一般角[1](いっぱんかく、英語: general angle[2][3])とは、任意の角度を表す概念であり、特定の範囲に限定されない角度のことを指す。

概要

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通常、三角法幾何学において角度を考える際には、 から までの範囲や、ラジアンで表現する場合は から までの範囲で考えることが多い。

しかし、一般角はこのような特定の範囲に限定されず、例えば負の角度や を超える角度も含まれる。

角に正負のみを与えたものは有向角と呼ばれる[4]

定義

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一般角は以下のように定義される:

  • 角度  (または )を整数倍したものを足したり引いたりしたもの。
  • すなわち、 が一般角である場合、 または  )も一般角である[5]

このようにして、一般角の概念を用いることで、複数回転や逆方向の回転など、さまざまな角度の状況を包括的に扱うことができる。

動径を用いて次の様にも定義される[6]

  • 半直線OX(始線)をOを中心として回転させた半直線をORとする。OXORの成す角を回転量と回転の向きで表したものを一般角と言う。

性質

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三角関数

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一般角と三角関数には深い関係がある。例えば以下の様な関係式が成立する。

負角との関係 2πの移動
   

極形式

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角度を一般角に拡張した場合、極座標では点と点を表す実数の組が一対一で表せなくなる[7]

関連項目

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出典

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  1. ^ 『新三角法初歩』目黒書店、1925年、138-148頁。doi:10.11501/986430 
  2. ^ 根津千治『三角法教科書教授資料』山海堂出版部、1917年、30-32頁。doi:10.11501/933783 
  3. ^ 岡田良知『新制三角函数とその応用』山海堂、1949年、113頁。doi:10.11501/1158963 
  4. ^ エヴァン・チェン『数学オリンピック幾何への挑戦: ユークリッド幾何学をめぐる船旅』日本評論社、2023年2月。ISBN 978-4-535-78978-4 
  5. ^ 一般角(イッパンカク)とは? 意味や使い方”. コトバンク. 2024年8月5日閲覧。
  6. ^ 一般角の定義”. 金沢工業大学. 2024年8月5日閲覧。
  7. ^ 直交座標と極座標(2次元)の変換とメリットの比較”. 高校数学の美しい物語 (2021年3月7日). 2024年8月5日閲覧。

外部リンク

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