三千大千世界
一世界
編集仏教の世界観では、須弥山を中心としてその周りに四大州があり、さらにその周りに九山八海があるとされる[5]。これを一つの小世界(一世界)という[5]。小世界は、下は風輪から上は色界の初禅天までの領域であり、左右の大きさは鉄囲山(てっちせん)の囲む範囲である[5]。
仏国土との関係
編集1つの三千大千世界は1人の仏が教化できる範囲であるともされるため、1つの三千大千世界を1仏国土(buddhakṣetra)ともよぶ。
我々が住んでいる世界を包括している仏国土(三千大千世界)の名前は娑婆(サハー、sahā)である。阿弥陀如来が教化している極楽(sukhāvatī)という名前の仏国土は、サハー世界の外側、西の方角にあるため西方極楽浄土と呼ばれる。薬師如来の東方浄瑠璃世界や阿閦如来の妙喜世界なども同様にサハー世界の外に存在する。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d e f 「三千大千世界」 - 精選版 日本国語大辞典、小学館。
- ^ a b 「三千大千世界」 - 大辞林 第三版、三省堂。
- ^ 定方晟『須弥山と極楽』講談社〈講談社現代新書〉、1973年9月26日発行、86頁。
- ^ 水野弘元『仏教要語の基礎知識』春秋社、1972年5月30日発行、64-65頁。
- ^ a b c d e 高橋 壯「三千世界」 - 日本大百科全書(ニッポニカ)、小学館。
- ^ 「三界」 - 精選版 日本国語大辞典、小学館。