ユニット』は、佐々木譲による日本小説、及びそれを原作とした日本のテレビドラマ

ユニット
著者 佐々木譲
発行日 2003年10月25日
発行元 文藝春秋
ジャンル 小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 上製本
ページ数 480
ウィキポータル 文学
[ ウィキデータ項目を編集 ]
テンプレートを表示

概要

編集

2002年北海道が舞台。

17歳の少年に妻子を凌辱され殺された真鍋篤。警察官である夫の家庭内暴力に苦しみ、家を飛び出した宮永祐子。二人はひょんなことから知り合い、同じ職場で働くことになる。ある日、妻子を殺した少年(川尻乃武夫)の出所を知った真鍋は復讐を決意。銃を手に入れて実行するも失敗し、逆に命を狙われる羽目に。真鍋は、宮永祐子の夫・門脇英雄の執拗な追跡を受ける祐子とともに逃避行を続けながら、それまでの無気力な生活から立ち直っていく。少年犯罪や仇討ち、さらには家族のあり方についても考えさせられる作品である。

登場人物

編集
真鍋篤
32歳。札幌市北区在住。北海道の帯広市出身で、東京の私立大学工学部卒業。土木工学を専攻していた事もあり、多数の技術関係の国家資格を持つ。地下鉄サリン事件が起こった1995年(平成7年)3月頃に、妻の由美とまだ赤ん坊だった娘のあみが、当時17歳だった川尻乃武夫により殺害され、魂が抜け殻状態となる。2002年(平成14年)、西18丁目駅にてプラットホームで起こった転落事故を機に波多野、門脇親子との出会いにより、波多野工務店で働くことになる。
門脇祐子
31歳。旧姓:宮永。函館市付近の江差町出身で、函館の短大の家政科卒業。夫の英雄のDVを避ける為、5歳の息子の晴也を連れて旭川市から札幌市にやってくる。真鍋と同じく西18丁目駅にてプラットホームで起こった転落事故を機に、波多野工務店で旧姓として働くことになる。
波多野正明
54歳(作中でもうすぐ55歳を迎える)。バツイチ1976年(昭和51年)に結婚しているが、26年後の2002年(平成14年)に妻が出て行った。東京で就職している息子がいる。真鍋、門脇と同じく西18丁目駅にてプラットホームで起こった転落事故を機に、二人を波多野工務店に雇い入れる。
門脇英雄
祐子の夫。北海道警察旭川方面本部の警官。妻の祐子に度々暴力を重ねた。祐子と息子の晴也が宿舎を出て行ったことがわかると、あらゆる手段を使って妻子二人を追跡する。
川尻乃武夫
殺人犯。私立函館平和学園高等学校中退。1995年(平成7年)3月、もうすぐ18歳を迎える頃に、金の欲しさに真鍋の妻の由美とまだ赤ん坊だった娘のあみを殺害。同年から2002年(平成14年)5月までの7年間、盛岡少年刑務所黒羽刑務所を服役。

主な用語

編集
旭川市
  • 北海道警察本部・旭川方面本部官舎
    • 花咲町に居を構える、門脇祐子と晴也が住んでいた宿舎。
札幌市
  • 札幌公共職業安定所
    • 真鍋篤、門脇祐子、門脇晴也、波多野正明が入ったハローワーク。
  • 波多野設備工務店
    • 手稲区稲穂に店を構える企業。波多野正明が経営し、真鍋篤、門脇祐子が働くことになる職場。

テレビドラマ

編集

テレビ朝日の『土曜ワイド劇場』特別企画として、『ユニット 復讐を誓う男と逃げる女』のタイトルで2006年2月11日に放送された。主演は緒形直人。原作では2002年北海道が舞台となっているが、ドラマでは放送当時2006年東京に置き換えている。視聴率は13.6%。

キャスト

編集

スタッフ

編集

参考文献

編集

外部リンク

編集