任侠沈没
任侠沈没 | |
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ジャンル | ヤクザ漫画 |
漫画 | |
作者 | 山口正人 |
出版社 | 日本文芸社 |
掲載誌 | 別冊漫画ゴラク |
レーベル | ニチブンコミックス |
発表号 | 別冊漫画ゴラクNo.549 - 別冊漫画ゴラクNo.572 |
巻数 | 全3巻 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | 漫画 |
ポータル | 漫画 |
概要
編集別冊漫画ゴラクNo.549から572まで連載(552号は休載)。単行本はニチブンコミックスより全3巻が刊行されたが絶版。現在は電子書籍で配信されている。
ポストアポカリプスと極道を掛け合わせた娯楽劇画である[1]。マフィア梶田は「トンデモ娯楽劇画」と呼称している[1]。
大地震によって荒廃し、無法地帯と化した日本を舞台に、妻子を殺されたヤクザの幹部・大紋寺龍伍の復讐の旅を描いた作品。任侠道を貫かんとする男を主人公に据え、ヤクザ漫画の基本は踏襲しつつも、その枠を超えた破壊的なスケールとエンターテインメント性を持つ。主な舞台は伊豆半島沿岸部から国内にとどまらず、荒唐無稽な作品世界が展開する。
あらすじ
編集ヤクザの若頭・大紋寺龍伍は、多額の損失を出した組長の実子を、ケジメをつけるため斬った。自宅に帰った龍伍が見たものは、妻と娘の惨殺死体と、そのそばにおちていた組長のライターだった。妻と娘は組長からの報復のため殺されたと理解した龍伍は、部下たちの前で親(組長)殺しを宣言。その直後、日本列島が未曾有の大地震に襲われる。龍伍は、生き残ったわずかな部下とともに、組長を殺るための旅を開始する。自衛隊との戦闘、ミカン畑での農作業などを経て、龍伍たちは東京に到着。そこでは想像を絶する事態が起きていた。
登場人物
編集主人公とその一行
編集- 大紋寺龍伍(だいもんじ りゅうご)
- 主人公。中央部播堂会粟侍連合系・赤竜流(せきりゅう)組[3]・若頭。白いスーツと黒いシャツに身を包んだ、凛々しくも迫力ある顔立ちのヤクザ。組長を殺るため、富士山付近から東京まで旅を続ける。極限状況下の被災地において、なおも任侠道を邁進する漢(おとこ)。血液型はB型。
- 頻用するセリフ
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- 「邪魔する奴はぶった斬る!」
- 敵味方問わず使用され、敵の場合は名刀・村主(すぐり)で斬る。人のみならず火山弾まで切断したことがある。
- なお単行本1巻の帯には「隕石だろうとぶった斬る!」というアオリが記載されていた。
- 「知ったことかぁ!」
- 上記と同様、斬るときの掛け声。普通の会話中でも使用される。
- 「任侠道の風上にもおけねぇ!」
- 卑怯者に対して使用される罵倒句。相手がヤクザでなくても、日本人でなくてもよい。
- 清川四郎太(きよかわ しろうた)
- 赤竜流組若頭補佐。清水太郎の弟。黒髪長髪で丸サングラスをかけたインテリ風のクールな男。龍伍に適宜助言を与える。カポエラの達人。アイススケートと英会話もたしなむ。
- 佐藤 米七(さとう よねひち)
- 通称ヨネ。龍伍を兄貴と呼ぶ赤竜流組舎弟頭。博打の腕に覚えがある。左腕が義手で、その義手にはビルを2つ3つ破壊できるほどの爆薬が仕込まれているという。
- 風野又三郎(かぜの またさぶろう)
- 第6話から登場。赤竜流組構成員。龍伍の下で働いていた鉄砲玉。すでに末期ガンで死期を悟っている上に、龍伍への恨みから、顔つきと言動が狂気を帯びている。攻撃手段は噛みつき。血液型はA型。
- 清水 太郎(しみず たろう)
- 赤竜流組筆頭。清水四郎太の兄。
道中の協力者
編集- 小谷鐵太郎(こたに てつたろう)
- 中央部播堂会塩麦連合系蟷螂組若頭。恋人岬で追い剥ぎをしていた、坊主頭で体格のいい男。龍伍とは渡世上の兄弟に当たる。
- 大日向あきら(おおひなた あきら)
- 小谷が保護している幼稚園児。所属は桃組[4]。
- 瀬能(せのう)
- 松崎町で出会った、蝦老(エビラ)組組長。龍伍と同じく、任侠を貫く極道。
敵
編集- 粟侍 我竜(あわじ がりゅう)
- 赤竜流組組長。龍伍の渡世上の親。龍伍の妻子を殺害した犯人と目される。
- わらしべお蝶(わらしべ おちょう)
- 本名不詳。かつて龍伍と愛し合っていた女。現在は組長の愛人。
- 芋橋源左衛門(いもはし げんざえもん)
- 赤竜流組最高幹部。中学生のとき科学部だった知識を活かし、さまざまな策を弄する。
- 安出 徹(あんで とおる)
- 人呼んで「アンデッド」。フランケンシュタインの怪物を思わせる大男で、痛覚がない殺人鬼。
- 渋谷 亀吉(しぶや かめきち)
- 日本公共放送(MHK)新宿地区スタッフ。
- 梅本 薫(うめもと かおる)
- 暴走族・西伊豆鎖僧(チェーンソー)四代目総長。
単行本
編集OV(オリジナルビデオ)
編集予告編の公開は2011年2月で、セルのリリースは東日本大震災の翌月(2011年4月)であった。
キャスト
編集- 中央部播堂会粟侍連合系 赤竜流組若頭 大紋寺龍伍 - 田口トモロヲ
- 中央部播堂会粟侍連合系 赤竜流組組長 粟侍我竜 - 大槻修治
- 金橋良樹
- 佐藤米七(一匹狼のイカサマ師) - 江原シュウ
- 熊本浩武
- 粟侍正義 - 山下徹大(粟侍我竜の実子)
- 関東部播堂会粟侍連合系 紅組組長 芋橋源左衛門 - 森里一大
- 藤沼剛
- ビッグ村上
- 横山一敏
- 辻本一樹
- 赤竜流組組員 - 木村木
- 高杉心悟
- わらしべ一家親分 女壺振り師 わらしべお蝶 - 宮内知美
- 下條アトム
スタッフ
編集- 監督・脚本 - 増本庄一郎
- 製作 - 及川次雄
- 原作 - 山口正人「任侠沈没」日本文芸社刊
- 企画 - 青鹿敏明、伊藤秀裕
- プロデューサー - 鷲頭政充
- 撮影 - 中尾浩嗣
- 照明 - 合田崇
- 録音 - 西岡正巳
- 美術 - 京極友良
- 音楽 - Mass C.Rivers Project
- 編集 - 目見田健
- 音響効果 - 丹雄二
- 助監督 - 佃謙介
- 制作担当 - 稲葉裕紀
- アクション監督 - 鈴村正樹
- 劇画 - 日下雄一朗
- 題字 - 権田文夫
- ポストプロダクションプロデューサー - 金子尚樹
- 協力プロデューサー - 旭正嗣
- 監督助手 - 白石真弓、杉岡知哉
- 衣裳スタイリスト:水野美樹子
- ヘアメイク:水野みゆき
- 持ち道具:多田和江
- アクションコーディネーター:河本直弘、福嶌徹
- 脚本協力:藤森俊介
- スチール:コイケタカ
- 制作進行:渡邊大樹、伊波あゆみ
- アシスタントプロデューサー:山崎美春
- 制作協力:エクセレントフィルムズ
- 製作:コンセプトフィルム
脚注
編集- ^ a b c マフィア梶田 (2015年3月13日). “マフィア梶田の二次元が来い!:第248回「ホットラインでつながるアニマルマスクの虹色任侠」”. 4Gamer.net. 2023年2月19日閲覧。
- ^ “ワンコインで傑作・迷作・怪作が読める!「コンビニ廉価の復刊劇画」ベスト3 サークル「フライング東上」V林田さん【目ききに聞く】” (2015年4月14日). 2023年2月19日閲覧。
- ^ 第2巻第1話より、300年前の尾張北部が源流とのこと。
- ^ 幼稚園のクラス。