佐藤優 (野球)
佐藤 優(さとう ゆう、1993年6月29日 - )は、宮城県古川市(現:大崎市)出身の元プロ野球選手(投手)。右投左打。
古川学園高等学校硬式野球部 コーチ | |
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2018年5月10日 由宇練習場にて | |
基本情報 | |
国籍 | 日本 |
出身地 | 宮城県古川市(現:大崎市) |
生年月日 | 1993年6月29日(31歳) |
身長 体重 |
187 cm 88 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投左打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2015年 ドラフト2位 |
初出場 | 2016年5月10日 |
最終出場 | 2022年5月20日 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
選手歴 | |
コーチ歴 | |
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この表について
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経歴
編集小学校から軟式野球を始めた。
古川学園高等学校では1年からベンチ入り。2年時には最高球速138km/hを記録すると、3年生時には140km/h後半まで球速を伸ばした。最高成績は東北大会ベスト8で、甲子園出場はなかった。東日本国際大学のセレクションに参加した際には、最高球速151km/hを記録した。
東北福祉大学に進学し、1年生からエースナンバー18を着用した。1年春からリーグ戦に出場し、4年次の仙台六大学野球の東北工業大学戦では13奪三振を記録した[1]。通算成績は、11勝2敗、防御率1.29。
2015年10月22日に行われたドラフト会議では、中日ドラゴンズから2位指名を受け、12月1日に契約金7000万円、年俸1000万円で契約した[2]。背番号は14。
プロ入り後
編集2016年は、5月10日の対横浜DeNAベイスターズ戦(横浜スタジアム)にてプロ初登板・初先発を果たし、5回1失点の好投でプロ初勝利を挙げた。中日の新人投手がプロ初登板で勝利を挙げたのは、川上憲伸以来18年ぶりである[3]。後半戦は中継ぎに定着した。最終成績は、14試合の登板で、1勝0敗、防御率3.67だった。
2017年は、2勝0敗2ホールド、防御率5.40だった。オフには背番号を25に変更した。
2018年は、4月の初登板で3失点と炎上し登録抹消されたが、6月に再昇格し、11試合連続無失点を記録した。シーズン終盤にはクローザーに配置転換され、8月24日にプロ入り初セーブを記録した[4]。最終的に42試合に登板し、1勝2敗5セーブ10ホールド、防御率は2.08と、崩壊状態であったブルペン陣を支え、最終盤までクライマックスシリーズ争いを繰り広げたチームを支えた。また、シーズンオフには東京ヤクルトスワローズの石山泰稚が右膝炎症により出場を辞退したため、2018日米野球の野球日本代表に追加招集された。プロアマ通じて初の代表招集だった。
2019年は、開幕一軍を勝ち取るも自己最少の7試合の登板に留まった[5]。二軍では24試合に登板し39回を投げ、2勝1敗1セーブ、防御率3.00というまずまずの成績だった[6]。オフの10月21日に神奈川県横浜市内の病院で右肘関節形成術の手術を受けた[7]。
2020年は、春季キャンプでリハビリに励み[8]、3月11日のオリックス・バファローズとの練習試合で実戦復帰したが[9]開幕一軍は逃した。7月9日に初めて一軍昇格する[10]も13試合で防御率5.74と結果を残せず二軍に降格[11]。10月に再び一軍昇格したが、同月30日の広島東洋カープ戦で1イニング7失点と炎上しシーズンを終えた[12]。最終的には14試合の登板で防御率9.18と成績を残せなかった。年俸は270万円減の1430万円(推定)で契約更改した[13]。みやざきフェニックス・リーグでは3試合の先発を経験した[13]。
2021年は、キャンプ中に脹脛を痛め、リハビリに専念した[14]ことから開幕一軍を逃した[15]。7月11日に一軍登録され[16]、2試合を無失点に抑えたが二軍に降格[17]。二軍では防御率1点台と力を見せたが、一軍では僅か4試合の登板で防御率13.50だった[18]。年俸は減額制限に迫る24%減の1080万円(推定)で契約更改した[19]。
2022年は、5月6日に出場選手登録され、シーズン初登板だった12日のヤクルト戦(神宮)から17日のDeNA戦(バンテリンドーム)までの登板した3試合は対戦した打者に安打を許したものの無失点に抑えた。しかし、20日の広島戦(マツダ)では小園海斗に本塁打を浴びるなど1回を投げて5失点の投球内容で降板し、翌21日に出場選手登録を抹消され、以降は再昇格がなかった。同シーズンは二軍で49試合に登板し、2勝2敗、防御率3.97と好投だったものの、一軍登板は前年と同様の4試合で防御率も2年連続で二桁となる11.25という結果に終わり、10月4日に戦力外通告を受けた[20]。その後は現役続行を希望し、11月8日に行われた12球団合同トライアウトに参加。3人の打者と対戦し、無安打、無四球に抑えた[21]。
現役引退後
編集選手としての特徴
編集詳細情報
編集年度別投手成績
編集年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016 | 中日 | 14 | 4 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1.000 | 123 | 27.0 | 21 | 1 | 21 | 0 | 1 | 18 | 2 | 1 | 12 | 11 | 3.67 | 1.56 |
2017 | 13 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 | 1.000 | 62 | 13.1 | 18 | 0 | 5 | 0 | 1 | 8 | 0 | 0 | 8 | 8 | 5.40 | 1.73 | |
2018 | 42 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 5 | 10 | .333 | 184 | 43.1 | 27 | 2 | 23 | 0 | 3 | 51 | 2 | 0 | 15 | 10 | 2.08 | 1.15 | |
2019 | 7 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | 45 | 9.2 | 9 | 0 | 7 | 0 | 0 | 6 | 2 | 0 | 7 | 7 | 6.52 | 1.66 | |
2020 | 14 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | ---- | 77 | 16.2 | 18 | 2 | 6 | 0 | 2 | 12 | 1 | 0 | 18 | 17 | 9.18 | 1.44 | |
2021 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 32 | 5.1 | 13 | 1 | 2 | 0 | 0 | 4 | 1 | 0 | 11 | 8 | 13.50 | 2.81 | |
2022 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 21 | 4.0 | 7 | 1 | 2 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 5 | 5 | 11.25 | 2.25 | |
通算:7年 | 98 | 5 | 0 | 0 | 0 | 5 | 2 | 5 | 17 | .714 | 544 | 119.1 | 113 | 7 | 66 | 0 | 7 | 102 | 8 | 1 | 76 | 66 | 4.98 | 1.50 |
年度別守備成績
編集年 度 |
球 団 |
投手 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2016 | 中日 | 14 | 1 | 8 | 0 | 1 | 1.000 |
2017 | 13 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | |
2018 | 42 | 2 | 2 | 0 | 0 | 1.000 | |
2019 | 7 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1.000 | |
2020 | 14 | 0 | 4 | 0 | 1 | 1.000 | |
2021 | 4 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | |
2022 | 4 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1.000 | |
通算 | 98 | 5 | 18 | 0 | 2 | 1.000 |
記録
編集- 初記録
- 投手記録
- 初登板・初先発・初勝利・初先発勝利:2016年5月10日、対横浜DeNAベイスターズ7回戦(横浜スタジアム)、5回1失点
- 初奪三振:同上、4回裏に梶谷隆幸から空振り三振
- 初ホールド:2018年7月4日、対阪神タイガース13回戦(阪神甲子園球場)、6回裏に2番手で救援登板、1回2/3 無失点
- 初セーブ:2018年8月24日、対広島東洋カープ19回戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)、9回裏に4番手で救援登板・完了、1回無失点
- 打撃記録
- 初打席:2016年5月10日、対横浜DeNAベイスターズ7回戦(横浜スタジアム)、3回表にギジェルモ・モスコーソから空振り三振
背番号
編集- 14(2016年 - 2017年)
- 25(2018年 - 2022年)
代表歴
編集脚注
編集- ^ “プロ注目の東北福祉大・佐藤13Kで白星発進”. 日刊スポーツ (2015年4月13日). 2021年8月10日閲覧。
- ^ “中日ドラ2、東北福祉大・佐藤優の入団決定”. スポニチアネックス (2015年12月1日). 2021年8月10日閲覧。
- ^ “「優しすぎる男」中日佐藤が初登板初先発プロ初勝利”. 日刊スポーツ (2016年5月11日). 2021年8月10日閲覧。
- ^ “佐藤、初S 新守護神誕生”. ドラニュース:中日スポーツ (2018年8月25日). 2018年8月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年9月22日閲覧。
- ^ “中日・佐藤優が300万円減の推定1700万円でサイン 今季は自己最少の7試合登板に「キャンプからアピールできずそのまま…」”. 中日スポーツ. (2019年11月9日) 2019年12月16日閲覧。
- ^ “2019年度 中日ドラゴンズ 個人投手成績(ウエスタン・リーグ)”. 日本野球機構. 2019年12月16日閲覧。
- ^ “右肘手術の中日・堂上「春のキャンプは大丈夫」 伊藤準も「元気な状態でキャンプに」”. 中日スポーツ. (2019年10月23日) 2019年12月16日閲覧。
- ^ “中日・佐藤、昨秋手術の右ひじ「全く問題ありません。100%に近いくらい大丈夫」”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ. 2022年5月1日閲覧。
- ^ “中日・佐藤優が1軍に昇格 昨年手術で3月に実践復帰 今季2軍戦で5イニング2/3を無失点:中日スポーツ・東京中日スポーツ”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ. 2022年5月1日閲覧。
- ^ “中日・佐藤2戦連続無失点「初球から落ち着いてしっかり攻められた」納得:中日スポーツ・東京中日スポーツ”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ. 2022年5月1日閲覧。
- ^ “【中日】岡野祐一郎、佐藤優の両右腕が1軍再昇格 中継ぎでフル回転か”. スポーツ報知 (2020年10月27日). 2022年5月1日閲覧。
- ^ “「今季すごく悔しい思い…来年の戦力になりたい」中日・佐藤優、南国で復活への「収穫があった!」”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ. 2022年5月1日閲覧。
- ^ a b “14試合に終わった中日・佐藤 「フル回転したい」 270万円減で雪辱誓う”. スポニチ Sponichi Annex. 2022年5月1日閲覧。
- ^ “中日・佐藤優は左ふくらはぎ痛で練習中止 「左ふくらはぎの筋損傷」の診断”. スポニチ Sponichi Annex. 2022年5月1日閲覧。
- ^ “【中日】佐藤優が今季初1軍へ 2軍で防御率1・32と好投”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ. 2022年5月1日閲覧。
- ^ “中日、谷元圭介を出場選手登録抹消、佐藤優を登録”. nikkansports.com. 2022年5月1日閲覧。
- ^ “【中日】佐藤優、笠原祥太郎が1軍のバンテリンドームに合流 中継ぎ強化と9連戦中の先発要員か”. スポーツ報知 (2021年9月12日). 2022年5月1日閲覧。
- ^ “【中日】佐藤優は減額制限ギリギリ24%超えのダウンでサイン「来年は勝負をかけてやっていく」”. スポーツ報知 (2021年11月13日). 2022年5月1日閲覧。
- ^ “【中日】佐藤優は減額制限ギリギリ24%超えのダウンでサイン「来年は勝負をかけてやっていく」”. スポーツ報知 (2021年11月13日). 2022年5月1日閲覧。
- ^ “来季の契約について”. 中日ドラゴンズ (2022年10月4日). 2022年11月17日閲覧。
- ^ “前中日・佐藤優、地元宮城で打者3人を無安打無四球に抑えアピール「よく投げられたのでよかった」【トライアウト】”. 中日スポーツ (2022年11月8日). 2022年11月30日閲覧。
- ^ “元中日投手の佐藤優氏、古川学園新コーチ就任”. スポーツ報知. (2023年8月1日) 2023年8月1日閲覧。
- ^ “佐藤優(中日ドラゴンズ)”. 週刊ベースボールONLINE. 2021年8月10日閲覧。
- ^ “【中日】ドラ2東北福祉大・佐藤優“竜の大魔神”になる「目標は新人王」”. スポーツ報知 (2015年10月29日). 2015年10月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月10日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 個人年度別成績 佐藤優 - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube