モンスターチルドレン

学校や教員に対して、狡猾に反抗する子供を指す

モンスターチルドレンとは、学校教員に対して、狡猾に反抗する子供を指す和製英語である。モンスターペアレントからの派生語[1]。日本のみならず、ドイツでも問題行動を持つ子どもが増加しており、学級崩壊の引き金となることが話題となり、ミヒャエル・ヴィンターホフが著書[2]で問題提議している。

特徴

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基本的に自己中心で、学校や教員を含む大人が何をされたら困るのか、見透かした上での行為が多い。

例えば、

  • 些細なことでも注意すると「うるせぇんだよ」「やってらんねぇよ」などと反抗的な態度に豹変、さらに注意すると声を荒らげ、ひどくなると椅子を振り回すなどの暴挙に出る[3]
  • 授業中に机の上に立ち上がり、降ろそうとする教諭に殴りかかったあげく、「僕が落ちて死んでもいいのか」と怒鳴り返す[3]

原因

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原因としては、親が学校や教員に敬意を持っていないことを、知ってしまっている場合が多く、ZAKZAKの社会面2008年9月29日版では、

このようなトンデモ児童らは、周囲の大人が強く出られないことを見切ったうえで“権利”を主張しており、まさに「言いたい放題やりたい放題」。しかも、その親も“モンスター”であることが多く、モンスターペアレントとは切っても切れない関係

としている[3]

また、2008年8月31日付のJ-CASTニュースでは、「いしかわ子ども交流センター」の企画交流課長の言として、

子供の行動を見ていても、親御さんは何も言わない。それに、自分の思い通りにならないと、とんでもない奇声を出す子供も増えてきた

と打ち明けた様子を記載するなどしている[4]

前述のJ-CASTニュースでは続けて、

高学歴な親が増えたことも影響し、教師をバカにしたり、教師を初めから信じなかったりする。昔は子供が教師の悪口を言った場合など、親は逆に子供を叱ったものだが、いまは親が子供の言うことを鵜呑みにし、子供と一緒に教師を悪者にし、学校に怒鳴り込んでくる場合もある。そうしたことに子供が敏感に反応する

とする談話を掲載している[4]

なおモンスターチルドレンは、モンスターペアレント共々家庭教育のゆがみの中から生じているとの指摘は、以前よりなされている[5]

その他

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モンスターチルドレンは、必ずしも在校生ばかりとは限らず、卒業後に見られるケースも多く、中には卒業後に復讐や仕返しと称して担任であった教師を殺傷する事件も発生している。臨床心理学の専門家である長谷川博一は、2008年7月29日に愛知県知立市の中学校で発生した、卒業生の少年(当時18歳)が元教諭を刃物で刺して重傷を負わせるというお礼参りの事件に関連し、「客観的に見れば大きくない過去のことについて『これだけ被害を受けた』と攻撃するモンスターチルドレンが、最近は増えている」と語っている[6]

脚注

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  1. ^ モンスターチルドレン 危険用語詳細|ネット危険用語白書
  2. ^ ミヒャエル・ヴィンターホフ著 織田晶子訳 『モンスターチルドレン ― 子ども時代を奪われた子どもたち』 新教出版社 ISBN 4400760006
  3. ^ a b c ““親”だけじゃない「モンスターチルドレン」の実態”. ZAKZAK. (2008年9月29日). オリジナルの2008年9月29日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20080929171931/http://www.zakzak.co.jp/top/200809/t2008092924_all.html 2009年1月5日閲覧。 
  4. ^ a b “「教育委員会に言うからな!」が脅し文句「モンスターチルドレン」が出現”. J-CASTニュース. (2008年8月31日). https://www.j-cast.com/2008/08/31025943.html 2009年1月5日閲覧。 
  5. ^ 「学力低下、学級崩壊、悩む先生… 真犯人はこいつだ」、産経新聞東京朝刊、2007年1月8日、28頁。
  6. ^ 「知立の元担任刺傷 熱心な指導伝わらず 学校側ショック 『生徒の心身ケア』」、中日新聞 朝刊、2008年7月30日、26頁。

関連項目

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