九州国際大学付属中学校・高等学校

福岡県北九州市にある中高一貫校

九州国際大学付属中学校・高等学校(きゅうしゅうこくさいだいがくふぞくちゅうがっこう・こうとうがっこう)は、福岡県北九州市八幡東区枝光五丁目にある私立中学校高等学校

九州国際大学付属中学校・高等学校
地図北緯33度52分55.2秒 東経130度49分14.6秒 / 北緯33.882000度 東経130.820722度 / 33.882000; 130.820722座標: 北緯33度52分55.2秒 東経130度49分14.6秒 / 北緯33.882000度 東経130.820722度 / 33.882000; 130.820722
過去の名称 八幡大学附属高等学校
国公私立の別 私立学校
設置者 学校法人九州国際大学
校訓 中学校「人生はいつも新しき挑戦の連続。そして、未見の我の発見の旅。」
高校「清く 明るく 逞しく」
設立年月日 1958年2月1日
共学・別学 男女共学
中高一貫教育 2013年に廃止
課程 全日制課程
単位制・学年制 学年制
設置学科 普通科
学期 3学期制
学校コード C140310000071 ウィキデータを編集(中学校)
D140310000113 ウィキデータを編集(高等学校)
高校コード 40513C
所在地 805-0002
福岡県北九州市八幡東区枝光五丁目9番1号
外部リンク 公式サイト
ウィキポータル 教育
ウィキプロジェクト 学校
テンプレートを表示

学校法人九州国際大学が運営。かつては、中高一貫教育(一貫部)が行われていたが、現在は廃部になっており、高校自由選択制を採用している。付属中学校から付属高等学校へは原則進学が保障されている。呼称は「九国」「九国付中・九国付高」「KIUJH・KIUH」などである。現在は、校則の改定などを通して、新たな風を吹き込んでいる。

概要

編集
歴史

1958年当時、地域の15歳人口の急増に伴い、大学進学を目的とする私立高校が欲しいという北九州地区のPTAや中学校からの要望を受けて設立された。1958年に男子部、1963年に女子部が開校。男子部、女子部はそれぞれ別のカリキュラムで授業が行われていたが、2010年度から男子部、女子部が合併し男女共学校になると同時に一貫部が閉部された。中学校単独化後は高校自由選択制を採用し、全生徒が高校受験をしなければならなくなった。ただし、付属中学校から付属高校への進学は原則保証されているが、一定の基準を満たしていなければ進学できない。入試は、一般入試と一般推薦、スポーツ推薦入試がある。九国は、学力推薦を行わず、学力選抜は一般学力入試のみのスタイルを貫いていたが、令和5年度より一般推薦を開始。

付属高校共学化以降、14年連続九州内、福岡県内受験者数1位を記録しており[要出典]、一般入試の受験者数は3,500人程度[1]、生徒数は2021年5月時点で付属高校1,846人(男子1,001人、女子845人)、付属中学校309人(男子136人、女子173人)、合計2155人(男子1,137人、女子1,018人)となっている[2]。卒業生は約7万人を超えている。また、オープンスクールの参加者数も12年連続1位で2020年度は4500名以上が参加している。県内でも倍率が高いことが有名で、難関クラスで70倍、進学クラスでも1.9倍など高い倍率を維持している。

九国は文武両道の進学校として知られており、毎年、多くの部活動が全国大会に出場するようなスポーツ校という一面を持つと共に、毎年、国公立大学に180名以上の合格者を輩出する進学校という一面も持つ。

地元では一般的に「九国大付属(きゅうこくだいふぞく)」、「九国(きゅうこく)」、または「九国付高、九国付中(きゅうこくふこう、きゅうこくふちゅう)」と省略して呼ばれる。アルファベット表記では「KIUJH(付属中学校)」「KIUH(付属高校)」と略される。ただ、「九国」の呼び方は大学(九州国際大学)と重なるため、高校野球の試合等では応援団を中心に自校のことを単に「付属」と呼んでいる。

校章には「付高」、「付中」と表記されている。旧校名の八幡大学附属高校だった当時は「八大附属(はちだいふぞく)」、「八大(はちだい)」などと呼ばれていた。

付属高校校歌(旧男子部校歌)は作詞:阿南哲朗、作曲:吉永軍蔵。また、八幡大学附属から九州国際大学付属へ改称する際、歌詞の学校名部分の「八幡大学我ら附属高校」を新校名に合わせて「九州国際大学付属高校」へ変更。男子部廃止の際に男子部を謳う歌詞の部分「若き男子の眉濃し」を共学化に合わせて「若き我らの眉濃し」へ変更。 付属中学校校歌は八幡大学附属高等学校(当時)出身の歌手大内義昭によって制作された。また、一貫部廃止の際に一貫部を謳う歌詞の部分「九国大付属中学高等学校」を中学単独化に合わせて「九国大付属中学校」へ変更。

沿革

編集
  • 1958年(昭和33年)
  • 1963年(昭和38年)
    • 女子部を設置。男子校として開校から6年目で男子部・女子部の男女別学制へ。
  • 1989年(平成元年)
    • 大学の改称に伴い「九州国際大学付属高等学校」となる。
  • 1994年(平成6年)
    • 入学生徒数の増加に合わせて、男子部・女子部ともに臨時定員の増加が認められる。
    • 女子部国際教養コースを開設。
    • 受験者数が7386名(男子部3730名、女子部3656名)を記録。両部合わせて新入生は911名。
  • 1998年(平成10年)
    • 第99回理事会において、付属中学校を設置し、中高一貫教育による新教育体制の確立を目指すことを含む枝光キャンパス再整備の基本設計が承認される。
  • 2000年(平成12年)
    • 4月1日 - 中学校を併設の上、「九州国際大学付属中学校・高等学校」(現校名)となる。中高一貫教育を開始。
    • 九州国際大学が移転し、その跡地に男子部の新校舎が完成し移転。
  • 2003年(平成15年)
    • 付属中高等学校の1期生が高等部に進級。
  • 2004年(平成16年)
    • 男子部・特進難関クラスを設置。
  • 2005年(平成17年)
    • 女子部新校舎が完成し、男子部女子部共に移転完全完了。
  • 2006年(平成18年)
    • 中高一貫部の第1期生が卒業。また、この年から2008年まで中等部オンリーワン入試が実施される。
  • 2007年(平成19年)
    • 学校の呼称を学則にあわせ、「九州国際大学付属中学・高等学校」、中学課程を「付属中学校」、高校課程を「付属高等学校一貫部」とする。
  • 2008年(平成20年)
    • 一貫部を男子部・女子部と合わせた新しい付属高等学校に併合、中学校は単独の3ヵ年体制とする学校組織改革が打ち出される。
  • 2010年(平成22年)
    • 男子部・女子部を統合し、男女共学を開始。入学生から制服もブレザーに改定。
    • 九州の学校で初となるadidasブランドの体操服を採用。
    • 福岡県内・九州内で受験者数第1位(3728名)を記録。
  • 2011年(平成23年)
    • 選抜高等学校野球大会出場(29年ぶり2回目)
    • 全国高等学校野球選手権大会出場(2年ぶり4回目)
    • 福岡県内・九州内で2年連続受験者数第1位(3890名)を記録。
  • 2012年(平成24年)
    • 共学化以降初の受験者数4000名を突破。
    • 女子部・男子部・一貫部最後の卒業式が行われる。
    • 福岡県内・九州内で3年連続受験者数第1位(4431名)を記録。
  • 2013年(平成25年)
    • 九州国際大学付属中学校・高等学校の一貫部が閉部され、中高一貫教育に幕を閉じた。
    • 付属高校にS特進クラス開設。
    • 付属中学校に数学速習クラスと英語速習クラスを開設。
    • 福岡県内・九州内で4年連続受験者数第1位(4211名)を記録。
  • 2014年(平成26年)
    • 全国高等学校野球選手権大会出場(3年ぶり5回目)
    • 福岡県内・九州内で5年連続受験者数第1位(4113名)を記録。
    • 難関クラスの倍率が69.3倍を更新。
  • 2015年(平成27年)
    • 全国高等学校野球選手権大会出場(2年連続6回目)
    • 福岡県内・九州内で6年連続受験者数第1位(4141名)を記録。
  • 2016年(平成28年)
    • 全国高等学校野球選手権大会出場(3年連続7回目)
    • 進学実績が国公立大学169名と過去最多を更新。
    • 福岡県内・九州内で7年連続受験者数第1位(4148名)を記録。
  • 2017年(平成29年)
    • 中学棟WiFi工事完了、教職員用iPadの利用開始。
    • 福岡県内・九州内で8年連続受験者数第1位(3990名)を記録。
  • 2018年(平成30年)
    • 福岡県内・九州内で9年連続受験者数第1位(3538名)を記録。
  • 2019年(平成31年・令和元年)
    • 全入学生から2in1タブレットの必携化を始めるとともに、全普通教室へのインタラクティブプロジェクター設置、校舎全館WiFi完備など九州圏内でも最高水準の環境整備を進めている。
    • 体操服を、全国の学校で初となるadidasアスリートモデルに切り替える。
    • 付属中学校の創立20周年記念式典がKIUホールで行われる。
    • 福岡県内・九州内で10年連続受験者数第1位(3503名)を記録。
  • 2020年(令和2年)
    • 福岡県内・九州内で11年連続受験者数第1位(3528名)を記録。
  • 2021年(令和3年・令和2年度)
    • 付属中学校の一般入試に英語が追加される。
    • 授業やグラブ活動等で使用する小型多目的施設「アセンブリーホール」を新設。
    • 北九州SDGs登録制度の第1次登録校となる。
    • 福岡県内・九州内で12年連続受験者数第1位(3440名)を記録。
  • 2022年(令和4年)
    • 選抜高等学校野球大会出場(11年ぶり3回目)
    • 全国高等学校野球選手権大会出場(6年ぶり8回目)
    • 進学実績が国公立大学187名、私立大学966名と過去最多を更新。
    • 福岡県内・九州内で13年連続受験者数第1位(3564名)を記録。
  • 2023年(令和5年)
    • 全国高等学校野球選手権大会出場(2年連続9回目)
    • 一般推薦入試を開始。
    • 進学実績が国公立大学188名、私立大学1000名と2年連続過去最多を更新。
    • 福岡県内・九州内で14年連続受験者数第1位(3470名)を記録。
  • 2024年(令和6年)
    • 第1志望入学率が61%となり初の6割台に。
    • 付属中高卒業生のバドミントン松山奈未選手がパリオリンピックで銅メダルを獲得。
    • 令和7年度入試より、一般推薦とスポーツ推薦が推薦入試に1本化し、従来の一般推薦をA枠、スポーツ推薦をB枠へと名称を改める。
    • 自転車ヘルメット着用推進モデル校に指定される。
    • 福岡県内・九州内で15年連続受験者数第1位(3369名)を記録。

男女別学時代

編集

高校には男女別学の時代があった。男子部・女子部の校舎は離れており、男子部校長と女子部校長がそれぞれおかれた。入学式・文化祭・体育祭・修学旅行・卒業式などの学校行事も異なり、同名の学校ながら別々の組織だった。ただし、男子部の野球部が春1回、夏2回、甲子園に出場したときは、応援席では男子部・女子部の生徒が一緒に応援した。応援歌も制定されているが、応援歌は男子部限定だった。2001年には、移転した九州国際大学跡地に男子部校舎が新築され、2005年には同敷地内に女子部校舎が増設された。以後、共学化に向けて別組織だった両部の交流は盛んになっていった。校歌も男女別(女子部校歌は現愛唱歌)であり、高校野球で勝利したときは男子部校歌を採用していた。

コース
男女別学時代、現在とは異なるコース、クラスが存在していた。

男子部 特別進学難関クラス(現 難関クラス)

  • 特別進学クラス(現 特進クラス)
  • 進学クラス(現 進学クラス)
  • スポーツクラス(現 トップアスリートクラス)

女子部

  • 特別進学コース(現 特進クラス)
  • 進学コース(現 進学クラス)
  • 国際教養コース(旧 国際コミュニケーションクラス)
制服
男子部は詰襟ファスナー留めで紺の海軍学生服だった。襟章(左:校章・右:エンジ色学年章)バッジを配置。夏服は白カッターシャツで設立以来からずっと続いてきた。八幡大学附属高校時代には制帽(四角い天井を白線で縁取った角帽)も採用されていた。
女子部は紺のブレザー(胸ポケットに「YFK」エンブレムを配置)に白ブラウス、夏服は白ブラウス。現校名へ変更後は胸ポケットのエンブレムも「KFK」に改め、赤いリボンを追加された。夏服はセーラー服に改定された。胸ポケットのエンブレム上部にそれぞれの学年の色(赤、青、黄)の組章バッジを配置。八幡大学附属高校時代、制帽(紺色のハット)も採用されていた。
校章
男子部は橘の花の上に縦書きで「付高」。
女子部は橘の花の上に縦書きで「付女高」。現校名へ変更後は「KFK」エンブレムに変更。
昼食方法
男子部・女子部各校舎に食堂も設置(勿論男女別)されたが、新校舎移転後は展望レストランに生まれ変わり、利用時間も男女別(男子部=11:40~12:20頃、女子部=12:40~13:20頃)だった。

部活動

編集
運動部

主なコース

編集
普通科

〈1・2年〉

  • 難関クラス:1~2クラス程度(N1組、N2組のような表記方法)
  • S特進クラス:2~3クラス程度(S1組、S2組のような表記方法)
  • 特進クラス:8クラス程度(1組、2組のような表記方法)
  • 進学クラス:4クラス程度(9組、10組のような表記方法)
  • トップアスリートクラス:2クラス程度(13組、14組のような表記方法)

なお、準特進クラスと国際コミュニケーションクラスは廃止となっている。 1年次においては、特進クラスの1組・2組は特進クラスの中でも選抜された特進選抜クラスとなる。2年次においては、特進クラスの1組が特進理系選抜クラス、6組が特進文系選抜クラスとなる。

〈3年〉

・難関クラス : 1~2クラス程度

・S特進クラス : 2~3クラス程度

・国立クラス : 6~7クラス程度

・私立クラス : 5~6クラス程度

・トップアスリートクラス  : 2クラス程度

3年次においては、1組が国立理系選抜クラス、2組・3組・4組が国立理系クラス、5組が国立文系選抜クラス、6組が国立文系クラス、7組が私立理系選抜クラス、8組・9組が私立理系クラス、10組が私立文系選抜クラス、11組・12組が私立文系クラスとなる(学年の人数によって変更になることがある)。

アクセス

編集

男女共に、生徒には枝光駅スペースワールド駅から学校までのスクールバスが用意される。

出身者

編集

野球

編集

サッカー

編集

バドミントン

編集

スポーツその他

編集

芸能

編集

その他

編集

周辺

編集

関連校

編集

脚注

編集
  1. ^ 九州国際大学付属高等学校 2021年度入試結果』(プレスリリース)九州国際大学付属高等学校、2021年2月9日http://www.959h.kif.ed.jp/wp-content/uploads/deta2021.pdf2021年6月19日閲覧 
  2. ^ データ de 九国 – 九州国際大学付属高等学校”. 九州国際大学付属高等学校. 2021年6月19日閲覧。
  3. ^ 現校名となってからは春夏通じて初出場。
  4. ^ 55年前の戸畑高校以来の3年連続出場。
  5. ^ 第1代表は東福岡高校

関連項目

編集

外部リンク

編集