再生 (政党)
再生(さいせい、フランス語: Renaissance、略称: RE)は、フランスの政党。2017年フランス大統領選挙で当選し第25代大統領となったエマニュエル・マクロンによって2016年に結成された[13][14]中道政党である[4][5]。
再生 Renaissance | |
---|---|
党首 | ステファン・セジュルネ |
下院代表 | オロール・ベルジェ |
上院代表 | フランソワ・パトリア |
成立年月日 | 2016年4月6日 |
本部所在地 |
フランス パリ15区 アベ・グル―通り99番地 |
国民議会議席数 |
96 / 577 (17%) |
元老院議席数 |
23 / 348 (7%) |
党員・党友数 |
418,635人 (2020年6月17日[3]) |
政治的思想・立場 |
中道[4][5] 親欧州主義[6][7] 自由主義[8][9] 社会自由主義[10] 進歩主義[11] 新自由主義[12] |
公式カラー | ネイビー |
国際組織 | 欧州刷新 |
公式サイト | En Marche! |
政党名
編集Renaissanceはフランス語で「再生」などの意味を持つ単語である。当初の党名en marcheはフランス語で「前進」などの意味を持つ成句。英語メディアは本政党をForward![15]、又はOn The Move[16]として紹介していた。日本語でも「共和国前進」[17]「進め!」[18]、「進行!」[19]か、カナ転写した「アン・マルシュ!」[20]、「エン・マルシュ」[21]という名称で紹介していた。
2022年9月17日、正式に党名を「再生」(Renaissance ルネッサンス)に変更した。
歴史
編集再生は2016年4月6日、マクロンが「アン・マルシュ!(前進!)」としてアミアンで設立した[22]。2017年5月にマクロンが大統領に当選した翌日に党名を「共和国前進」(La République En Marche!)に変更した[23]
2017年6月の国民議会(下院)議員選挙ではほぼ全ての選挙区で候補者を立てた。候補者のおよそ半数は政治経験がなく、また女性が半数を占めた[24]。
下院の定数577の内共和国前進と同盟関係にある政党を合わせて351議席を獲得し、過半数を確保した[25]。
しかし、同年9月の元老院(上院)議員選挙では改選171議席の内23議席を獲得するにとどまった[26]。上院選は地方議員などによる間接選挙で、結党間もない共和国前進には不利であったとされる[27]。
その後、所属議員の離党が徐々に進み、2020年5月には所属する下院議員のうち17人が離党し新党「環境・民主主義・結束」を結成したことにより、下院での単独過半数を失った[4]。
同年6月に行われた統一地方選挙(2020年フランス市議会議員選挙)では、パリやその他の地方都市の市長選で敗れるなど各地で敗北し、緑の党の躍進を許した[28]。
2021年フランス地域圏議会選挙では、敗北した。
2022年5月5日、次期国民議会議員選挙に向け、党名を「再生」(Renaissance ルネッサンス)に変更した[29][30]。
2022年9月17日、「共和国前進」は正式に党名を「再生」(Renaissance ルネッサンス)に変更し、エマニュエル・マクロンが名誉党首に就任し、ステファン・セジュルネ欧州議会議員が党首に就任した[31]。
政策
編集この節の加筆が望まれています。 |
マクロン自身は、この党は左翼でも右翼でもなく、進歩的・革新的な組織なのだと語っており[32]、進歩主義運動だと考えている[33]。その政治信条から再生と党首のマクロンは、スペインの中道主義政党、シウダダノスおよび党首のアルベール・リベラと比較される[34][35]。
役職
編集党役員
編集役職 | 氏名 | 所属 |
---|---|---|
名誉党首 | エマニュエル・マクロン | 大統領 |
党首 | ステファン・セジュルネ | 欧州議会議員 |
党首代行 | クレマン・ボーヌ | 運輸担当大臣 |
オロール・ベルジェ | ルネッサンス国民議会議員会長、国民議会議員、イル=ド=フランス地域圏議会議員 | |
ブリジット・ブルギニョン | パ=ド=カレ県議会議員 | |
パスカル・カンファン | 欧州議会議員 | |
ジェラール・ダルマナン | 内務大臣 | |
アメリ・ド・モンシャラン | イル=ド=フランス地域圏議会議員 | |
オリビエ・デュソップ | 労働大臣 | |
ベランジェール・クイヤール | エコロジー担当副大臣 | |
ブリュノ・ル・メール | 経済財務大臣 | |
ファビエンヌ・ケレル | 欧州議会議員 | |
ナタリ・ニゾン | ブール=ド=ペアージュ市長 | |
フランク・リステ | 議会関係担当大臣 | |
広報部長 | ロイック・シニョール[36] | |
国民議会議員会長 | オロール・ベルジェ | 国民議会議員(ルネッサンス会派代表として) |
元老院議員会長 | フランソワ・パトリア | 元老院議員 |
欧州議会議員会長 | ステファヌ・セジュルネ | 欧州議会議員 |
選挙結果
編集大統領選挙
編集選挙年 | 候補者 | 第1回投票 | 第2回投票 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
得票 | % | 順位 | 得票 | % | 順位 | ||
2017 | エマニュエル・マクロン | 8,656,346 | 24.01 | 1位 | 20,743,128 | 66.10 | 1位 |
2022 | エマニュエル・マクロン | 9,785,578 | 27.80 | 1位 | 18,779,641 | 58.54 | 1位 |
国民議会(下院)選挙
編集選挙年 | 第1回投票 | 第2回投票 | 議席 | +/− | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
得票 | % | 得票 | % | ||||
2017 | 6,391,269 | 28.21 | 7,826,245 | 43.06 | 308 / 577 |
308 | 与党 |
2022 | 5,857,364 | 25.8 | 8,002,419 | 38.6 | 245 / 577 |
101 | 与党 |
ロゴマーク
編集-
2016年4月8日に産業財産庁に提出された最初のロゴマーク。
-
2017年2月9日に産業財産庁に提出された第2のロゴマーク。
-
2017年5月7日に産業財産庁に提出されたロゴマーク。
-
2022年9月17日の再生への党名変更に合わせたロゴマーク。
脚注
編集出典
編集- ^ "Groupes poplitiques" (Press release). 国民議会. 6 July 2022. 2022年7月6日閲覧。
- ^ "Groupes poplitiques" (Press release) (フランス語). 元老院. 30 June 2020. 2020年7月12日閲覧。
- ^ “Adhérer” (フランス語). en-marche.fr. 共和国前進. 2020年6月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月12日閲覧。 “Rejoignez les 418 635 adhérents de La République En Marche !”
- ^ a b c 「仏与党、議会下院で過半数割れ 離党議員が新会派結成」『朝日新聞デジタル』朝日新聞社(ロイター)、2020年5月19日。2020年7月12日閲覧。
- ^ a b “Emmanuel Macron and the building of a new liberal-centrist movement”. EUROPP. ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス (6 February 2017). 25 April 2017閲覧。
- ^ “Emmanuel Macron a Berlin pour se donner une stature européenne” (フランス語). Le Monde. (10 January 2017) 2 June 2017閲覧。
- ^ “France” (英語). Europe Elects. 2020年8月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月11日閲覧。
- ^ “Emmanuel Macron and the building of a new liberal-centrist movement”. EUROPP. ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス (6 February 2017). 25 April 2017閲覧。
- ^ Nordsieck, Wolfram (2017年). “France”. Parties and Elections in Europe. 2018年11月12日閲覧。
- ^ Audrey Tonnelier (24 February 2017). “« Le projet d'Emmanuel Macron est social-libéral »” (フランス語). Le Monde. 23 June 2017閲覧。
- ^ 疋田多揚「「反移民」躍進 スペイン 欧州議会選へ連携も」『朝日新聞(朝刊 12版)』朝日新聞社、2020年8月24日、8面。2020年9月10日閲覧。「マクロン氏は自らの政党を「進歩主義者」と位置づけ、ルペン氏ら右翼政党を「閉じこもる勢力」と批判して対決姿勢を強めている。」
- ^ Eric Fassin, Emmanuel Macron, un candidat néolibéral devenu président illibéral Libération (2017-09-07, 17:26) 2018年12月22日閲覧。
- ^ “France's Macron joins presidential race to 'unblock France'”. BBC News
- ^ “France's Macron shapes his party for 2017 election and beyond”. Firstpost
- ^ Callus, Andrew; Jarry, Emmanuel (November 16, 2016). “Macron Launches French Presidential Bid as Polls Show Tight Race”. Reuters November 17, 2016閲覧。
- ^ “France election: Far-right's Le Pen rails against globalisation”. (5 February 2017) 5 February 2017閲覧。
- ^ 木村正人「極右、トランプという暗黒が生んだフランスの新星マクロンの魅力と」『ニューズウィーク日本語版』、CCCメディアハウス、2017年2月22日、2017年3月12日閲覧。
- ^ 吉田健一郎 (2017年2月1日). “フランス大統領選は「三つ巴」に 社会党予備選で高まる無所属・マクロン氏の存在感” (PDF). みずほ総合研究所. 2017年3月12日閲覧。
- ^ 山口昌子「仏大統領選をかき回しそうな「フランスのトランプ」 既成の政党政治にノーを突きつけるエマニュエル・マクロン」『JBpress』、日本ビジネスプレス、2016年5月2日、2017年3月12日閲覧。
- ^ 尾河眞樹「日米首脳会談に注目」(PDF)、ソニーフィナンシャルホールディングス、2017年2月13日、2017年2月13日閲覧。
- ^ “欧州選挙の裏を読む” (PDF). “ジュネーブから今を見る” 今日のヘッドライン. ピクテ投信投資顧問 (2017年2月21日). 2017年3月13日閲覧。
- ^ “Emmanuel Macron lance un " mouvement politique nouveau " baptisé " En marche ! "” (フランス語). Le Monde.fr. (2016年4月6日). ISSN 1950-6244 2016年12月2日閲覧。
- ^ "共和国前進"(小学館・デジタル大辞泉)
- ^ “マクロン氏政党、仏下院選候補の顔触れ発表 半数が未経験や女性”. AFPBB. 2020年8月14日閲覧。
- ^ “仏下院選の最終結果判明、マクロン派が約6割の議席獲得”. AFPBB. 2020年8月14日閲覧。
- ^ “仏上院選、マクロン新党が議席減らす 共和党が第1党維持”. Reuters. 2020年8月14日閲覧。
- ^ “仏上院選、マクロン大統領の与党敗北 右派が勢力拡大”. AFPBB. 2020年8月14日閲覧。
- ^ “仏統一地方選で決選投票、環境政党が躍進 与党敗北”. AFPBB. 2020年8月14日閲覧。
- ^ “France: LREM devient «Renaissance», au sein d'une confédération pour les législatives” (フランス語). RFI (2022年5月5日). 2022年5月5日閲覧。
- ^ “Législatives 2022 : LREM devient «Renaissance», sur fond d'accord Ferrand, Bayrou et Philippe” (フランス語). Le Figaro (2022年5月5日). 2022年5月5日閲覧。
- ^ “Stéphane Séjourné, le grand ordonnateur de l’après-Macron” (フランス語). Le Figaro (2022年9月16日). 2022年10月4日閲覧。
- ^ “Finalement, le parti d'Emmanuel Macron est "et de droite, et de gauche" (mais surtout progressiste) - Le Lab Europe 1” (フランス語) 2016年12月10日閲覧。
- ^ Le Monde - 20/08/2016 - Par Patrick Roger - Macron précise son projet « progressiste » pour 2017
- ^ magazine, Le Point, (2015年12月21日). “Élections espagnoles : un Ciudadanos à la française est-il possible ?” (フランス語). Le Point 2016年12月10日閲覧。
- ^ “Macron démissionne, avec 2017 dans le viseur” (フランス語). Mediapart 2016年12月10日閲覧。
- ^ “Loïc Signor: «J’ai quitté CNews pour devenir porte- parole de Renaissance»” (フランス語). Le Figaro (2022年9月20日). 2022年10月5日閲覧。