伊府麺(イーフーミエン[1]伊府面とも[1])は、中国の麺の1つ。伊麺(イーメン)とも呼ばれる[2]。こんにちのインスタント麺にも似る[2]

市販される伊府麺(香港元朗区

概要

編集

広州に端を発する卵と小麦粉を練った全蛋麺広東語版を茹でてから揚げたものである[1][3]。麺の幅は5ミリメートルほど平打ち麺であるが、油で揚げることで麺の中の水分が抜けてボリュームが増す[1]。食べる際には湯がいてから調理することで、独特の食感が生まれる[1]

発祥

編集

発祥については以下の様にいくつかの伝承がある。

  • 「伊家の麺」の意味で、代の伊秉綬中国語版(1754年-1815年)の家庭で作られた[3]
  • 伊秉綬が宴席を設けた時に料理人が誤って全蛋麺を油鍋の中に落としてしまったが、そのまま麺を引き上げてスープに浸けて宴席に出したところ、来客たちから絶賛された[4]

ギャラリー

編集

出典

編集
  1. ^ a b c d e 「伊府麺」『W26 世界の麺図鑑』地球の歩き方、2022年、671頁。ISBN 978-4059206002 
  2. ^ a b 「麺」『D09 地球の歩き方香港マカオ深セン 2024~2025』地球の歩き方、2023年、71頁。ISBN 978-4059216834 
  3. ^ a b 「香港食知識」『現代の香港を知るキーワード888』三修社、2007年、298頁。ISBN 978-4384011982 
  4. ^ 「伊府麺」『東方中国語辞典』東方書店、2004年、1524頁。ISBN 978-4497203120 

外部リンク

編集