ローズオキシド: Rose oxide)は化学式C10H18Oで表される有機化合物。甘みのあるバラのような香りを持ち、ピラン系・モノテルペン系香料として、化粧品石鹸に使用される。天然には、バラやローズオイル、アンズ、ペパーミントから発見されている。複数の幾何異性体光学異性体が存在し、香料としての市販品はシス-ラセミ体が中心である[1][2]

ローズオキシド
識別情報
CAS登録番号 16409-43-1
876-17-5 (−)-cis
876-18-6 (−)-trans
特性
化学式 C10H18O
モル質量 154.25 g/mol
匂い バラ様フローラルノート
沸点

182 °C, 455 K, 360 °F

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
Rose oxide isomers

工業的製法は、シトロネロール光酸化反応で得られるアリルヒドロペルオキシドを、亜硫酸ナトリウムで還元してジオールとし、その後硫酸で閉環するものである。この場合、シス型とトランス型が同量ずつ生じる[3]

Rose oxide synthesis

脚注

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  1. ^ Dieter Martinetz und Roland Hartwig: Taschenlehrbuch der Riechstoffe: ein Lexikon von A–Z. Verlag Harri Deutsch 1998; ISBN 3-8171-1539-3; S. 330ff.
  2. ^ 『におい かおり -実践的な知識と技術-』堀内哲嗣郎著 2006年 フレグランスジャーナル刊 ISBN 9784894790995 p134
  3. ^ Alsters, P. L.; Jary, W.; Nardello-Rataj, V. �R.; Aubry, J. M. (2010). ““Dark” Singlet Oxygenation of β-Citronellol: A Key Step in the Manufacture of Rose Oxide”. Organic Process Research & Development 14: 259. doi:10.1021/op900076g.