ルルエンタープライズ[2](Lulu Enterprises, Inc.) はアメリカ合衆国の自費出版会社である。

ルルエンタープライズ インク
Lulu Enterprises, Inc.
種類 private
略称 ルル、Lulu
本社所在地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ノースカロライナ州ローリー[1]
設立 2002年
業種 情報・通信業
事業内容 Lulu.comの運営
オンデマンド印刷出版
代表者 ボブ・ヤング (Bob Young)
外部リンク http://www.lulu.com/
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CEORed Hat の共同創立者のボブ・ヤングで、「ルル」は並外れた人物、物、アイデアをさす古語・概念に由来する。ユーザーは書籍や写真、音楽、自作ソフトウェアなどをオンラインストアの「Lulu.com」に出品し、オンデマンド印刷で出版する事ができ、他のユーザーの作品を購入することも出来る。なお報道では、会社名より「Lulu」というブランド名で呼ばれることが多いようである[3][4]

LuLu.com

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LuLu.com
URL lulu.com
言語 英語、スペイン語など
タイプ 電子商取引
現在の状態 ユニークユーザー62万人/月
ページビュー1100万/月
(2012年7月全世界)[5]

Luluはウェブサイトでクリエーターに自分の本や音楽、オーディオ・ファイル、ビデオやデジタル・イメージを出版するツールを提供している。他のウェブベースのオンデマンド印刷会社と比べてLuluが独特なのは、著者にセットアップ料金を求めない事である。技術サポートを電子掲示板やライブチャットに限定することで、基本的なサービスの大半を無料にしている。

出版の操作はLuluのウェブサイトで行い、オンデマンド印刷は世界中のサードパーティ企業が行う。著者は出版に関する情報を入力し、対応フォーマットで素材をアップロードし、製本やその他のオプションを選んで、一部単位の希望利益を設定する。LuluはドキュメントをPDFに変換し、収益と印刷コストを乗せて、小売価格を算定する。収益の取り分は著者が80%、Luluが20%である。ただしLuluには印刷や販売の独占権はないので、著者には完全な著作権とコンテンツの創造的な制御権が残る。著者は直接販売する為に、自分の書籍を割引価格で注文できるが、自分で大規模な卸売りを行うほどは安くない。オプションサービスとして、ISBNの割り当てや他の書店への卸売り、電子出版を利用することも出来る。Luluは原則として著者の書籍を市場で宣伝・販売しないが、追加サービスによっては展示会などに出品する場合もあるらしい。日本にはLuluと契約しているオンデマンド印刷のサードパーティ企業がないので、製本する場合はアメリカからの発送となる。amazon.comで購入できる商品もあり、日本語で書かれて出版されている商品も少しある[6]。2000年代後半からプロの作家の出品も始まり、John Edgar WidemanCory DoctorowWarren EllisDavid ThorneKevin Powellなどが出品していると言う[7][8]

ルル・ブルッカー賞
Luluが後援する文学賞で、ブログやウェブサイトを元に印刷・製本された英語の書籍(ブルック)に与えられる。フィクション部門、ノンフィクション部門、コミックス部門があったが、2007年で終了したようである[9]

沿革

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  • 2002年 - LuLu.comを開設[7]
  • 2004年 - HEROES CONVENTIONに出店して[8]、トラフィックが3倍に成長[7]。オンデマンド印刷による製本が可能に
  • 2005年 - 編集や組版などの出版サービス(プロフェッショナル・サービス)を開始し[7]Amazon マーケットプレイスやハードカバー製本に対応、出版点数が1万点を超えた[8]ノースカロライナ州モーリスビルに本社を移転し[8]、イギリス市場に進出[7]
  • 2006年 - オランダ語、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語の6ヶ国語に対応[7]
  • 2007年 - フォトブックとカレンダー、ISBNに対応[7]。商標権の侵害でHuluを訴えた(翌年に和解)[10][11]
  • 2009年 - 電子書籍が20万冊以上になり、プロの作家も参加[7][8]。ノースカロライナ州ローリーに本社を移転[8]
  • 2010年 - Open Publishing APIを開発し、AppleiBookstoreに対応[7]。フランスで製本が可能に[8]トロント証券取引所に5500万カナダドルで株式公開したが、投資家の反応が悪く中止[3]
  • 2011年 - 無料のEPUBコンバーターを開発し[7]KindleNookに対応[12]。カナダで製本が可能に[8]
  • 2012年 - ウェブサイトをリニューアルし、Google Driveに対応[7]

グループ企業

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ルル・プレス(英:Lulu Press, Inc)
ルルエンタープライズの子会社で[13]、宣伝や展示会への出品などを行っているようである[14]
ルル Ltd(英:Lulu Ltd)
カナダでの登録名のようである[15]。カナダのオンタリオ州ハミルトンに所在する。

出典

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  1. ^ About Lulu: Corporate Profile”. LuLu.com. 2012年7月1日閲覧。
  2. ^ 電通報 第4532号「動画投稿サイトに広告や有料化の動き」”. 電通. 2012年7月1日閲覧。[リンク切れ]
  3. ^ a b Lulu Postpones C$55 Million Initial Offering After Investors Balk at Price”. Bloomberg. 2012年7月1日閲覧。
  4. ^ 'Vanity' Press Goes Digital”. THE WALL STREET JOURNAL. 2012年7月1日閲覧。
  5. ^ DoubleClick Ad Planner、Unique visitors (users)、世界
  6. ^ セルフパブリッシングビジネスの真の夜明けは来るか”. WIRED VISION BLOG. 2012年7月1日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g h i j k Lulu Celebrates 10 Years of Author Success”. Lulu Blog. 2012年7月1日閲覧。
  8. ^ a b c d e f g h Ten Years of Lulu”. slideshare. 2012年7月1日閲覧。
  9. ^ The LuLu Blooker Prize 2007”. Internet Archive. 2008年3月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年7月1日閲覧。
  10. ^ ◎商標権侵害でフルを提訴 米ルル・エンタプライジズ”. 共同通信 PRワイヤー. 2012年7月1日閲覧。[リンク切れ]
  11. ^ Bob Young, Lulu Settle Lawsuit against Hollywood’s Hulu – and He’s Relieved”. WRALtechwire. 2012年7月1日閲覧。
  12. ^ Google Driveの文書をそのまま電子書籍に変換、オンライン自費出版サービス大手の米LuLuのChromeブラウザアプリ”. hon.jp. 2012年7月1日閲覧。
  13. ^ Company Overview of Lulu Press, Inc.”. Bloomberg Buisinessweek. 2012年7月1日閲覧。
  14. ^ Lulu Press, Inc”. manta. 2012年7月1日閲覧。
  15. ^ Lulu, Ltd.”. CreditRiskMonitor. 2012年7月1日閲覧。

外部リンク

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