ヴェルマンドワ家
ヴェルマンドワ家(フランス語:maison de Vermandois)は、中世フランスの貴族の家系。9世紀から13世紀までヴェルマンドワ伯を継承した。もともとはカロリング家のイタリア王ピピンの庶子ベルンハルトの子ピピン1世から始まる。11世紀末にカロリング家系最後の女伯アデライードがカペー家出身のユーグ1世(フランス王アンリ1世の子)と結婚し、同伯家はカロリング家系からカペー家系となった。同家最後の女伯エレオノールが1213年に嗣子なく死去した後、フランス王フィリップ2世は同伯領を王領に併合した。
また、同家が領したモー伯領とトロワ伯領から、後のシャンパーニュ伯領が成立した。同家最後の伯エティエンヌの死後、再従兄弟にあたるブロワ伯ウード2世が伯領を継承した。
系図
編集ピピン イタリア王 | ベルト・ド・トゥールーズ (ギヨーム・ド・ジェローヌ娘) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ベルンハルト イタリア王 | キュネゴンド・ド・ラン | アデライード =ナント伯ランベール1世(ヴィドー家) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ピピン | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ベルナール2世 ラン伯 | ピピン2世 サンリス伯 | エルベール1世 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ピピン3世 サンリス伯 | エルベール2世 | アデル (西フランク王ロベール1世娘) | ベアトリス =西フランク王ロベール1世 | キュネゴンド =ヴェッテラウ伯ウード1世 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ウード アミアン伯 | アデル =フランドル伯アルヌール1世 | アルベール1世 | ジェルベルジュ (?-978) (ロレーヌ公ギゼルベルト娘) | エルベール3世 オモワ伯 | エドギフ (イングランド王エドワード長兄王娘) | ロベール1世 モー伯 トロワ伯 | アデライード(ウェラ) (ジルベール・ド・シャロン娘) トロワ伯領相続人 | リュートガルド 1=ノルマンディー公ギヨーム1世 2=ブロワ伯ティボー1世 | ユーグ ランス大司教 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
エルマンガルド (レナール・ド・バル=シュル=セーヌ娘) | エルベール3世 | リウドルフ (957-986) ノワイヨン司教(979-986) | オトン ヴァルク領主 | エルベール3世 モー伯 トロワ伯 | アデール =アンジュー伯ジョフロワ1世 | アデライード =下ロレーヌ公シャルル | ウード1世 ブロワ伯 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
アルベール2世 | ランドゥルフ ノワイヨン司教 | オトン | カペー家 | シニー伯家[1] | エティエンヌ モー伯 トロワ伯 | ウード2世 ブロワ伯 シャンパーニュ伯 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
エルベール4世 | アンリ1世 フランス王 | ブロワ家 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ウード1世 | アデライード | ユーグ1世 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
エレオノール (ブロワ伯エティエンヌ2世娘) | ラウル1世 | ペトロニーユ (アキテーヌ公ギヨーム10世娘) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ユーグ2世 | ラウル2世 | エリザベート | フィリップ・ダルザス フランドル伯 | ジョフロワ (エノー伯ボードゥアン4世子) | エレオノール | マチュー・ダルザス | マリー ブローニュ女伯 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ギヨーム4世 ヌヴェール伯 | マチュー3世 ボーモン=シュール=オワーズ伯 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ヴェルマンドワ伯
脚注
編集- ^ A.Duggan, p. 60
参考文献
編集- Anne J. Duggan, Nobles and Nobility in Medieval Europe, Boydell, 2000.