ヴァンデ・グローブ
単独無寄港無補給世界一周ヨットレース
(ヴァンデグローブから転送)
ヴァンデ・グローブ(Vendée Globe)は、1989年にフィリップ・ジャントにより創設された、単独無寄港無補給世界一周ヨットレース。
概説
編集フランス・ヴァンデ県のレ・サーブル=ドロンヌをスタート・ゴール地としていることから、この名称がつけられた[1]。南半球のルートを通る世界で最も過酷なヨットレースとされていて完走率は60%に満たない[注 1][注 2]。レースの総距離は2万4000マイル以上。過度な南下を防ぐため、南極大陸の氷山の状況を加味した走行禁止区域(アイスゾーン)が設定されている[3]。途中下記のチェックポイントを通らなくてはならない。優勝賞金は20万ユーロ(約2,500万円)[4]。
主催
編集- フランス・ヴァンデ県
歴代優勝者
編集回 | 開催年 | 優勝者 | 出身国 | 帆走艇 | 記録 |
---|---|---|---|---|---|
第1回 | 1989-1990 | Titouan Lamazou | フランス | Écureuil d'Aquitaine II | 109日8時間47分55秒 |
第2回 | 1992-1993 | Alain Gautier | フランス | Bagages Superior | 110日17時間20分8秒 |
第3回 | 1996-1997 | Christophe Auguin | フランス | Geodis | 105日20時間31分 |
第4回 | 2000-2001 | Michel Desjoyeaux | フランス | PRB | 93日3時間57分32秒 |
第5回 | 2004-2005 | Vincent Riou | フランス | PRB | 87日10時間47分55秒 |
第6回 | 2008-2009 | Michel Desjoyeaux | フランス | Foncia | 84日3時間9分8秒[5] |
第7回 | 2012-2013 | François Gabart | フランス | Macif | 78日2時間16分40秒[6] |
第8回 | 2016-2017 | Armel Le Cléac'h | フランス | Banque Populaire VIII | 74日3時間35分46秒(大会記録)[7] |
第9回 | 2020-2021 | Yannick Bestaven | フランス | Maître CoQ IV | 80日3時間44分46秒[8](救済時間:10時間15分[9]) |
歴代出場日本人選手
編集このレースを主題にした作品
編集映画
- 『ターニング・タイド 希望の海』 En solitaire (2013年/フランス/英語題:Turning Tide )ヴァンデ・グローブ挑戦中に、モーリタニアから密航目的の少年がヨットに潜り込んで来てしまう、という内容である。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ 勝負師と冒険家: 常識にとらわれない「問題解決」のヒント 著者: 羽生善治、白石康次郎 東洋経済新報社刊
- ^ “テレ朝POST » 53歳白石康次郎、世界で最も過酷なヨットレースに再挑戦 アジア人初の完走目指し"夢の新艇"で臨む”. 2021年3月9日閲覧。
- ^ BHM編集部 (2020年11月6日). “アイスゾーン発表。世界一周ヴァンデ・グローブのスタート迫る”. バルクヘッドマガジン. 2021年1月22日閲覧。
- ^ Notice of Race Vendee Globe 2020-2021
- ^ Record établi malgré une route plus longue que les précédentes éditions.
- ^ François Gabart, Macif, vainqueur du Vendée Globe 2012-2013, sur vendeeglobe.org. Consulté le 28 janvier 2013.
- ^ “ARMEL LE CLÉAC’H, BANQUE POPULAIRE VIII, VAINQUEUR DU VENDÉE GLOBE 2016-2017” (2017年1月19日). 2017年1月19日閲覧。
- ^ BHM編集部 (2021年1月28日). “80日間世界一周レース、ヤニック・ベスタベンが大逆転!”. バルクヘッドマガジン. 2021年1月29日閲覧。
- ^ BHM編集部 (2020年12月17日). “エスコフィエの救助に向かった3選手に救済時間が与えられる”. バルクヘッドマガジン. 2021年1月29日閲覧。
- ^ BHM編集部 (2020年2月11日). “Mori Global One〉、世界一周達成!”. バルクヘッドマガジン. 2021年2月11日閲覧。