ヤマハ・TW(ティーダブリュー)とは、ヤマハ発動機が製造・販売しているオートバイの車種名。通称はティーダブなど。なお、排ガス規制の施行に伴い2008年に国内仕様車の生産が終了した為、日本国内仕様車の生産は行われていない。

TW200
基本情報
排気量クラス 普通自動二輪車
エンジン 196 cm3 
内径×行程 / 圧縮比 67 mm × 55.7 mm / 9.5:1
最高出力 16ps/7,500rpm
最大トルク 1.6kg-m/6,500rpm
車両重量 118 kg
      詳細情報
製造国 日本の旗 日本
製造期間 1987年-
タイプ
設計統括
デザイン
フレーム ダイヤモンド
全長×全幅×全高 2,090 mm × 815 mm × 1,115 mm
ホイールベース 1,330 mm
最低地上高 250 mm
シート高 790 mm
燃料供給装置 キャブレター
始動方式 セル/キック
潤滑方式
駆動方式 チェーンドライブ
変速機 常時噛合式前進5段リターン
サスペンション テレスコピック
スイングアーム
キャスター / トレール 26°30° / 94 mm
ブレーキ ドラム
ドラム
タイヤサイズ 130/80-18
180/80-14
最高速度
乗車定員 2人
燃料タンク容量 7.0 L
燃費
カラーバリエーション
本体価格 299,000円
備考
先代
後継
姉妹車 / OEM
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概要

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当初はTW200として1987年4月に販売を開始した。車名のTWとは、Trail Way(トレールウェイ)の略。道なき道を走破するアドベンチャーマシンをイメージしている。「バルーンタイヤ」と呼ばれる極端に幅の太いタイヤが特徴の、異色のアドベンチャーオフロードモデルとして登場し、16psと敢えて中低速重視に設定された200cc空冷SOHC2バルブ単気筒エンジンには高度補正装置付きキャブレターが組み合わされ、高い走破性を持つ事から、後に冒険家の風間深志による、北極点到達チャレンジのベースマシンにも選ばれている。

当初は生粋のオフロードマシンであった同車であったが、1990年代後半に入ると最大の特徴である幅太タイヤが人気を博し、若者による街乗り用のカスタムベースマシンとして人気となった。4台を配備(他にYAMAHAセロー225およびHONDA TLM220)している静岡市オフロードバイク隊では、「後輪の幅が太いため、砂地やぬかるんだ路面の走行に適している」が、「重量(特に後輪)があるため、HONDA TLM220のように段差を越える走行は難しい」としている。また「最近は街用に改造された車体の人気が高く、オフロード車としての使用が珍しい」とも書かれている。

1990年代半ば、東京都杉並区のオートバイ屋モトショップ五郎が手掛けたカスタマイズに代表される「ストリートカスタム」という新たなジャンルが注目を集め、街中でカスタムしたTWに乗る人のことを指す「ティーダバー」、またバッテリーレス化などでわざと車体をスカスカに見せるカスタムを指す「スカチューン」などの単語を生み出した。若者を中心に広まっていったTWのスカチューンは、テレビドラマ『ビューティフルライフ』に登場したことから更に人気を得た。その後も排気量を拡大するなどして販売され続けていたが、規準が強化された排ガス規制の施行に伴い2008年に国内仕様車の生産終了が公表された。これの補足としては、燃料供給にキャブレターを採用しており、2008年以降も継続販売するには、莫大な開発費用と時間が見込まれる電子制御燃料噴射の導入と排ガス浄化システム(触媒等)の採用が不可欠な為、経営判断に依り決定された。

モデル一覧

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発売年 1987年-1998年

形式 2JL

機種コード 2JL/4CS1/4CS2/4CS3/4CS5

TW200の初期モデルであり、角型のヘッドライトとウインカーが外見上の大きな特徴。高地補正機能付き強制開閉キャブを装備している。

TW200E(前期)

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発売年 1998年-1999年

形式 2JL

機種コード 4CS4/4CS6

初期モデルをベースに丸型ヘッドライトと小型ウインカーを装備。角形ヘッドライトのTW200と併売されていた。

TW200E(後期)

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発売年 2000年-2001年

形式 BA-DG07J

機種コード 5LB

角形ヘッドライトの標準モデルが廃止になりE型に一本化。

フロントブレーキがディスクブレーキ化。タイヤが今までのオフロード色の強いブロックタイヤから、亀甲タイヤと呼ばれるロード向けタイヤに変更。キャブが一般的な負圧式キャブになり高地補正機能が廃止された。

なおこのモデルの正式名称はTW200である[1]

発売年 2002年-2007年

形式 BA-DG09J

機種コード 5VC

TW200からの変更点は、

  • シートカウルが小型化され、それに合わせてテールカウルの形状が変更
  • マフラー形状の変更
  • メーターが丸みを帯び小型化
  • リアホイールハブのアルミ化&形状変更
  • リアドラムの大径化
  • タンクキャップの小型化(セロー225と同じ部品を使っている)
  • メインキースイッチの形状変更

2007年、発売20周年を記念して特別カラーが設定されたTW225E 20th Anniversary Special Editionを1000台限定で発売した。

日本国外仕様車

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TW200

北米向けの輸出仕様車で、2017年現在も製造されており、車体構成などはTW200E後期型国内仕様車とほぼ同一であるが、チャコールキャニスタを追加装備するなどの仕様変更を受けている。

TW125

欧州向けの輸出仕様車で、現地の免許制度に合わせて排気量125ccのエンジンを搭載した車両。車体構成などはTW225Eとほぼ同一である。一時は並行輸入により日本でも購入が可能となっていたが生産終了となった。

リコール

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2009年に、日本国外仕様車を含む過去からの生産車両および後付け部品に対してリコールが行なわれた。リアサスペンションの不具合によるもので、メーカーから交換が呼びかけられている[2] [3] [4]

画像

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脚注

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参考文献

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関連項目

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外部リンク

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