ロフォーテン諸島
ロフォーテン諸島(Lofoten ノルウェー語発音: [ˈluːfuːtən])は、ノルウェー海にあるノルウェー領の諸島。スカンディナビア半島に近接し、北にはベステローデン諸島がある。北極圏に位置するものの、高緯度のわりに気候は温暖である。
「ロフォーテン」はノルウェーの伝統的な一地域を指すが、現在の地方行政区画としてはヌールラン県に属する。
地理と自然
編集北緯67度から68度にかけての北極圏に位置する。自治体には、ヴォーゲン、ヴェストヴォーゴイ、フラックスタッド、モスケネス、ヴァーロイ、ロストがある。おもな島は、北から南にかけて、次の通り。
- ヒン島の南端
- アウストヴォーグ島(526.7km2、北緯68度20分0秒 東経14度40分0秒)
- Gimsøya(46.4 km2、北緯68度18分0秒 東経14度11分0秒)
- ヴェストヴォーグ島(411.1km2、北緯68度10分0秒 東経13度45分0秒)
- フラックスタッド島(109.8km2、北緯68度5分0秒 東経13度20分0秒)
- モスケネス島(185.9km2、北緯67度55分0秒 東経13度0分0秒)
さらに南には、小さな孤島のヴァール島(北緯67度40分0秒 東経12度40分0秒 / 北緯67.66667度 東経12.66667度)とロスト島(北緯67度31分0秒 東経12度7分0秒 / 北緯67.51667度 東経12.11667度)がある。陸地の総面積は1,227km2で、人口は24,500人である。
ロフォーテン諸島とノルウェー本土の間には広いヴェストフィヨルドが横たわり、北にはベステローデン諸島がある。おもな町は、ヴェストヴォーグ島のレクネスとアウストヴォーグ島のスヴォルヴァールである。もっとも高い山はアウストヴォーグ島のHigravstinden(1,161m)。陸上は起伏の激しい裸岩の山地で、生産性に欠けている。
有名なMoskstraumen(Malstrøm)はロフォーテン諸島西の潮流で、英語のmaelstromの語源となった。ジュール・ヴェルヌの小説『海底二万里』において、潜水艦ノーチラス号が渦巻きの中に消えていく結末が知られる。
海中の生物は豊富で、世界最大の深海サンゴ礁(ロスト・リーフ、40km長)がロスト島の西にある。
タラとニシンの漁業基地として11世紀以来発展したため、1 - 4月の漁期には各地から集まる漁船は数千を数え、漁獲高も数百万クローネに達する。主な基地はヘニングスヴェール、カベルヴォーグ、スヴォルヴァールで、加工場(乾燥・塩漬け・燻製)が完備している。フラックスタッド島のヌスフィヨルドは、ノルウェーで最も古い漁村である[1]。
オジロワシやウ、数多くの海鳥が集まり、カラフルなパフィンもいる。カワウソはよく見られ、アウストヴォーグ島にはヘラジカが生息する。
関連項目
編集脚注
編集- ^ 『世界の美しい色の町、愛らしい家』エクスナレッジ、2015年、156頁。ISBN 978-4-7678-1932-7。
外部リンク
編集- ロフォーテン諸島 - スカンジナビア政府観光局
- ロフォーテン諸島ドライブ旅行 - 地球の歩き方
- ノルウェー自転車旅行 ロフォーテン諸島