 2012年1月25日閲覧。
- ^ “気象庁 海洋気象観測船 凌風丸”. 人事院 (2001年). 2012年1月25日閲覧。
- ^ “海洋気象観測船「凌風丸」”. 気象予報士・岡村真美子のみやろーぐ (2009年10月20日). 2012年1月25日閲覧。
- ^ “映画 「252 生存者あり」”. DRAMA TiMEz. 2012年1月25日閲覧。
- ^ “12月6日全国ロードショー映画「252 生存者あり」公式サイト”. ワーナーブラザーズ. 2009年2月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年1月25日閲覧。
- ^ “西之島、活発な噴火継続を確認 気象庁の観測船”. 共同通信 (2020年7月15日). 2020年7月15日閲覧。