ワジール (ケニア)
ワジール、ワジル、ワジヤ、ワジア(Wajir, Wajeer)はケニアの北東州にある都市で、ワジール県の行政中心地。人口は9万116人(2019年)[1]。
ワジール | |
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北緯1度45分4.896秒 東経40度3分28.948秒 / 北緯1.75136000度 東経40.05804111度 | |
国 | ケニア |
州 | 北東州 |
概要
編集ワジールは降水量が少ない乾燥地帯にある。北東州の他地域同様、ワジールにはソマリ族が多く住む。その多くはハウィエ氏族の支族デゴディアである。1999年の国税調査では住民は32,207であり[2]、2010年時点の推定人口は41,430である[3]。
ワジールはこの地区全体を表す県名でもあり、この地区の中心にある町の名でもある。ワジールの町はこの辺りでは比較的大きく、食糧や水の供給も比較的堅実である。ただしワジール県の住民の7割は遊牧民などであり、旱魃(かんばつ)があるとワジールの町以外では特に大きな被害が出る。
ワジール県には2007年8月に8つの地区が設けられている。ワジール東、ワジール南、ワジール北、ワジール西、エルダス、タルバジュ、ブナ、ハバスウェインである。ワジールには中等学校がいくつかあり、そのうち6つはワジール東地区にある。
町にはワジール空港があり、ケニアのナイロビ、ソマリアのガルカイヨ、モガディシュなどへの便がある。陸路の場合はイシオロから車で20時間ほどである[4]。
歴史
編集ワジール近郊には人工の積み石、ケアンがあり、当時の住民マダンレにより作られた。マダンレは半伝説的な民族で、今日のソマリ族のハウィエ氏族のアジューラーン支族と関係しているとみられている。これを発見したA. T. カールは、住民の塚と骨片、陶器の破片、銅の鈴なども見つけている[5]。
今のワジールの町は1900年代の初期に作られた[6]。
日本政府は草の根無償資金協力として、1999年にワジール西の中等学校建設に440万円[7]、2001年にワジール県ブテの中等学校建設に640万円、2002年にワジール東の中等学校建設に670万円[8]を提供している。
2000年には旱魃の影響で、寄生性原虫を原因とするリーシュマニア症が発生している[9]。
2005年にはアフリカ開発のための新パートナーシップにより、ワジールその他の地区の中等学校に対し、インターネット環境の導入が進められている[10]。
参考文献
編集- ^ “population statistics”. 15 Apr 2023閲覧。
- ^ 1999 national census
- ^ “World Gazetteer : Kenya - largest cities”. 2012年9月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年6月21日閲覧。
- ^ 佐藤・Anthonio Njagi ISIOLO・WAJIRレポート、2006年1月付
- ^ I.M. Lewis, "132. The So-Called 'Galla Graves' of Northern Somaliland", Man 61 (1961), p. 103. Lewis cites an earlier report by Curle, "Prehistoric graves in the Northern Frontier Province of Kenya Colony," Man, 1933, p. 102;
- ^ Gabriel M. Mailu The impact of urbanization on groundwater quality in Wajir Town, Kenya
- ^ 外務省 草の根無償資金協力 ケニア
- ^ 外務省 国別地域別政策・情報 ケニア
- ^ 厚生労働省 ケニアで内臓リーシュマニア症(カラアザール)が流行
- ^ JICA ケニアの新聞記事から
- ^ WFP ケニア:緊急調査チーム、干ばつ地帯へ
- ^ AFPBB 飢餓続く国内、食糧援助に4400万ドルが必要 - ケニヤ