亀山英輝

日本の野球選手

亀山 英輝(かめやま ひでき、1997年10月2日 - )は、北海道小樽市出身の元プロ野球選手投手)。現在は社会人野球選手としてプレーを継続している。

亀山 英輝
小樽野球協会 #19
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 北海道小樽市
生年月日 (1997-10-02) 1997年10月2日(27歳)
身長
体重
173 cm
74 kg
選手情報
投球・打席 右投両打
ポジション 投手
初出場 IL / 2020年6月21日
最終出場 IL / 2021年9月19日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴

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小樽市立銭函小学校3年生の時に銭函ボーイズで野球を始め、小樽市立銭函中学校時代は軟式野球部に所属[1]北海道小樽水産高等学校の情報通信科に進学後から硬式野球を始めたが、1年生の夏の大会からベンチ入りを果たす。高校時代は投手だけでなく、内野手、外野手としてもプレーした[2]。3年時は支部予選を勝ち抜けず敗退[3]

高校在学中に電気系やIT系の資格を取得して就職に備えていたが、野球を続けたいという思いが強くなり、札幌大学法学部に進学して札幌学生野球連盟1部所属の野球部に入部。3年時の春季リーグから投手として出場するようになり[2]、4年生になるとチームの副主将・ピッチャーリーダーを担った[4]。主にクローザーとして起用されていたが[5]、初先発を任された4年生春の対星槎道都大学1回戦では1失点完投勝利を挙げた[6]。大学卒業後は公務員として働きながら地元のクラブチーム小樽野球協会で野球を続けるつもりでいたが、4年生の時に受けた公務員試験で不合格となる。野球選手としてより高いレベルでのプレー継続を目指し、独立リーグ球団への挑戦を決意する[2]

2019年11月18日、四国アイランドリーグplus徳島インディゴソックスに特別合格したことが発表され[7]、12月27日に入団合意。背番号は17[8]

徳島でもクローザーとして起用される。2020年6月21日、開幕2戦目の対香川オリーブガイナーズ戦(レクザムボールパーク丸亀)でIL公式戦初登板[9]。以降、投球回を越える奪三振を記録する快投でチームの守護神に定着。6・7月度は9試合に登板して防御率0.00、2勝0敗4セーブ、奪三振率12.54を記録し、読売新聞月間MVPを受賞した[10][11]。9月7日の対福岡ソフトバンクホークス三軍戦(JAバンク徳島スタジアム)で大本将吾に適時打を浴びるまで、開幕22試合連続無失点であった。9月15日の対愛媛マンダリンパイレーツ戦(西条市東予運動公園野球場)のダブルヘッダー1試合目でIL公式戦初先発登板[12]、6回5安打無失点で抑える好投で勝利投手となった[13][14]。しかし、先発3試合目で調子を崩し、再び救援に配置転換された。更に、10月になると疲労とフォームの崩れなどから調子を落としはじめ、救援失敗するシチュエーションが目立ち始める[15]。10月12日の対香川戦のダブルヘッダー2試合目では2点リードの最終回を任されるも、2つの押し出し四球などで2/3回を自己ワーストの5失点と炎上し、逆転負けでシーズン5敗目を喫した[16]。リーグ優勝のかかった10月23日の試合で無失点の登板を披露するなど、徳島のリーグ優勝に貢献したが[17]、26日のシーズン最終戦ではサヨナラ本塁打を打たれ[18]、調子を上げきれずにシーズンを終えてしまう。チーム最多の42試合に登板[3]。9月にはNPB3球団、10月には2球団から調査書が届いた[19]ものの、この年のドラフト指名からは漏れた。ドラフト後、自身のTwitterにて、NPBを目指すのは来年までにすることを宣言し、来季の更なる活躍を誓った[20]

2021年の合同自主トレ時にも改めてNPB挑戦を本年限りにする旨を述べた[3]。この年は救援投手として起用され続けたのち、8月からは先発投手に挑戦し、投球の幅を広げた[21]。しかしながらフォーム改造がうまくいかず、なかなか思うように結果を残せなかったシーズンだったと自身で語っており、この年もドラフト指名からは漏れ、NPB入りの夢を断念。肩や肘、腰を痛めていたことから諦めがついたという[1]。10月15日、自由契約により徳島を退団することが発表された[22]

2022年は地元・小樽市に戻り、かつて参加予定だった同市のクラブチーム小樽野球協会に参加。同チームからは徳島所属時代からも3年連続でオファーをされていた。チームの紹介で地元の企業に就職する。同チームではクラブ選手権の優勝、都市対抗出場を目指す[1]。同年7月のクラブ選手権の北海道地区予選では先発投手として活躍を見せ、TRANSYSとの決勝戦で投げ負けて北海道代表を逃したものの、敢闘賞を獲得した[23]

選手としての特徴・人物

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体全体を使い、腕を強く振り切るフォームで[4]、四国IL・徳島に在籍時の最高球速は151km/h[10][24]。ただし、徳島退団後、球速は控えめになっており、小樽野球協会1年目は亀山自身の体感で、最速145km/h、平均135km/h程度だという[25]変化球ナックルカーブスプリットなどを投げ、徳島入団後にはカットボールを習得している[10]。中でも、ナックルカーブには絶対的な自信を持っている[26][27]

徳島への入団が決まった際、NPBのドラフト会議で指名されることを目標に掲げ、「『あの時、公務員試験に落ちて良かった』と言えるようになりたい」と語っている[2]。また、入団前は149km/hだった最高球速を155km/hにすることを目標にしていた[27]

体格が同じくらいであることから、憧れの選手に山岡泰輔を挙げる。また、千賀滉大の動画をよく見て参考にしているという[27]

2020年のNPBドラフトでは、チームメイトの行木俊戸田懐生が指名され、自身は指名されなかったものの「うれしさの方が大きかった」という。同僚のNPB入りが自信になり、当初は1年だけの予定だったが、翌年もNPB入りを目指してプレーすることを決意した[3]

2022年8月11日に結婚したことを報告。

詳細情報

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独立リーグでの投手成績

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W
H
I
P
2020 徳島 42 3 1 0 0 4 6 13 1 .400 247 61.0 44 3 22 - 3 73 5 0 20 16 2.36 1.08
2021 36 6 0 0 0 6 3 0 7 .667 242 55.1 54 1 29 - 4 52 5 0 22 18 2.93 1.50
通算:2年 79 9 1 0 0 10 9 13 8 .526 489 116.1 98 4 51 - 7 125 10 0 42 34 2.63 1.28
  • 2021年度シーズン終了時

背番号

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  • 17 (2020年 - 2021年)

脚注

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出典

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  1. ^ a b c 石川加奈子 (2022年1月11日). “NEXT STAGE 2022 亀山英輝 独立L徳島から地元・小樽野球協会入り NPB断念で新しい夢 都市対抗出場で恩返し”. スポーツニッポン 
  2. ^ a b c d “小樽水産高出身・亀山英輝投手、札大野球部から徳島インディゴソックス入団へ ドラフト目指す”. 小樽経済新聞. (2019年11月20日). https://otaru.keizai.biz/headline/590/ 2020年9月14日閲覧。 
  3. ^ a b c d 浅水友輝 (2021年2月15日). “徳島亀山NPB入り諦めない、同僚の指名が自信に”. 日刊スポーツ. https://www.nikkansports.com/baseball/news/202102150000605.html 2021年2月17日閲覧。 
  4. ^ a b 札大野球部から初のNPB入りを目指す、亀山英輝投手に銭函でお話を伺いました。 徳島インディゴソックスからNPBプレーヤーを目指す挑戦を追跡します。”. 亀山英輝投手 NPBプレーヤーを目指す挑戦を追跡 (2020年1月16日). 2020年9月14日閲覧。
  5. ^ 亀山英輝 [@kamex_5] (2020年9月14日). "大学時代もずっとクローザーをやっていて 先発は公式戦で4試合程しかありませんが". X(旧Twitter)より2020年9月15日閲覧
  6. ^ 5/3 札幌学生野球 春季リーグ戦 第一節三日目 第一試合 札大×星槎道都大”. K(野球・風呂・銭湯・サウナ)のブログ 北海道 札幌 (2019年5月5日). 2020年9月14日閲覧。
  7. ^ 四国アイランドリーグplus ドラフト指名選手及び特別合格選手のお知らせ”. 四国アイランドリーグplus (2019年11月18日). 2020年9月14日閲覧。
  8. ^ 徳島IS 特別合格選手及びドラフト指名選手入団合意のお知らせ”. 四国アイランドリーグplus (2019年12月27日). 2020年9月14日閲覧。
  9. ^ 徳島IS vs 香川OG 試合経過-四国アイランドリーグplus2020シーズン公式戦”. 一球速報.com. OmyuTech (2020年6月21日). 2020年9月14日閲覧。
  10. ^ a b c “小樽水産高出身・亀山英輝投手、プロ野球独立リーグで月間MVP”. 小樽経済新聞. (2020年8月26日). https://otaru.keizai.biz/headline/648/ 2020年9月14日閲覧。 
  11. ^ 6・7月度 読売新聞月間MVP受賞選手の発表”. 四国アイランドリーグplus (2020年8月24日). 2020年9月14日閲覧。
  12. ^ 徳島インディゴソックス〈公式〉 [@is_official89] (2020年9月14日). "\🔥#亀山英輝 先発マウンドへ🔥/". X(旧Twitter)より2020年9月15日閲覧
  13. ^ “インディゴ、愛媛に完封勝ち【四国ILプラス】 ダブルヘッダー1試合目”. 徳島新聞. (2020年9月15日). https://www.topics.or.jp/articles/-/419233 2020年9月16日閲覧。 
  14. ^ 徳島インディゴソックス〈公式〉 [@is_official89] (2020年9月15日). "【試合終了 徳島IS 1-0 愛媛MP】". X(旧Twitter)より2020年9月16日閲覧
  15. ^ 札大野球部から初のNPB入りを目指す、亀山英輝投手。 徳島インディゴソックスからNPBプレーヤーを目指す挑戦を追跡_その8(10月25日)”. 亀山英輝投手 NPBプレーヤーを目指す挑戦を追跡 (2020年10月25日). 2020年10月25日閲覧。
  16. ^ “インディゴ、2戦目も逆転負け 香川とダブルヘッダー【四国ILプラス】”. 徳島新聞. (2020年10月12日). https://www.topics.or.jp/articles/-/432207 2020年10月15日閲覧。 
  17. ^ “徳島インディゴソックス・ドラフト候補躍動と粘りで2年連続6度目の四国アイランドリーグplus総合V!”. 高校野球ドットコム: p. 1. (2020年10月25日). https://www.hb-nippon.com/news/36-hb-bsinfo/44655-bsinfo20201025002 2020年11月20日閲覧。 
  18. ^ “【四国ILplus結果】愛媛が有馬のサヨナラ弾で最終戦を勝利!公式戦全日程終了”. スポーティングニュース・ジャパン. (2020年10月25日). https://www.sportingnews.com/jp/プロ野球/news/四国ilplus結果愛媛が有馬のサヨナラ弾で最終戦を勝利公式戦全日程終了/183friuczex0s1rr4qg5g5ogfw 2020年11月20日閲覧。 
  19. ^ “小樽水産高出身の亀山英輝投手、全力投球でドラフト吉報待つ”. 小樽経済新聞. (2020年10月23日). https://otaru.keizai.biz/headline/674/ 2020年10月25日閲覧。 
  20. ^ 亀山英輝 [@kamex_5] (2020年10月27日). "もう2021年ドラフトに向けてスタートします! 来年こそは、期待に必ず応えます!!". X(旧Twitter)より2020年9月15日閲覧
  21. ^ “小樽の高校出身、2人の独立リーガーが運命のドラフト会議で吉報待つ”. 小樽経済新聞. (2021年10月11日). https://otaru.keizai.biz/headline/866/ 2021年10月11日閲覧。 
  22. ^ 徳島IS 退団選手のお知らせ”. 徳島インディゴソックスOfficial Site (2021年10月15日). 2021年10月16日閲覧。
  23. ^ 【社会人野球】トップ-第46回全日本クラブ野球選手権 北海道地区予選大会」『一球速報.com』OmyuTech。2024年5月14日閲覧
  24. ^ “亀山英輝(徳島インディゴソックス)が自己最速151キロ!開幕12試合連続無失点!”. 高校野球ドットコム. (2020年8月8日). https://www.hb-nippon.com/news/36-hb-bsinfo/43115-bsinfo20200808002 2020年9月14日閲覧。 
  25. ^ 亀山英輝 [@kamex_5] (2022年10月4日). "今シーズン全試合終了しました。". X(旧Twitter)より2022年10月21日閲覧
  26. ^ 札大野球部から初のNPB入りを目指す、亀山英輝投手にお話を伺いました。 徳島インディゴソックスからNPBプレーヤーを目指す挑戦を追跡_その2”. 亀山英輝投手 NPBプレーヤーを目指す挑戦を追跡 (2020年3月1日). 2020年9月14日閲覧。
  27. ^ a b c 【亀山・勝田・古田・岡本】さらなる成長を志す大卒選手4人!!/新入団選手紹介⑥”. 【公式】徳島インディゴソックス|note (2020年6月13日). 2020年9月15日閲覧。

外部リンク

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