ラムセス2世英語: Ramses II, アラビア語: 2 رمسيس‎)は、エジプト陸軍が運用する第2世代主力戦車ソ連製のT-54アメリカテレダイン・コンチネンタル・モータース社(後にジェネラル・ダイナミクス・ランド・システムズ)が改修した[1]

ラムセス2世
性能諸元
全長 9.2 m
車体長 6.54 m
全幅 3.42 m
全高 2.40 m
重量 48 t
懸架方式 ハイドロニューマチック・サスペンション
速度 69 km/h
行動距離 530 km
主砲 M68 105mm戦車砲
副武装 7.62 mm 同軸機関銃SGMT
M2HB12.7 mm重機関銃
装甲 均質圧延鋼装甲
エンジン コンチネンタル AVDS-1790-5A
ツインターボV型12気筒
空冷ディーゼル
905 hp
乗員 4 名
テンプレートを表示

概要

編集

1984年11月、エジプトはアメリカのテレダイン・コンチネンタル・モータース(後にジェネラル・ダイナミクス・ランド・システムズが買収)に対してT-54を改修する契約を結んだ。当初の計画は『T-54E』(Eは Egyptian の略)の名で呼ばれていたが、その後現在の名称であるラムセス2世に改称された。1987年に試作車が完成し、アメリカでの試験が行われ1987年代後半に完了した。1990年からはエジプト陸軍による試験が開始され最終的に2004年から2005年にかけて260両がT-54から改修された[1]

改修内容

編集

改修内容は以下の通り[1]

  • SABCA タイタン Mk IFCSの搭載。
  • レンク社製のトランスミッションを搭載。
  • 砲塔バスケットの追加。
  • サスペンションをジェネラル・ダイナミクス製のモデル2880ハイドロ・ニューマチックサスペンションに換装。それに合わせて転輪をM48と同じものに換装。
  • 主砲をD-10Tからエジプト陸軍が配備しているM60A3に搭載されているNATOの標準規格であるL7系105 mmライフル砲に換装。それに合わせて暗視装置をAN/VSS-3に、エンジンをAVDS-1790-5Aに換装。

運用国

編集

出典

編集
  1. ^ a b c T-54E Ramses II”. Global security (2016年3月29日). 2020年1月8日閲覧。

関連項目

編集
  • チラン4Sh - 同様にNATO規格に合わせ改修されたイスラエルのT-54。
  • 59-II式 - 同様にNATO規格に合わせ改修された中国のT-54。