ヴィーグリーズ
北欧神話の地名
ヴィーグリーズ[1](ウィグリド[2]とも。古ノルド語: Vígríðr)は、北欧神話において、神々と巨人との最終決戦(ラグナロク)が行われる場所とされている[3]。
『古エッダ』の『ヴァフスルーズニルの言葉』第17 - 18節において、その場所が100平方ラスタ[3](1ラスタは約12kmもしくは6.4 - 8km(4 - 5マイル)。研究者により異なる[4])だと語られている。
『スノッリのエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』第51章では、ラグナロクの日、ムスペルの子らが馬でヴィーグリーズに進むと語られる。前後が炎に包まれたスルトに従い、虹の橋ビフレストを砕いてムスペルの子らヴィーグリーズに到着する。遅れて、フェンリル、ヨルムンガンド、ロキと彼に従うヘルの軍勢、そしてフリュム以下霜の巨人が続々と到着する。神々は武装してヴィーグリーズへ向かい、巨人の軍勢と激突するとされる[5]。
なお、『古エッダ』の『ファーヴニルの言葉』第14 - 15節においては、スルトとアース神が戦う場所はオースコープニル(古ノルド語: Óscópnir。「醜い物」「異形の物」の意[6]。)という島だとされている。そこへ行くにはビルレストという橋を渡る[7](「ビフレスト」も参照)。
脚注
編集参考文献
編集- V.G.ネッケル他編『エッダ 古代北欧歌謡集』谷口幸男訳、新潮社、1973年、ISBN 978-4-10-313701-6。