ロブソン・コンセイソン
ロブソン・コンセイソン(Robson Conceição、1988年10月25日 - )は、ブラジルのプロボクサー。バイーア州サルヴァドール出身。元WBC世界スーパーフェザー級王者。リオデジャネイロオリンピックライト級金メダリスト。ロブソン・コンセイサンとも表記される。
リオデジャネイロオリンピックの表彰式 | |
基本情報 | |
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本名 | ロブソン・ドナート・コンセイソン |
階級 | スーパーフェザー級 |
身長 | 179cm |
リーチ | 178cm |
国籍 | ブラジル |
誕生日 | 1988年10月25日(36歳) |
出身地 | バイーア州サルヴァドール |
スタイル | オーソドックス |
プロボクシング戦績 | |
総試合数 | 24 |
勝ち | 19 |
KO勝ち | 9 |
敗け | 3 |
引き分け | 1 |
無効試合 | 1 |
獲得メダル | ||
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ブラジル | ||
男子 アマチュアボクシング | ||
オリンピック | ||
金 | 2016 リオデジャネイロ | ライト級 |
世界ボクシング選手権 | ||
銀 | 2013 アルマトイ | ライト級 |
銅 | 2015 ドーハ | ライト級 |
パンアメリカン競技大会 | ||
銀 | 2011 グアダラハラ | ライト級 |
来歴
編集アマチュア時代
編集2008年、北京オリンピックにフェザー級(57kg)で出場し、1回戦で中国のリー・ヤンに4-12のポイントで敗れた[1]。
2011年、バクーで行われた世界ボクシング選手権にライト級(60kg)で出場し、1回戦と2回戦を勝ち上がるも、3回戦でワシル・ロマチェンコに18-19のポイントで敗れた[2]。同年、パンアメリカン競技大会にライト級で出場し、決勝でキューバのヤスニエル・トレドに敗れ銀メダルを獲得しロンドンオリンピックへの出場権を獲得した。
2012年、ロンドンオリンピックにライト級で出場し、1回戦でジョシュ・テイラーに9-13のポイントで敗れた[3]。
2013年、アルマトイで行われた世界ボクシング選手権にライト級で出場し、決勝でキューバのラザロ・アルバレスに敗れ銀メダルを獲得した[4]。
2015年、ドーハで行われた世界ボクシング選手権にライト級で出場し、準々決勝でジョー・コルディナに勝利するも、準決勝でアゼルバイジャンのアルバート・セリモフに敗れ銅メダルを獲得しリオデジャネイロオリンピックへの出場権を獲得した[5]。
2016年、リオデジャネイロオリンピックにライト級で出場し、決勝でフランスのソフィアン・オーミアに3-0のポイントで勝利しブラジル人で初となるボクシング金メダルを獲得した[6][7]。
アマチュアの通算戦績は405勝15敗。
プロ時代
編集2016年11月5日、ネバダ州ラスベガスのトーマス&マック・センターにてマニー・パッキャオ対ジェシー・バルガスの前座で、プロデビュー戦を行い6回3-0(60-54×2、60-53)の判定勝ち。白星デビューを飾った[9]。
2021年9月10日、アリゾナ州ツーソンのカジノ・デル・ソルでWBC世界スーパーフェザー級王者オスカル・バルデスに挑戦するも、12回0-3(112-115×2、111-117)の判定負けで王座獲得に失敗した。しかし試合後にコンセイソン陣営は、WBCに、判定が不当であること、試合前にドーピング検査に失格したバルデスは処分されるべきであること、コンセイソンが後頭部へのパンチを放った際には注意も無くいきなり減点されたのに対しバルデスが後頭部にパンチを放った際には注意のみで済まされたのは不公平であること等の不服を申し立て、即時の再戦を指令するよう要求した[10][11]。
2022年9月23日、ニュージャージー州ニューアークのプルデンシャルセンターにてWBC・WBO世界スーパーフェザー級統一王者のシャクール・スティーブンソンに挑戦する予定だったが、前日計量でスティーブンソンが1.6ポンドの体重超過をして両王座を剥奪されたため、コンセイソンが勝利した場合にのみ王座を獲得できる条件で試合が行われ、12回0-3(109-117×2、108-118)の判定負けを喫し王座獲得に失敗した[12]。なお、スティーブンソンが勝利したため両王座は空位となった[13]。
2023年6月23日、ニューヨーク州マンハッタンのマディソン・スクエア・ガーデン内のフールー・シアターにてニコラス・ポランコと対戦するも、2回中にコンセイソンの偶然のバッティングでポランコが試合続行不可となったため無効試合となった。
2023年11月16日、ネバダ州ラスベガスのT-モバイル・アリーナにてWBO世界スーパーフェザー級王者のエマヌエル・ナバレッテに挑戦するも、12回0-1(112-114、113-113×2)の引き分け判定で王座獲得に失敗した。
2024年7月6日、ニュージャージー州ニューアークのプルデンシャル・センターでシャクール・スティーブンソン対アルテム・ハルチュニャンの前座で、WBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチで王者のオシャキー・フォスターに挑戦し、12回2-1(116-112、112-116、115-113)の判定勝ちを収め4度目の世界王座挑戦で悲願の王座獲得に成功した。しかし、この判定は大きな物議を醸し[14]、試合を通してのパンチのヒット数で109対76とフォスターが大きく上回り(ラウンドごとのヒット数でもコンセイソンが上回ったのは12ラウンド中2ラウンドのみ)[15]、さらに試合を放送したESPNも119-109でフォスターの勝ちと付け、解説を務めたティモシー・ブラッドリーも「喜劇」とジャッジの判定を批判、他にもロイ・ジョーンズ・ジュニアは「これは私たちの美しいスポーツを台無しにしたくだらないことだ」、アシュリー・セオファンは「このスポーツは腐敗している。このジャッジはクビにすべきだ」、スティーブン・A・スミスは「ボクシングは私たちをこのスポーツから遠ざけ続ける。フォスターは完全に(勝利を)盗まれた。彼は文字通り12ラウンド中11ラウンドを勝ったのに、判定はコンセイソンに与えられた。(ボクシングの)プロモーターは最高の試合を実現させるのを私たちを散々待たせてただでさえ酷いのに、酷いジャッジはそれより更に酷い」など判定に批判が殺到した[16][17][18]。
2024年7月22日、WBCはコンセイソンとフォスターとのダイレクトリマッチによる再戦を指令した[19]。
2024年11月2日、ニューヨーク州ベローナのターニング・ストーン・リゾート・アンド・カジノ内ターニング・ストーン・イベント・センターで元WBC同級王者ならびにWBC世界同級1位のオシャキー・フォスターとダイレクトリマッチによる初防衛戦を行うも[20]、12回1-2(113-115×2、115-113)の僅差の判定負けを喫し王座から陥落、雪辱を許すこととなった[21]。
戦績
編集- アマチュアボクシング:420戦 405勝 15敗
- プロボクシング:24戦 19勝 (9KO) 3敗 1分 1無効試合
戦 | 日付 | 勝敗 | 時間 | 内容 | 対戦相手 | 国籍 | 備考 |
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1 | 2016年11月5日 | ☆ | 6R | 判定3-0 | クレイ・バーンズ | アメリカ合衆国 | プロデビュー戦 |
2 | 2017年1月27日 | ☆ | 2R 1:06 | KO | アーロン・エリー | アメリカ合衆国 | |
3 | 2017年3月17日 | ☆ | 2R 0:36 | TKO | アーロン・ホリス | アメリカ合衆国 | |
4 | 2017年7月21日 | ☆ | 1R 0:53 | KO | ベルナルド・ゴメス・ウリベ | メキシコ | |
5 | 2017年9月22日 | ☆ | 3R 終了 | TKO | カルロス・オソリオ | ニカラグア | |
6 | 2018年2月16日 | ☆ | 6R | 判定3-0 | イグナシオ・オルギン | アメリカ合衆国 | |
7 | 2018年4月28日 | ☆ | 6R | 判定3-0 | アレックス・トーレス・リン | カナダ | |
8 | 2018年6月30日 | ☆ | 3R 0:53 | TKO | ガヴィーノ・グアマン | アメリカ合衆国 | |
9 | 2018年8月25日 | ☆ | 8R | 判定3-0 | エドガー・カントゥ | アメリカ合衆国 | |
10 | 2018年11月4日 | ☆ | 8R | 判定3-0 | ジョーイ・ラビオレット | カナダ | |
11 | 2019年1月18日 | ☆ | 8R | 判定3-0 | エクトル・アンブリス・スアレス | メキシコ | |
12 | 2019年3月31日 | ☆ | 1R 1:54 | TKO | セルヒオ・アリエル・エストレーラ | アルゼンチン | |
13 | 2019年6月8日 | ☆ | 8R | 判定3-0 | カルロス・ルイス | メキシコ | |
14 | 2020年8月29日 | ☆ | 2R 0:28 | TKO | エドゥアルド・ペレイラ・ドス・ヘイス | ブラジル | |
15 | 2020年10月31日 | ☆ | 10R | 判定3-0 | ルイス・コリア | アメリカ合衆国 | |
16 | 2021年4月10日 | ☆ | 7R 1:20 | TKO | ヘスス・アントニオ・アウマダ | メキシコ | |
17 | 2021年9月10日 | ★ | 12R | 判定0-3 | オスカル・バルデス | メキシコ | WBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ |
18 | 2022年1月29日 | ☆ | 10R | 判定3-0 | ザビエル・マルティネス | アメリカ合衆国 | |
19 | 2022年9月23日 | ★ | 12R | 判定0-3 | シャクール・スティーブンソン | アメリカ合衆国 | WBC・WBO世界スーパーフェザー級タイトルマッチ |
20 | 2023年6月23日 | ー | 2R | NC | ニコラス・ポランコ | ドミニカ共和国 | |
21 | 2023年11月16日 | △ | 12R | 判定0-1 | エマヌエル・ナバレッテ | メキシコ | WBO世界スーパーフェザー級タイトルマッチ |
22 | 2024年4月13日 | ☆ | 7R 2:27 | TKO | ホセ・オルティス | メキシコ | |
23 | 2024年7月6日 | ☆ | 12R | 判定2-1 | オシャキー・フォスター | アメリカ合衆国 | WBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ |
24 | 2024年11月2日 | ★ | 12R | 判定1-2 | オシャキー・フォスター | アメリカ合衆国 | WBC陥落 |
テンプレート |
獲得タイトル
編集脚注
編集- ^ “29.Olympic Games - Beijing, China - August 9-24 2008”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2022年8月12日閲覧。
- ^ “16.AIBA World Championships - Baku, Azerbaijan - September 26 - October 8 2011”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2022年8月12日閲覧。
- ^ “30.Olympic Games - London, Great Britain - July 28 - August 12 2012”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2022年8月9日閲覧。
- ^ “17.World Championships Baluan Sholak Sports Palace, Almaty, Kazakhstan October 14-26, 2013”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2022年8月12日閲覧。
- ^ “18.World Championships Ali Bin Hamad Al-Attiyah Arena, Doha, Qatar October 6-15, 2015”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2022年8月9日閲覧。
- ^ “31.Olympic Games Riocentro Pavilion 6, Rio de Janiero, Brazil August 6-21, 2016”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2022年8月12日閲覧。
- ^ Rio Olympics: Robson Conceicao wins first boxing gold for Brazil CNN 2016年8月17日
- ^ Brazilian gold medalist Robson Conceicao signs with Top Rank ESPN 2016年9月3日
- ^ BRAZIL’S RIO 2016 HERO ROBSON CONCEICAO WINS PRO DEBUT IN VEGAS WBN 2016年11月6日
- ^ “Robson Conceicao files complaint over controversial loss to Oscar Valdez”. ESPN.com (2021年9月13日). 2021年9月16日閲覧。
- ^ Oscar Valdez vs Robson Conceicao EYE ON THE RING
- ^ “Shakur Stevenson Dominates Robson Conceicao In Newark, Turns Attention To Lightweight Division”. ringtv.com (23 September 2022). 24 September 2022閲覧。
- ^ “Shakur Stevenson Misses Weight By 1.6 Pounds, Robson Conceicao Weighs In At 129.6”. ringtv.com (22 September 2022). 23 September 2022閲覧。
- ^ “Stolen valor? Robson Conceicao outclassed by O'Shaquie Foster, wins anyway”. Boxing Scene.com (2024年7月6日). 2024年7月13日閲覧。
- ^ “Compubox Punch Stats: O'Shaquie Foster-Robson Conceicao”. Boxing Scene.com (2024年7月7日). 2024年7月13日閲覧。
- ^ “Outrage at miscarriage of justice; O’Shaquie Foster laments ‘dirty game’”. Boxing Scene.com (2024年7月8日). 2024年7月13日閲覧。
- ^ “The promoters — making us wait for the best fights — are bad enough. Bad officials make it worse.”. Stephen A Smith (2024年7月7日). 2024年7月13日閲覧。
- ^ “Timothy Bradley Jr. calls O’Shaquie Foster decision loss ‘a travesty’”. Boxing Scene.com (2024年7月11日). 2024年7月13日閲覧。
- ^ “WBC orders Robson Conceicao-O'Shaquie Foster rematch”. Boxing Scene.com (2024年7月22日). 2024年8月14日閲覧。
- ^ “Robson Conceicao and O’Shaquie Foster to engage in rematch on Nov. 2”. Boxing Scene.com (2024年9月9日). 2024年10月10日閲覧。
- ^ Boxing results: Foster regains title, Cameron cruises, Fundora becomes undisputed ESPN 2024年11月2日
関連項目
編集外部リンク
編集- ロブソン・コンセイソン (@RobsonR60) - X(旧Twitter)
- ロブソン・コンセイソン (@robson60) - Instagram
- ロブソン・コンセイソンの戦績 - BoxRec
前王者 オシャキー・フォスター |
WBC世界スーパーフェザー級王者 2024年7月6日 - 2024年11月2日 |
次王者 オシャキー・フォスター |