僕らはどこにも開かない
『僕らはどこにも開かない』(ぼくらはどこにもひらかない)は、御影瑛路による日本のライトノベル。2005年5月に電撃文庫(アスキー・メディアワークス)より刊行された。作者のデビュー作。電撃文庫では初めてとなるイラストのない作品である。ゼロ・ジャンルにあたる。
僕らはどこにも開かない | |
---|---|
ジャンル | ゼロ・ジャンル |
小説 | |
著者 | 御影瑛路 |
出版社 | アスキー・メディアワークス |
レーベル | 電撃文庫 |
発売日 | 2005年5月10日 |
テンプレート - ノート |
ストーリー
編集少年・柊耕太は平凡な毎日を過ごしていた。あの事件が起こるまでは。友人だった谷原が殺されて柊は、亡き友人の言動に近づいていく。やがて友人が縛られていた鎖の音にも気がつく。しがらみに縛られて構成される張りぼての見てくれを正解だと思えず、その“束縛”がガチャガチャと鎖の音のように聞こえる。
狂いだした日常に思春期の閉じた思考は開かれない。
登場人物
編集用語
編集- 魔法
- 概念の押し付けのこと。
- 魔法耐性
- 概念の変容しやすさのこと。
- 融合
- 死者の意思を無条件に受け入れること。
- スキャニング
- 自己催眠の一種。記憶力、洞察力、分析力によって生み出される驚異的な分析のこと。
- 言語化
- 作中ではスキャニングした概念を言語化すること。または、スキャニングした概念を相手にわかるような記号に変換すること。
- 識別信号
- 璃々子が作中で言った単語。発光して見え璃々子にはそれにより個人を特定できる。変容することがあり、それを『人が変わった』と表現している。
- 鎖
- 雅人が見ていた幻覚や幻聴。雅人にとっては自分を縛りつける音。耕太が雅人を融合した後は一変して解放する音になった。
既刊一覧
編集- 御影瑛路 『僕らはどこにも開かない』 アスキー・メディアワークス〈電撃文庫〉、2005年5月25日初版発行、ISBN 4-8402-3040-4