乙部泉三郎
第2代県立長野図書館長
乙部 泉三郎(おとべ せんざぶろう、1897年 - 1977年)は、東京府出身の図書館員。第2代県立長野図書館長(1932年-1949年)。
おとべ せんざぶろう 乙部 泉三郎 | |
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生誕 |
1897年 東京府 |
死没 | 1977年 |
国籍 | 日本 |
出身校 | 東京帝国大学 |
職業 | 図書館員 |
著名な実績 | 県立長野図書館長 |
経歴
編集旧制京華中学を経て、東京帝国大学文学部教育学科卒業。1922年(大正11年)に南満州鉄道奉天図書館司書となり、1923年(大正12年)に南満州鉄道撫順図書館長となった[1]。1929年(昭和4年)に県立長野図書館が開館すると司書となり、1932年(昭和7年)に第2代館長となった[1]。農山村地域への青年団の設置を奨励し、簡易図書館の建設を推進した[1]。太平洋戦争の戦況が悪化すると、帝国図書館の蔵書の疎開先として県立長野図書館を提供した[1]。1949年(昭和24年)に館長を退任し、叶澤清介に後を任せた。館長退任後には、泉式全音速記術の普及振興や、長野県の郷土史研究を行った[1]。
著書
編集- 『明治天皇の御巡幸 信州少年少女読本』信濃毎日新聞社、1934年
- 『農村図書館の採るべき道』県立長野図書館、1936年
- 『青年団が図書館を設置するには』県立長野図書館、1937年
- 『町村図書館の新経営-長野県下図書館の為の-』県立長野図書館、1939年
- 『図書館の実際的運営』東洋図書、1939年
- 『ひらがな速記術獨習』大日本法令出版、1941年
- 『自主的青年団の経営』アルプス書房、1946年
- 『青年弁論集』信友社出版部、1948年
- 『習字上達法』信友社、1951年
- 『長野県の自治を担う人々』信越弘告社、1955年
脚注
編集参考文献
編集- 乙部泉三郎先生追悼編集委員会『いずみ : 乙部泉三郎先生遺稿と追想』乙部泉三郎先生追悼編集委員会、1978年
- 叶沢清介「乙部泉三郎 : 長野の図書館の歴史を切り拓いた人」『図書館雑誌』第77巻7号、1983年7月
- 山梨あや『近代日本における読書と社会教育 : 図書館を中心とした教育活動の成立と展開』法政大学出版局、2011年
- 新藤透『乙部泉三郎・県立長野図書館長 第1巻』金沢文圃閣、2019年
- 新藤透『乙部泉三郎・県立長野図書館長 第2巻』金沢文圃閣、2019年