PFU
(ユーザック電子工業から転送)
株式会社PFU(ピーエフユー、英文社名、PFU Limited)は、石川県かほく市に本社を置く、日本のコンピュータ関連メーカー・システムインテグレーター。以前は、富士通の完全子会社であったが、2022年9月1日付でリコー傘下となった。
PFU本社 (写真は「PFU」のロゴの下に「a Fujitsu Company」が表記されているが、リコー子会社化以降は「a RICOH Company」に変更されている) | |
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒929-1192 石川県かほく市宇野気ヌ98-2 |
設立 |
1962年5月 (ウノケ電子工業株式会社) |
業種 | 電気機器 |
法人番号 | 6220001017593 |
事業内容 | システムインテグレーター |
代表者 | 代表取締役社長 村上 清治 |
資本金 | 150億円 |
売上高 |
連結:1,336億3,400万円 (2022年3月期) |
営業利益 |
連結:55億9,000万円 (2022年3月期) |
純利益 |
連結:45億0,900万円 (2022年3月期) |
従業員数 |
連結:4,383名 (2022年4月現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
株式会社リコー80% 富士通株式会社 20% |
主要子会社 | #主要関係会社参照 |
関係する人物 | 細野昭雄 |
外部リンク | https://www.pfu.ricoh.com/ |
特記事項:古河三水会の会員会社である。 |
PFUは世界の業務用イメージスキャナのシェアで50%以上の高いシェアを誇る[1]。特にハードウェアに関しては、PFU以前から富士通のオフコン(Kシリーズ)・パソコン(FACOM 9450シリーズ)・ミニコン(A-30など)開発に大きく関与しており、PFUとなってからは富士通のオープン系サーバ(DS/90、Sファミリ、PRIMEPOWER)の共同開発などを手掛け、富士通とのオープンサーバビジネス分野において協力関係にあった。
社名の由来
編集「PFU」は、松下電器産業(現: パナソニック・2005年3月迄大株主)のブランド「パナソニック」のP、富士通ないしFACOM(富士通のかつてのコンピュータブランド)のF、ウノケ電子工業・ユーザック電子工業・USAC(内田洋行の情報システムブランド Unoke Standard Automatic Computerの略)のU、を並べたものである(P.F.U.=Pana-Facom-Usac)[2]。
沿革
編集旧ウノケ電子工業→ユーザック電子工業
編集- 1960年11月 - 深江溢郎が出資し、当時の石川県河北郡宇ノ気町にウノケ電子工業設立[2]。
- 1961年11月 - 初の自社開発コンピュータ「USAC5010」が完成[3]。
- 1962年5月 - 株式会社に移行し、内田洋行と販売提携。
- 1969年 - ユーザック電子工業に社名変更[2]。
- 1972年 - 富士通とユーザック電子工業が技術提携。当初は日本電気(NEC)との提携を考えていたが、NECに断られたため、富士通との提携に舵を切った経緯がある[4]。
- 1982年 - ユーザック電子工業、ビジネスパソコンとして「USACカマラード」を発売[5]。富士通にも「FACOM K-10」シリーズとしてOEM供給された。
旧パナファコム
編集- 1973年 - 富士通と松下電器産業(現・パナソニック)の合弁で、パナファコム設立。
PFU
編集主力製品・事業
編集- ハードウェア
- イメージスキャナ - 業務向けのfi/SPシリーズや、一般消費者/SOHO向けのScanSnapシリーズ。1982年に開発を開始、2001年に富士通のスキャナ事業が移管され現在の形になった。また、2020年には創業60周年を記念して、ScanSnap(iX1500)がかほく市のふるさと納税の返礼品として選ばれている[9]。
詳細は「富士通のイメージスキャナ一覧」を参照 - 情報KIOSK端末
- エンベデッド製品 - COM Express準拠のSOMや組込向けなど産業機器向けコンピュータ
- Happy Hacking Keyboard - 省スペースかつ多彩なカスタマイズ設定が可能なPC用キーボードで、1996年に発売されたPFUの主力商品のひとつ[10]。UNIXユーザ向けに最適化したキーレイアウトをコンセプトとしている。2019年には、グッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞している[11]。
- サーバ、ストレージ、スキャナ - 過去に笠島工場でFMVのタワー型モデルの最終組み立てを行っていたが、現在富士通との合弁会社である富士通ITプロダクツへ移管された。
- 1980年代に16ビットMPU MN-1610を搭載したパーソナルコンピュータ PANAFACOM C-180 を発売[12]。標準モデル C-180A、日本語モデル C-180K、グラフィックモデル C-180G、それぞれに容量5MBのハードディスクを内蔵した C-180DA、C-180DK、C-180DG があり[13]、日本語モデルでは16ドットビットマップ漢字フォント、グラフィックモデルではストロークフォント漢字により表示された[14]。提供されるBASICでは並列処理がサポートされ、また実行形式を生成してから実行する方式となっている[15]。
- イメージスキャナ - 業務向けのfi/SPシリーズや、一般消費者/SOHO向けのScanSnapシリーズ。1982年に開発を開始、2001年に富士通のスキャナ事業が移管され現在の形になった。また、2020年には創業60周年を記念して、ScanSnap(iX1500)がかほく市のふるさと納税の返礼品として選ばれている[9]。
主要事業所
編集主要関係会社
編集国内グループ企業(完全子会社)
編集- PFU ITサービス株式会社
- PFUテクノワイズ株式会社
- PFUライフエージェンシー株式会社
- PFUクオリティサービス株式会社
国内グループ企業(関連会社)
編集- 株式会社コスモサミット
国外グループ企業(子会社)
編集- PFU上海計算機有限公司(100%出資)
- 上海必優信息系統有限公司(PFU上海100%出資)
- 江蘇南通必優信息系統有限公司(PFU上海100%出資)
- PFU America, Inc.(100%出資)
- Fujitsu Computer Products of America, Inc.(100%出資)
- PFU Canada Inc.
- PFU(EMEA) Limited(100%出資)
- PFU Hong Kong Limited
- PFU Asia Pacific Pte. Ltd.(90%出資)
脚注
編集- ^ a b c d e “【特集】PFU「ProDeSセンター」見学記~年間9万台のスキャナや、KIOSK端末などを開発製造”. PC Watch. (2014年2月1日) 2020年10月18日閲覧。
- ^ ここに誕生! USAC3010 - 内田洋行
- ^ 「オフコンの決定版」の地位を確立 USAC720、USAC820 - 内田洋行
- ^ ユーザーに可愛がられたオフコン USACカマラード - 内田洋行
- ^ “株式会社PFUの株主構成の変更について”. 株式会社PFU (2022年4月28日). 2023年11月26日閲覧。
- ^ 『PFUのスキャナー全商品をリコーブランドで販売開始』(プレスリリース)株式会社PFU、2023年4月6日 。2023年11月26日閲覧。
- ^ 『世界最軽量の15.6inch 有機ELポータブルタッチディスプレイ「RICOH Light Monitor」、PFUから新発売』(プレスリリース)株式会社PFU、2023年5月25日 。2023年11月26日閲覧。
- ^ “PFU製スキャナ「ScanSnap iX1500」が石川県かほく市のふるさと納税返礼品に”. PC Watch. (2020年10月2日) 2020年10月18日閲覧。
- ^ “着実に進化した新型HHKB「HYBRID」 オタク視点でねっとりとレビュー”. ITmedia. (2020年2月14日) 2020年10月18日閲覧。
- ^ キーボード(ハッピーハッキングキーボード) - グッドデザイン賞公式サイト
- ^ ASCII 1983年6月号, p. 153-168.
- ^ ASCII 1983年6月号, p. 156.
- ^ ASCII 1983年6月号, p. 159.
- ^ ASCII 1983年6月号, p. 163.
参考文献
編集- 「ASCII 1983年6月号」第7巻第6号、株式会社アスキー出版、1983年6月1日。
関連項目
編集- PFUブルーキャッツ石川かほく(女子バレーボール部)
- 川崎フロンターレ
- 園山俊二 - 園山のキャラクターデザインによる企業広告として新聞に広告を掲載したり、テレビCMを流したことがあった。
- アイ・オー・データ機器 - PFU社員だった細野昭雄が創業した。
- COM Express
- 富士通のイメージスキャナ一覧
外部リンク
編集- 株式会社 PFU
- 株式会社PFU (@PFU_JP) - X(旧Twitter)