内藤記念くすり博物館
内藤記念くすり博物館(ないとうきねんくすりはくぶつかん)は、岐阜県各務原市川島竹早町1にある、医学、薬専門の博物館である。
内藤記念くすり博物館 Naito Museum of Pharmaceutical Science and Industry | |
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中央が本館、右側が展示館、左側が図書館 | |
施設情報 | |
前身 | 内藤記念くすり資料館 |
専門分野 | 医学、薬専門 |
収蔵作品数 | 約65000点 |
事業主体 | エーザイ株式会社 |
延床面積 | 3545m2 |
開館 | 1971年(昭和46年)6月 |
所在地 |
〒501-6195 岐阜県各務原市川島竹早町1 |
位置 | 北緯35度21分52.19秒 東経136度50分40.31秒 / 北緯35.3644972度 東経136.8445306度座標: 北緯35度21分52.19秒 東経136度50分40.31秒 / 北緯35.3644972度 東経136.8445306度 |
外部リンク | 公式サイト |
プロジェクト:GLAM |
概要
編集エーザイ川島工園(1966年3月開所)[1]の敷地内にある企業博物館である。
1971年(昭和46年)6月12日[1][2]、日本初の薬に関する総合的な博物館として、岐阜県羽島郡川島町(現在の各務原市)のエーザイ川島工場の中に内藤豊次(エーザイ創業者)により「内藤記念くすり資料館」として設立される。同時に川島工場は川島工園に改称している[1] 。1977年(昭和52年)に現在の名称に改称。1986年(昭和61年)10月10日に新館(現・展示館)を開設し、展示室を新館に移動[3]。2005年(平成17年)11月に図書館を開設[4]。
敷地面積は22417m2。本館と展示館を合わせた延床面積は3545m2[5]。
洋の東西に関係なく、様々な薬学、医学に関する歴史、薬の扱い方、健康へ の 知識、及びエーザイの歴史が展示され、収容されている薬の資料は約65,000点。図書は約62,000点に及ぶ。江戸時代の製薬道具、医学道具の実物の展示や、江戸時代の薬屋の状況を復元、解体新書等の貴重な文献が展示されている。これらの資料や文献、最新医薬に関する情報等は、年1回開催の企画展でテーマを決めて展示される。隣接する薬草園では、薬草観察会等のイベントが行われている。
展示資料の一部(くすり看板、くすり広告、製薬道具、はかる道具、医薬品、衛生道具など約19000点)は近代化産業遺産「近代化産業遺産群 続33 先人のベンチャー・スピリットが花開き多岐に発展した化学工業の歩みを物語る近代化産業遺産群」に認定されている[6][5][7]。
博物館法上の博物館(登録博物館)である[8]。また、岐阜県独自の岐阜県まちかど美術館・博物館に登録されている。
利用案内
編集- 開館時間:9時~16時30分
- 休館日:毎週月曜日及び年末年始(12月28日~1月8日)
- 入館料:無料(受付でタブレットに人数などの入力が必要、イベント開催時は不要)
施設案内
編集本館
編集- 1階
- ロビー
- 大ホール
- 小ホール
- 中2階
- エーザイ製品展示コーナー
- 3階
- エーザイパブリシティラウンジ
- 社史コーナー
- 認知症コーナー
- シアター
展示館
編集2階建。
- 1階
- 常設展示室
- 2階
- 常設展示室
- 企画展示室
図書館
編集2階建。医学・薬学書を中心に約62,000点を収蔵。利用する場合は事前予約が必要。
- 書架、閲覧室、書庫、他
薬用植物園
編集薬草園、薬木園、ポタジェ、ヒーリングガーデン、温室(熱帯有用植物温室)がある。栽培されている植物は約700種類。面積は約7000m2。
薬草園と温室は開館時に開園。薬木園は1990年(平成2年)開園[5][9]。2020年(令和2年)には薬草園の一部が英国式の石積みの庭園のヒーリングガーデンとして整備された[10]。
- 薬草園
- 民間薬としても使用されるドクダミ、センブリなどや、漢方薬原料となるトウキ、マオウ、シャクヤクなどの他、カモミール、ローズマリー、セージなどのハーブ類を栽培。チョウセンアサガオ、トリカブトなどの有毒植物類も栽培されているが、柵で囲まれており立入禁止である。
- 薬木園
- 温室
- ポタジェ
- ボランティア団体の薬草友の会の会員により栽培管理されている。
交通アクセス
編集公共交通機関
編集- 各務原市ふれあいバス川島線、「内藤記念くすり博物館」バス停下車、徒歩ですぐ。
- 名鉄バス一宮川島線「川島口」バス停下車、徒歩で約22分。「川島」バス停下車、徒歩で約20分。
- 岐阜バス笠松川島線「川島小学校前」バス停下車、徒歩で約20分。
自動車
編集関連項目
編集参考文献
編集- 各務原市教育委員会 編『新発見!各務原市の歴史』各務原市教育委員会、2024年。
脚注
編集- ^ a b c 各務原市教育委員会 2024, p. 166.
- ^ “くすり博物館だより第7号(昭和56年3月)” (PDF). 内藤記念くすり博物館. 2023年7月12日閲覧。
- ^ “くすり博物館だより第17号(昭和61年11月)” (PDF). 内藤記念くすり博物館. 2023年7月12日閲覧。
- ^ “くすり博物館だより第54号(平成17年12月)” (PDF). 内藤記念くすり博物館. 2023年7月12日閲覧。
- ^ a b c 稲垣裕美「内藤記念くすり博物館の資料および図書の収集・保存・活用」『薬史学雑誌』第53巻第2号、日本薬史学会、2018年、85-90頁、CRID 1390566775151604992、doi:10.34531/jjhp.53.2_85、ISSN 02852314、2023年7月12日閲覧。
- ^ “近代化産業遺産群 続33” (PDF). 経済産業省. 2023年6月29日閲覧。
- ^ “くすり博物館だより第61号(2009年5月)” (PDF). 内藤記念くすり博物館. 2023年7月12日閲覧。
- ^ “岐阜県内の登録博物館、指定施設一覧” (PDF). 岐阜県. 2024年6月30日閲覧。
- ^ “くすり博物館だより第22号(平成2年7月)” (PDF). 内藤記念くすり博物館. 2023年7月12日閲覧。
- ^ “くすり博物館だより№74(2020年8月7日)” (PDF). 内藤記念くすり博物館. 2023年7月12日閲覧。