伊藤銀行
伊藤銀行(いとうぎんこう)は、明治期に愛知県名古屋市で設立された銀行で、東海銀行(現三菱UFJ銀行)の前身の一つ。
尾張藩御用達商人「いとう呉服店」(現松坂屋)当主である第14代伊藤次郎左衞門(祐昌)によって、名古屋最初の私立銀行として、1881年(明治14年)に資本金10万円で設立。その後、1941年(昭和16年)に名古屋銀行、愛知銀行と合併し、東海銀行を新たに設立。
沿革
編集設立の経緯
編集伊藤家は、明治維新前から尾張藩の御用達として藩財政に関わり、維新後も伊藤為替方として三井銀行、第八国立銀行、第十一国立銀行と共に三河地区の公金を取り扱っており、国立銀行に替わり私立銀行が設立されることが可能になるに至って、設立に及んだ。
合併時の店舗
編集- 本店
- 支店(22箇店)
- 出張所(16箇所)
合併時の役員
編集- 社長:第16代伊藤次郎左衛門(祐玆)
- 副社長:佐々部晩穂
- 常務取締役:久野真苗
- 取締役:伊藤銃次郎、岩佐義徳
- 監査役:伊藤鈴三郎、柏原孫左衛門、小林八百吉
歴代社長
編集- 初代:第14代伊藤次郎左衛門(祐昌)(1881年(明治14年)9月1日就任)
- 2代:第15代伊藤次郎左衛門(祐民)(1917年(大正6年)1月16日就任)
- 3代:第16代伊藤次郎左衛門(祐玆)(1933年(昭和8年)1月18日就任)
資本金推移
編集- 1881年(明治14年)9月1日:10万円(全額払込済)
- 1918年(大正7年)2月15日:100万円
- 1939年(昭和14年)7月24日:200万円
参考文献
編集- 東海銀行行史編纂委員編纂 『東海銀行史』 東海銀行、1961年、40-49頁。